しっかりとした流れ星は
これまでに三回見たことがある
一回目はランニングしていたときだ
白い光の線がカッと現れて消えた
二回目はあなたと窓辺に見たあれだ
あなたも見たのか ....
新幹線の車窓が
群青の夕景に支配されている
そこにはスーツ姿のぼくが
影のようだ
目線よりしたの建物たちが
ミニチュアのように見える
目線よりしたの建物を
勝 ....
眠りから醒める度に
生まれ変わる気がして
夢泥棒の都市伝説
は本当だった
カフカが倒れたまま
念仏みたいな言葉を吐く
そのまま彼自身に
まとわり付く
なんて
不運 ....
ほんとうのことを
描こうとして
もがく
真逆を描けば
ほんとうのことは
反転表示のように現われるか
ほんとうのことは
描かれ得ない
ものかもしれない
ほんとうのことは ....
私とあなたのこれからを
たとえるなら広い広い海であり
小さな舟であっても
きっと二人なら渡ってゆける
嵐に巻き込まれ
高波にあおられて
突然の海流に流されても
きっと私たちは離れずに ....
確か二年も前の夏に
仕事終 ....
すべてが新品である
お互いの存在が目新しい
人の世の独立した若い単位として
1
姑が時には訪ねて来る
そこではもう、息子だった子はいないのだが
姑は新婚の部屋のなにかについて
なんら ....
素粒子の海で、分解されたままの、不確定の、私達という、名の、洗われた、ものたちが、今、優しい、数式で、拾われて、わられていく、言葉たちは、ちりぢりになって、目にみえない、わたしとあなたは、いくつもの素 ....
夏の日に日差しを避けて、
冬の日に日差しを求める。
そんな感じでしょうか、
あなたの目に映る、軽薄な姿は。
言葉を飲むから痛む胸
吐き出すことで濁る空気
選べないから
黙ります
いっそこの指も
凍ればいいと
夜空見て想います
私に見え出した
天井がある、 戦場が歩く
いつもと同じリズム 分かっているのさ
騙されないよ、 何度遠き世が離れ幅狩られても −
遠き世が我が師の灰から逃れ支援しようとしても −
放た ....
その肌は月色に 氷のように透き通る
清く冷たく滑らかな白
その瞳は鯨色に 炎のように揺らめく
不思議を隠した群青色
少年は無造作にこちらに近寄り
「君のことならなんでも知ってるよ」
....
遠い闇よ
夜の闇よ
お前の太鼓を鳴らせ
・・・言葉はいつも途切れて
俺の歯はボロボロだ
遠い闇よ
夜の闇よ
お前達の歯形自身をきっちり合わせ
この世の中 ....
ほんとうの愛は
幸福な着地を
理屈ぬきに
切実に
一瞬のうちに
そう
きのうお尻が赤くて
全体的には白光りした黄色の
流星が夜の一角にあった
....
惰性で回る生活を強要され、不本意な人生を過ごすくらいなら、未​だ見たことのない清澄なる山の頂きや猛々しく荒れる海や轟音轟く​大滝、何時果てるともなく流れる大河を間近に見る旅をし ....
異動が決まったのは突然のこと
会社が用意してくれた新しい住まいは
ビニールハウスみたいな外観
半分は研究用の畑でキッチンと寝床が付いている
職場に通うには近いんだけど
台所で天麩羅を揚げ ....
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自由 / フリー でいたい
色々なことに捕らわれていては見失ってしまう
ただ真っ直ぐ向いていたい
でも君は時折ぼくに向かって言う ....
私の中には時折他人が入ってくる。私が食器を洗っていたとき、気がついたら私は田淵さんだった。田淵さんは私の部屋に勝手に入ってしまったことを申し訳なく思い、靴をはいて部屋の外に出たが、そのとき田淵さんは ....
今日がこれで終わると思うとき
一日笑顔であったかどうかを
数えてしまう
そんなこと本当はしてはいけないはずなのに
自分が笑顔かどうかはあまり重要でなくて
君が笑顔 ....
みえてるオモテの
裏はオモテ?
裏の裏の裏は…
考えたってわからないことを
ぐるぐるまわって朝がくる
ただしい を基準に並んだら
きっと私もはじかれる
あなたの大事に私がいな ....
ことばをつぐみ、すいへいせんを、
ゆびでなぞれば、やわらかいひふの、
あいだから、ひんやりとした、くうきと、
あまいたいえきが、あふれて、
できそこないの、くすりゆびを、
だらしなく、ぬらし ....
明日晴れたら
真顔 ダル顏 眠顏
いつも通り
あれよあれよ
一日が終わって
明日は終わってしまう
明日が終われば
また次に期待しよう
そうするうちに
....
私たち逃走していた。かすりきずに錆びついたボディーは、夕日の射光に身包みをはがれ、匂いがするようなレモンの色にそまってしまい、塗装が晴れてしまった下地の部分の、心臓みたいな銀のフレームがばれて、わたし ....
HBの鉛筆が発する甘い匂いに誘われて
細い線が集まり大きな夜を作り始める
ラッピングされた携帯電話から漏れ出しているのは
長い長い休み時間の喧騒
大人と子供と
そのどちらでもない者の声が ....
宇宙からあなたの引っ越しを見つめた
それは1ミクロンにも満たない移動だった
この1ミクロンのために
あなたは新居をさがし手続きをし
引っ越し屋さんから段ボールをもらい詰め
....
虫が好きだと、少年のままいられる
手塚治虫の言葉だ
虫にいろんな一字を当て嵌めてみる
月
星
緑
青
まだまだ当て嵌めてみる
金
城
良
....
ぼくの街は牧場にあって、家畜と牧草が丘陵の途切れた柵のとなりで圧縮されて濃密な蒸留水となった朝露を落としている窪みに高層ビルが並んでいた。毎朝、ぼくは上着や革靴に花粉をつけたサラリーマンが灰色 ....
まず
音が出てゆき
次に
色が出ていった
そして
文字が去り
時間が去った
残った
ささやかな温度を
抱きしめて
抱きしめて
眠る
飢えも
渇きも
なかった ....
クエスト
テニスは制覇した
ゴルフも制覇した
競泳にもスケートにも進出した
クラシックに白鳥の湖、ポロやクリケット
黒人の登山家っているのか
少なくともアフリカ大陸にいないとすれ ....
ある高名な批評家が
まだ若い頃
恩師に言われた
君が君自身のことを思うほど
他人は君のことを
思ってはくれないよ
当り前のようだけれど
これほど人性を的確に
表した言葉があるだ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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