(鈍色のニキビが気味悪いきみのビキニ/胸の谷間に宗教性を感じる/低気圧の随に彷徨う亡骸を救えば吸殻/戯言を睦まじく詰る間柄に豪雨/砂利道を慎ましく辿る先は賽の河原/幾何学模様に引篭もる愛の裏腹/「 ....
この波は揺りかご
君を包み込み 夢の中で休ませる
僕は岸辺に立ち
なすすべもなく垂らした指に 潮風は冷たい
波を泡立てながら 光と影を掻き混ぜるモンスーン
全てを飲み込み なお満たされるこ ....
夜に影を落すのは誰。
誰かが影を落すから夜は更に暗くなる
夜の影を落とすのは君。
夜なのにピンク色に輝く街角で働く君
ばかみたいな声
ばかみたいな会話
ばかみたいな笑顔を振りま ....
私の目の前でプロポーズをした若い男女のカップルが
熱い口づけをして蝶になってしまった
風に小首をかしげるしぐさが可愛いと
写真を撮りながら薔薇に変身していったカップルもいる
迷路の ....
「異次元世界へわたしたちを誘って
そう、
そうよ、音程なんかクソ喰らえよ!
あなたは自由なの、
どこまでも自由なのよーっ!」
わたしは人の子
こんな乳でも
ぶらりと垂れ下がっ ....
久しぶりに東京に行く
一皮むけた東京に行く
懐かしい気持ちで行く
その懐かしさとは
煩わしさも汚濁もまだない
清浄のことを指す
久しぶりに東京に行く
....
おねがい
きらいにならないで
好きとか
恋とか
愛とか
もう
いいの
きらいに
ならないで
たまに会ったら
微笑んで
機嫌が良ければ
指切りげんまん
するみた ....
複雑巧緻のからくり時計
機械の翼
落ちる歯車
千年契約
翼天使の呟き
上昇と下降
他人の詩を盗んだ男が終身刑に課せられる
昼間の
断頭台の吊り紐は遥か高 ....
雁という鳥を
私は飼っています
しかし私が
雁について知っていることは
雁という鳥は漢字でどう書くのか
それだけです
その鳥はどういう容姿をしているのかだなんて
....
指の味がしそうな塩水というはなしを書きはじめると、たばこ屋のシマさんが居酒屋おかるの前で足をとめる。月面にでもロシアにでも辿り着けそうな路地を、がに股で歩いているような男が、でてきて、着ている ....
こうあるべきだと
おもっても
からだはおもうように
なってくれない
かりものの
このからだには
いでんしがやどっている
こうあるべきだと
おもっても
いでんしはな ....
青空にも星が散りばめられていたら
昼と夜の空の違いなんて
青いか黒いかだけだよね
そう言ったら
君は
うふふと笑った
ハルジオンの花を結って
....
きょうざいしつで
ねむっていた
たしかかくれんぼの
とちゅうだったとおもう
こどものおにが
わたしをみつけた
わたしがおにになった
チャイムがなるまで
だれ ....
{画像=110927215321.jpg}
(扉絵:雨傘をさしてニッコリ笑うボクのアップ)
(絵?:雨傘をさして飛び出して行くボク。地面には大きな水溜り。)
雨降り
お迎え ....
泥のなかに いたね
いつも そこしか
なかったね
汚れることなど なかったね
すべてを 受けて
おのおのだった ね
なんにも 簡単じゃなかったね
だけどなんにも ....
こどもたちの柔かい足のうら
パンのくず
魚、いるかな?
丸い5つの指を持つ足のうら
太古の感動を砂に記し
波の中の気泡に笑う
こどもたちの小さな足のうら
血管の美しくすきとおるそ ....
φの唄を
歌います
謳うわけでは
ありません
それは無償で
あるからです
一つ
羊飼いが
ビジネスに参戦するようです
世知辛いという言葉の意味を
誰からも教えられず
....
ザアー ザアーッと
出しっぱなしのシャワーの音
激しい雨が 大地を撃ち付ける
街も木も人々も
礫のような雨の洗礼を受けている
この雨がどこまで続くのか分からないが
雨の空間に閉じ込めら ....
花束が枯れてしまって
あたしは沈黙を選びたかった
何もかも
崩れゆく季節が来て
きっと
だめなんだな と
あたしがあたしであるが故
うまくゆかないことが多 ....
鬼ごっこをしているうちに
本物の鬼になっていました
友達は逃げ回っている間に
立派な大人になり
一人また一人と
遊びから抜けていきました
夜は水槽の魚に
言葉を教えて過ごしま ....
凍てつく世間の中で 燃え尽きてしまうだろうと 誰か云ってた
ハートの中のホットスプリング 枯れ果ててしまうだろうと 誰かが云ってた
身を寄せ合って生きる
絶望の世代
冷ややかに見つめる
生み ....
墓石があるから
人は静かに死んでいられる
出来れば
喧しく死んでいたい
醜く腐食し
おぞましい異臭をはなち
いつまでも
この世に迷惑を ....
朝
つめたい交わり 踏切だけで三十の詩が書けるという人は
亡霊のような突き指をする
昼
エール飛び交うマウンドで少年たちの夢を食べる獏は
消化不良で怒り目になる
夜
お菓子をどう ....
熱帯夜が明けた
翌朝の駅前通り
ハンカチを頬に押し当てながら
駅へ向かう街路樹の下に
無数のセミが落ちていた
電車を気にする私や
数歩先を歩くYシャツの人の
慌ただしい靴音が ....
ぼくたちは
霧の深いなかを出かけていった
みどりときいろの
あたたかいマテリアルの服を着て
うたかただった
電話がかかってきた
すぐれたいたずらだった
天国のくらやみで
3 ....
「ヒーローあらわる!」と書かれた
スポーツ紙 一面を見ながら
コーヒーをすすり パンを食む
昨日の疲れがまだ残ってる
洗濯機を回して ぐるぐる
なんだか本を読む気分でもないし
ソファー ....
わたしは健康な子供だった
骨折はしたことないし
入院だってしたことがない
ただの死にたがり思春期
手首にカッターを当てて満足する。
なににも夢中になることのな ....
あの子が止めた時計が 今また動きだしそう
桜の花がほどけたら 僕のカウントダウンが始まる
季節のスイッチを神様が押すと
僕の心は息を吹き返すんだ
凍てついた眠りに落ちていても きっと救 ....
あんまり天気がいいので
かなしくなってしまう
あなたが
ここにいないのに
タイルの目まで
すべてただしい
人に混ざるほど 私の影は薄くなる
その影に透けて見える希望が
なおも私に自分を捨てさせる
人々の微笑が釣り針となって
私の喉の奥から
もつれた心を引っぱり出す
私はもがきながら涙を流す ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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