一回も会いたいとは思わなかった

それは意志のちからではなくて

自然なことだったのだ


理屈ではなかった

植物の蔓がはいのぼってゆくように

継ぎ接ぎだらけの方向性で

 ....
ドレスの裾から火をつけて

跳ねる音の隙間を縫って

一気に駆け上る

白い布が炎に包まれ

街の明かりを消してゆく

取り残された感覚が

遠くで聞こえるサイレンが

闇 ....
疲れの数々が
街に転がされている
それは 子供の頃の幻
あんたはどこに行くのだろう

東京の中の
いくつもの生存者が
今日も また 消えていく
夜の路地を さまよい歩く
くちかけ ....
暗い部屋のすきまからこちらをみつめるもの
姿を変えた長い手足には大きな瞳が隠れて
混乱の意味を投げかける
魑魅魍魎と世界が炎に焼きつくされるとき
沸騰した逆流する赤い海の底
無意識に呼び ....
武蔵小杉から目黒線で武蔵小山にむかった

販売機のうえの路線地図に武蔵小山をみつけると

すぐそのしたには旗の台という駅があった

フレーフレーコールが聞こえる

だれかが旗を振りなが ....
さらさらとせせらぎ
さびれた散歩道

からからと風ぐるま
隠れた木の葉

深々とした静けさ
寂しく晒されるもの

こんこんと浮く言葉
濃く強く焦がれる

咲くものかはさてお ....
らんちゅうは不思議
盆栽の美意識を金魚に当てはめた姿

大きいような小さいような
硬いような柔らかいような
美しいような醜いような

初めてらんちゅうを見たとき
ざわざわ胸騒ぎがした
 ....
私の時間は一直線
貴方の時間も一直線
私たちは決して交わらない
そんな恋もあってもいい
ある時私は翼が傷つき
二度と飛べなくなってしまったが
水面に落ちたので死ぬことはなかった
でもその日から
私はカワセミの標的となってしまった

私を殺しに降下してくる
七色の体を持つ美し ....
あんなにも青い海に向かってきみは
何度もくりかえし名前を呼ぶ!

けれども 海は応えない
ただ 潮鳴りが満ちていくだけ


そんなにも青い石に向かってきみは
何度もくりかえし物語を ....
乱数とは
randomを文字って
取ったのである

嗚呼、そういうことだ
学術にせよ
産業の効率にせよ
性に基づく闘争心にせよ
(否、それは誇大)
我々の日々は
おこぼれの徒然と
 ....
額縁が
絵の一部かどうか
ピカソに問えば
立体がどうのこうの
つまり
分析すればわかるらしい
見れば
平面じゃないか
世界は
あのように三次元だと
定義づけるならば
映画館で流行 ....
やんやんやんちゃに のこのこゆきぐも
すてりんころげた おなかは ぐーぐー
ちいさなつめたい おてて と おてて
ほしのしたに おちちゃった

みつけて ゆきだるまあん いたいの ゆきだるま ....
少なからず、
迷いはあったから
今もまったく
そうだから
なるべく
人にはやさしくありたい、と
やさしくされたい
言葉はきょうも
眠る時間です

少なからず、
痛い思いは味わ ....
膝をついて
頭(こうべ)を垂れて
祈る姿勢で打ち拉がれて

水なんて飲んではだめ
小さなキスを送りましょう
乾いた土のような皮膚が、崩れない程度にそっと
お母さんが死んだからって ....
沈みゆく夕陽の
叫びにも似た紅緋色
世界を燃やし尽くすように染めていく

心の渇望は際限なく
乾いた土が水を欲しがるように
あなたの言葉に耳を傾ける

わたしの葛藤は……
ざわめく言 ....
わたしの生まれた国には
四季があります


春 桜舞う
人優しく笑い
肩にかかった 花びらはらりと払う
門出の時 別れの時
感極まって 涙する人よ


夏 蝉時雨
突然の夕立に ....
ぴったり身を寄せ合った 納豆の一群れ
豆たちが落ち着くまで 箸でかき混ぜかき混ぜ
必ず偶数になるよう 持ち上げて口へ運ぶ
母子 母子
一組も 引き離されてはならないと
妙なことを思って 偶数 ....
君が望む通りの答えを全て用意してあげることがやさしさとは言わない
いくつもの選択肢を用意して答えを見つけてもらうことそれこそがやさしさ



