狼が疾風となって駆けるのを
ぼくはただただ見送るばかりだ
(ぼくには強靱な脚がない)
狼が鋼となって獲物を狩るのを
ぼくはただただ見守るばかりだ
(ぼくには牙がなく爪もな ....
ライオン
静かに目を閉じて まぶたの裏側に
今日も君が居たことを 確かめる
それはとても 優しいひとりぼっちの楽園
そしてまた目を開けて 荒野の真ん中を歩く
強気だって言われ続けてる ....
音楽は再生機から
言葉は私
私以外の音楽から
穴から そこらかしこから
あなたは雲が解体していく様子を
繰り返される波の間で見ている
男の衰弱した手先のような雲の運動を
あなたは ....
つながらない
不安
つながることの
難儀
削除できない
発信着信
とり返しのつかない
関係性
つながらない
優しさ
つながることの
厳しさ
独りでは生きられない ....
それでも貫いてゆく
つぎはぎだらけの不動心
それでも貫いてゆく
うしろには沢山のひとがいる
このままで認められたいひと
このままで幸せになりたいひと
それじゃあ ....
天と地のあいだ
きらめく銀の針
天と地をぬうように
めぐらす細き糸
天が地を呼ぶ声
地が天を呼ぶ声
狂おしい声のこだまの中
全身を打たれるままに
ぬいとじられてしまえば ....
公園のブランコを漕いで、孤独に世界が終わる事を望んでいた、1993年の公園の少年。
全て過去に成ってしまうと悟り、何時からか終わるべき終わりに向けて歩き始める。
少年はやがて大人に成り、公園に ....
鉛筆とノート キーボードとデスクトップ
持ち物が違うとき 気付かずにしているスタイルの変更
斜は斜でそれでいてまっすぐだ
何故にそこが傾いていると責められるのか
錆びついた情熱と壊れか ....
あの情に流されない無垢で無口な壁が好きだ。
いちびる陽日に怯えることもなく
時間にも逆光していくかのような、あの壁が。
ユゥアマイサンシャーィン マイオゥンリィィサンシャーィン
疲れ果て
元気がなくなる
何もしたくない
寝てばかりいる
体は感じている
輪を作って
暖めて
つまんで
明日も頑張るぞ!
ない元気出して
ベットを這出る
笑顔忘れないで
....
波打ち際
揺れるボート
潮騒が聞こえ
ベンチに座る
ボーっとして
猫が来る
可愛がる
寒い
帰りの車の中
オザケンが鳴る
リベロの前を通る
下宿屋に辿り着く
何も起きない事はない
苦しみがいつも起きる
次から次へと無理難題が
起こる
侮辱され
嫌がらせを受け
人の苦労を労わない
屈辱を感じる
人生を目茶目茶にされる。
どんどん手を ....
恋人がいるのに
恋人がほしいとねがう
あ、
恋人がいるのに、とおもいだす
サラリーマン生活は、
長くつづければつづけるほど、
うまみがあるという
なるほどな、とはおもう
....
野鳥のさえずりも途絶えたまま
モンスーンだけが闊歩している
年間 喪中の街並みがある
だが 木魚のひびきは まるでない
貴方は頭を撫でるのが下手な人
それでもいいの
不器用な貴方の手で
ぎこちない貴方の手で
あさ
窓をあけると
庭が砂浜になっていた
知らない赤ん坊の小さな手から
さらさらと
砂がこぼれている
そこには昨日まで
たしかアサガオが咲いていた
そうか
もう秋だったんだ
お ....
僕の嘘には愛がある
「俺、巨乳って好きじゃないんだ」
きみの語る真実には
愛の欠片もない
「わたし〜、デブで、多汗症で、臭くて、不細工で、
変態で、短小で、包茎で、早漏で、馬鹿で、デ ....
線路内に飛び込んだイメージは
本能のしなやかなスプリングにより
ひといきに放り出される
ポップアップ式オーブントースターで焼き上がった食パンのように
こんがりと軽やかなトラフィック
....
飛沫が冷たく飛び回る、橙から深い青に変わっていくグラデーションの下で。
静かに流れ続ける。僕と彼女の存在する痕跡が、透明な潮鳴りによって覆われていく。
海へ行こう、と言ったのは ....
私はあなたのママじゃないの
と、
言っていた君の
うるんだ、真冬の
瞳に映ることはもう
かなうことはないと、何度
知らされていても、もう
....
雨上がり
秋空高く 舞うトンビ
のどかで いいねぇ
生き急ぐ勤め人が ふと見上げて立ち止まる
゛自然界の時刻表は ずいぶんスカスカだなぁ゛と
木の枝に止まってぼんやりするのに 口実なんて ....
彼は生粋の道化師なので
昼間の公園などで
芝生の通訳をしている
「小石」
「カミキリムシ」
「遠くの国の」
「樽入りの葡萄酒」
「もう私に尋ね ....
同じ音楽がループする
感性がスポイルされていく
鈍化するファッション性
何ににもなれないもどかしさ
あなたの腕の中にいたら
他になんにもいらないのに
あなたは自分の世界に帰っていく
....
ずっと張り裂けそうだった
胸はやっと張り裂けた
中身全部膿だ
僕の腐敗でしか無い
膿だ 膿だ
手のひらに掬って
口に運ぶその膿が
なぜなんだろ
青い 青い
aoi aoi
....
庭の木から飛び去った蝶が遠い外国のビルを倒した
思惑はTVの中できりきり回る
顔のない人たちがこっちを指さして笑うんだ
誰も気づかないうちに背後に忍び寄る真っ白い影
国土を狙った死神が鎌を振りかざし ....
おもいで、と呼ぶには
早すぎませんか
わたしの肩に
のしかかる時間を
不思議な重さに替えながら
にわかに雨は
零れはじめて
ゆるやかに、
空のとおさが
染みるのです
....
高校生のスカートが
湿った風ではためいて
僕は地獄の底にいる
気持ちのいいことは
部屋の中にしか無くて
外にある
綺麗で頭がおかしくなりそうな風景は
僕とは関係のないことだと
....
わたしのナーヴァスをあなたは知らない
胸の奥に巣食う腫瘍から
躯中に毒が廻る
身悶えするような熱情が
不完全なわたしに火を放つ
赫い林檎を食べた日から
この身に孕んだ
情欲という炎の ....
へそ曲がりが残してった
テレビがある
君のうちの近くの川
二人で歩いてたっけ
手をつないでたっけ
小さなよどみが
複雑に捨てられてる
君のうちの近くの川
手をつないでた ....
一回も会いたいとは思わなかった
それは意志のちからではなくて
自然なことだったのだ
理屈ではなかった
植物の蔓がはいのぼってゆくように
継ぎ接ぎだらけの方向性で
....
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