薔薇の耳をもつ女は砂浜で白い夢を見る。彼女には鏡の中に見失われた星が寄り添っている。彼女が呼吸をする度僕の瑪瑙の眼の中を一陣の風が吹き抜ける。燐光を放つ青春の残滓は大地に星座を描く。僕は振子時計が向日 ....
作詞 {ルビ梶百戸=かじもど}{ルビ猿娑=サルサ}
作曲 尾長懸垂
歌 内蒙古{ルビ斑三=はんぞう}とカピバラセブン
寂聴歌
現実、男はブス ....
銭やって揉んじゃった
銭やって揉んじゃった
銭やって揉んじゃった
いまはもう傷だらけ
あの子の初めて買ったレコードは
あの子の初めて買ったレコードは
あの子の初めて買ったレコードは ....
いまは、両親の甘い海のなかで、ゆるやかに生きて、息をしている気がする。
レモン
その向こうに夕日
そして
落ちていく坂道
海老の死体たちは
天ぷらになってしまった
昨晩、わたしが
指を怪我している間に
バスが停まる
駄菓子を買いに ....
草むしりをした。
みんな葉だけを取るので
根が太くなっている
抜くのが大変だ
親指の先に力をいれ
引っこ抜く
指先が痛い
後の人が苦労する。
草むしりは苦手だ
何時間も座って ....
初恋は中学の時だった。
ラブレターをもらい
マフラーをもらい
チョコをもらった
俺は何も上げなかった。
犬の散歩に来ても
出ていかず
もらった蝶のビーズも落とした。
唯一残った ....
コーヒーはモカがいい
酸っぱいキリマンジェロは苦手だ。
最後にすったタバコは
ラークマイルドだった。
牛乳を入れて
胃が荒れるのを防ぐ
私はドリップして
大量に飲む
トイレにも ....
しんしんと
雪のように眠っている
君の
シャツの
胸のあたりに光がにじみ
そこだけが
かわいた月面になる
白、
黄、
水色 ....
最愛の司書は
ある日いなくなり
こわれにくいおもちゃの列車に
かれ一人がすわっている
ところで
かれは9月の犬の
裸体の靴音が聞こえないほど ....
今夜の雨は
いつもより遠い
気がしたのです
たぶん
わたしが降って
いたのでしょう
だれにも
干渉されまいと
狭いわたしが
いたのでしょう
他人はそれを
ときどき ....
燃やせ 燃やせ
落ち葉の焚火をどんどん燃やせ
秋の木枯らし 凍えぬように
落ち葉の焚火をどんどん燃やせ
冬の迫った山裾の
赤い褐色 乾いた落ち葉
....
地獄の門から聞こえて来るよ
地獄の門から聞こえて来るよ
時を喰む音 病魔の寝息
望みを絶たれてなお消えぬ
虚ろな骸を引きずる足音
地獄の門から消えて来るよ
....
実のない貝殻、海の底
光の網が波に揺られていったりきたり
からめとられるものはなく
魚は魚に挑んで泳ぐ
光る貝殻、これは私の耳
まるい硝子のうすみどり、これ ....
海辺のウニ
山にはキノコ
僕の闘争
とても 昔の 日本
魚を釣りたい
言葉ではない 本物を
車の中から
僕は 街を 眺めた
人が歩き回っている
今日も 黒い コーヒーが 湯気 ....
血に滲む街を
ひとり見ていた
おんぼろトラックの
荷台に座って
泣いたらあかん
叫んだらあかん
奴等の思うつぼ
Hold me tight
トリポリベイブルース
「俺ってまだ権力者? ....
箱のなか人々が踊る 砂になる
音楽を絶やさず人の形を忘れて
夜の湿度を 完璧に奪いに行く
一滴の水分さえ拒んで踊り続け
かかとが少しずつ崩れて ポゴ
ダンスできない それでも踊る
ことを止 ....
嫌だったら、逃げればいいよ。
あの坂道を登って一人自分の体がどうなっているか聞きに行くのはこりごりだ。
今、生きているんだからそれだけでいいじゃないか。
嫌だったら逃げればいいよ。
街角ご ....
何者にもなりたく無かった僕は闇のなかでそっと生まれた
認識の外の世界で生成する螢のように浮遊する外惑星だ
新しい地平線は空っぽの世界に灯をともす微笑み
漆黒の壁さえもよじ登れる気 ....
彼らは 退屈している
何を楽しめるのかと尋ね そんなものはもう楽しめないという
退屈していることを 実は不安がっている
何かが退屈なら それが退屈だというだけ ただそれだけのこと
....
過ぎていく時間を 小さな手で ギュッと握れる分だけ そばに置く
小さく握りしめられて きゅっと固まった綿あめのような そんな時間を
ぽこぽこと積み上げて。
ほのかに甘いにおいのする 綿あめを ....
それは突然浮いていた
偶然斜め左から眺めた
モネの睡蓮は左目に浮かびあがり
そのまま浮いていた
美術館を出ても
淡く小さな睡蓮は左斜めに浮遊し
それにだんだん焦点が合わさると
どこか ....
太陽が血を流し
邪悪な夢をばらまいている
裸の夜は孤独を空に
亡霊の昼は日陰で眠る
虚ろにみえる遠くの人影は
思い出の中とその外を行き来し
手を振る過去は泥の舌で
....
悲しい顔をした岩が
森をのせてつづきゆく
触れると消える
左まわりの虹
指を握り返しそこねた朝に
ふたたび夜を見そめ 見そめる
崖の王国
響きはけして 返ることな ....
少しだけ昔のこと
日本は鉄腕アトムと手を携えて
まるで一体だった
今ではその肝心の心臓が病んでしまったようだ
科学に憧れた日本のダイナモは
脈打つリズムに変調をきたしている
鉄腕アトム ....
宙返りしゃぼんだま弾けた心は
空に消え
余韻に耳奥こだまする
仄かに光る泡沫は
奏でる魂
漂う魚はそれを口にし
閃光ほとばしり
雨を降らす
私は、水没した一つの古代都市、
そしてその記憶を、子宮に、抱いて
産み落とすための機関全体の名前
私は副産物、男が生み出された後に
破棄された一つの悲しみ
悲しみは退屈
椅子に座ったままの ....
いつの間にか
ひどい太陽が照りつける砂丘を
歩いている
その光は熱くはないけれど
肌を痛めつける
きっとこのまま
倒れてしまうのだろうけど
この痛さでは
安らかな死を迎えることはなさそ ....
前をむきましょう
って
どこをみればいいですか
上にはいつも空がある
ぐるっとまわれば地になることも
知っているけど知ってはいない
顔をあげましょう
って
明日はどっちの方 ....
世界中のバラードが歌われなくなったら大変だわ。そう、きっと、誰もがアルファベットをちゃんと正確に発音できなくなって、苦笑いしながら恋を歌わなくちゃいけなくなるかもしれないから。くだらない男達は相変ら ....
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