例えば君は生まれてから一度もやさしさと出会ったこ ....
先入りの名付け親達。
造られ半分、何かが欠けていく気がしていた。

絆創膏が、絆創膏ではなくなった日から
どことなく世界が
意気地なしになったような気がしている。

育児を失くした名付け ....
人生なんて 
偶然と気まぐれでできている  

人間は愛と欲望
運命は 神の悪戯とため息


複雑にしているのは人間なんだ 
眼を凝らしてみれば 
単純な線描写の世界が 
広 ....
我々は朝まで押し黙る。壁の朽ちた食品工場に蔓延る黴の群れとして。投げ込まれた石が薄暗く音を立てる霧の湖として。黒ずくめの(発光して燃えているようなもの)に、孤児のずぶ濡れた(双眼鏡)に、深く沈んだ調子 .... 窓のそば夢見る少女一人立つ
精神を病んだ少女の見る夢は
幸せな普通の家庭手に入れる
そんな子を心配そうに母は見る
社会から隔絶してでも守り抜く

歳月が立っても少女は少女のまま
苛立と焦 ....
ピュイ、ピュイと鳥が鳴く
大潮の時の潮の薫り
夏に空から降る笹の音
雨降る前の土の薫り
田んぼからする謎の音

思い出すとすべてが美しかったのだと思う

猫の通り道
トカゲの消えた石 ....
  冬の浜辺の
  一本の髪の毛を
  さびしさ


  と、読んだあなたの
  ほんとうの名や
  構成物などを
  とんと知らぬぼくを、
 

  つぎの光が
   ....
何時も通りの喧騒と猥雑の中で

デスメタルを聴きながら自分なりのラブストーリーを綴る

小さな手帳を覗き込む君には聞こえない音量を保ちつつ

何時も通りの喧騒と猥雑の中で

デスメタル ....
肩上から指先にむかってながれる一本(くだ)を
ふき こすり たたけば
装置はあやしく
黄昏もする

段々畑にくみあがる椅子に 沈み
ホールそのもの

しずくのような響体構造が 浮く
 ....
きみの横顔が
僕に似てきたって
ママがいうから
そうかなと思って
眺めていると
僕の視線に気づいたきみは
無言で
遠くの方を指さして

窓から見える
小さな湾を指さして

いつ ....
君と暮らす。
寝起き髪を梳き。
まどろむ10分。

君と暮らす。
欠伸の数を数えて。
駅まで歩く20分。

君と暮らす。
曇るナイフを引いた。
食事する間の30分。

君と暮ら ....
道端に 血溜りがある

猫の仔でも轢かれたのか
血溜りがある

街灯が ぽつぽつと灯る
さびしい通りに 風が吹く

ふと 生臭く感じて
しばらく息を止めていると

虚しいよう ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
理屈ではなかった吉岡ペペロ211/9/30 12:56
もうそこには居ない空中分解111/9/30 12:45
ブロークン・ハート番田 011/9/30 9:34
蟄告アラガイs2*11/9/30 6:18
フレーフレー吉岡ペペロ211/9/30 2:14
流れシホ.N211/9/30 2:07
蘭鋳シャドウ ウ...311/9/30 1:48
平行線あやとり1*11/9/29 23:51
カワセミの標的三条麗菜6+*11/9/29 23:38
幸せ輪橋 秀綺011/9/29 22:52
告白雪路011/9/29 22:38
一分の絵中川達矢511/9/29 22:34
びゅう砂木11*11/9/29 22:26
少なからず、千波 一也3*11/9/29 22:23
ブリキ色の種子ゆべし4*11/9/29 22:21
【 紅緋色 】泡沫恋歌8*11/9/29 22:19
【 愛でし國 】4*11/9/29 22:16
納豆つむ2*11/9/29 21:49
やさしさ1486 1...211/9/29 21:35
習性液yuugao1*11/9/29 21:28
運命の悪戯菜穂1*11/9/29 20:56
we're drunk 'til the morningehanov311/9/29 20:40
「夢見る少女」あやとり2*11/9/29 20:23
青い夏三上あず6*11/9/29 19:27
草野春心3*11/9/29 18:16
デスメタルを聴きながら徘徊メガネ211/9/29 17:58
臓器のかなで乾 加津也10*11/9/29 17:51
もうすぐ17歳のきみへ花形新次5*11/9/29 16:44
『君と暮らす』東雲 李葉3*11/9/29 11:12
道端つみき211/9/29 10:52

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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