近づいてくる
蒼い窓をそっと開けた
大きく深呼吸しろ
わるいものばかり喰っているから
朝の空気が一番の栄養なんだ
瑠璃色が
微弱な電流を絶って不明になる
そのことがわたしのこころを危うくする、
馬鹿げたことだと思うけれど
わたしは時間について
なにもわからなくなってしまったのだ
瑠 ....
花がやわらかに息を吐き
夜明けの雨に凍えても
時は鳴りやまない
まつ毛のさきにふれる空は透けて
彗星のように種が流れていく
肌にすべる水滴にくちづけ
花びらを射ち落として
雨は死 ....
冷却用ファンの駆動音がとても耳障りだ。
滑り込んだまま息を止めた羽虫のざわめき。
そして鼓膜に貼りついた薄笑い、
揺れる蛍光灯に磨耗していく孤独。
羽虫はまたそこに集まって、
わたしの目に、 ....
さあイクんだ
(それにイカせるんだ)
その顔を上下させて
新しいテクニックなんか
特に必要ない
昔ながらのやり方でいい
初めて知った中学二年生の
あの時の衝撃を忘れずに
マンネリだなん ....
暗い夜には
一羽の鳥がやってきて
私の口に潜り込むと
枝を使って舌根の辺りに巣を作り
数個の卵を産みつけ飛び去ってゆく
朝、私の舌で
殻を破 ....
....
レモンの色のオレンジ・パーク
夢中で羽ばたいていた
風の噂にたなびいていた
オレンジ色のレモンのTシャツ
ハグとキスは降り注ぐ
ビルとベルの調べは泳ぐ
少年少女は前髪を気にして
ある ....
眩しい日差しのなか
どぎまぎしながら
こんにちは
あの日の夕立
相合い傘
薄明かりの下きつねさん
公園お散歩
お酒にお昼寝
お絵かき
体温
覚えてる?
思い出は
少 ....
落とせ落とせ
千年の井戸へ
滾々たる湧水の
骨を斬る清明に
落とせ落とせ
お前の孤独
それに語らすな
波紋に語らせよ
波紋を読ましめよ
寒いのは苦手です
そう言っておきながら
実は
冬になると 妙に心が安らぐのです
夏の太陽は
いつでも元気いっぱいで
近くに居すぎると
私の中の水分が蒸発していくのが
わかります
....
妖精サイズの封筒に
雨模様のぼたん
さぐり打つ鍵かけて
差し出そうとする腕をほどき忘れている
ちらちらと縫う
意識の合間、四辺形の薄明かり
落ちた視力にささる脈動星
猫を
弾い ....
三十五歳になったから これからは太い声の男になろう
ドラム缶から 人食い人種がリンボーダンスを踊りながら出てくるみたいな
太い声で
だったら仕事もはかどるだろうな
....
いくら待ってもその時は来ない
どこまで歩いても空は終わらない
誰も迎えに来ない疑似逃避行
回復を図って腰を下ろすが
いくら待ってもその時は来ない
道すがら拾った意志だった ....
精一杯
愛したい
胸いっぱい
愛されたい
いつからこんなに
乙女になったんだろ
いやだなぁ
君のせいだよ
君を好きになったせいだ
いっぱい ....
全く、窓辺の風よ
そうやあやあと声を張らず
少し黙っていられないのか
私の爪先ももちろんそうだが
なにより、カーテンが困っているよ
お前の冷やかな愛の歌が
彼女の心を惑わせているよ
....
左バッターボックスから走り去って行く
塁を目掛け
片手には指輪をしのばせた花束を
スパイクには脛を
脛には花弁を
唇に口付けを済ませたなら
左バッターボックスから走 ....
怒りと感謝は相反するものでありながら
どちらも無くては存在できないほど惹きあう物
怒りの裏に愛と感謝があり
悲しみの裏側に喜びと慈しみが存在する
善と悪が裏表であるように
紐解けば ....
今朝 世界樹が目覚めた
満開となって白い花粉を散らした
世界は彼の逞しい腕に抱かれて白く霞んだ
雪は地面に着床するまでの暫くの間
授かった命に感謝し舞い踊った
雪は大地を受胎させ
....
どうだい甘いかい
どうだい酸いかい
どうだい上品かい
どうだい下品かい
どうだい生臭いか
どうだい美味いか
どうだい苦いかい
ピンポン
それが真実の味だよ
もう一度食べてみるかい ....
便利やで。このひと。
うれしいと泣く。
哀しいと笑う。
恋もできる。
歌も唄う。
故障は少ない。軽くて丈夫。
充電式やから停電に強い。
環境に順応。
ええ仕事する。みんな欲 ....
街へ倣え、倣え、倣え 境遇的快楽だとしても
街へ倣え、倣え、倣え 世代的快楽だとしても
街へ倣え、倣え、倣え 数値的快楽だとしても
街へ倣え、倣え、倣え ....
あらきょうも学校へいかなかったの
僕を見上げて母が言う
僕はもう、あきらめられた人間だけど
飲みかけの牛乳と自分で焼いたパンだけをいただく
ありがとうお父さん
僕の電気代 ....
ファスナーがいつも従順だと思ったら
それは思い込み もしくは 先入観みたいなもので
生地を喰うことがある
貞淑だった人妻が
何を思ったか豹変し
畏れをしらぬ 厄介なうえ 世にも面倒な 小 ....
なんだか知らないが
兎に角 最初の一行が出来あがる
なんだか知らないが
次の行は誰も知らない
もちろん自分も
なんだか知らないが
行と行の間には
深い深い溝がある方がいい
つまり驚 ....
小石は沈む
一瞬の音をたて
ふかく
しずかに
....
十六夜の月の下、夜の庭に釣り糸をさげ
きみと並んで話をしよう
安い焼酎をいつものように飲みながら
....
多数決でなんでも決めるのは素晴らしい。
かなしいときは、
アップルパイをぼろぼろこぼしながら食べることにするのはどうだろう。
賛成、そうしよう!
反対の人はしつ ....
深夜の海で独り船に乗っていた
やがて風は強まり、波はざわめき
震える両手をあわせ、必死に祈った
遠い暗闇からひかりの人が
こちらへ、歩いてくる
ずっと昔から私をみつめる目が
....
フフフンノフン〜
ジャバジャバダバダ〜
ムチャ〜チャシソレ〜
ポケットの中から何やらハミングが聴こえてくる
携帯電話が通話中になっており
お爺さんらしき人がそれはたぶんお風呂に違 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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