最近は随分と落ち着いた静かな気分で詩を書けるようになって
それはなにも結婚をしたとか宝くじが当たったとか脊 ....
よく晴れた夏の日の朝、私は海岸沿いを走る電車のシート
に座っていた。ふいに砂浜のぬるい風が窓から吹き込んでく
ると、私が飲み干したペットボトルの中に、しゅるしゅると
渦を巻きながら吸い込ま ....
丈の短い幸せと
待ち伏せしている
控えの衣装コロモた(経)ち。
煮詰まる水あめが
とうとう金色かかってしまった。
「どうして、こうなるんだ・・・」
「焦げる」とは
きっとそう ....
溢れ出す想いを
おさえなくていいんだよ
それはときに
笑顔となって
涙となって
君の力になるはずだから
照れないで
躊躇わないで
さらけ出してごらん
それがきっと ....
あるひ大学の便所に
しゃがんでおもむろに
ダップンしようとしてふと
目の前の壁を見ると
お前は詩人なんかじゃない!
という縦書きの落書きが
黒々と細字で書かれてあった
これは ....
正午ぐらいに
この公園の上空に
赤い飛行機がやってきて
幾つかの小石を落としてゆくのを
その妊婦はじっと待っている
背板にコカコーラのロゴが
描かれたベ ....
毎回毎回ピンポンダッシュ
ガキはけたけた鳴き笑う
仲間とつるんで釣竿持って
どぶ川でもって魚釣り
食えない臭い魚たち
太陽さんさんおはよーさん
にび色錆びた廃屋の
階段に座 ....
私は苺を潰して食べるのを無上の喜びとする女です。完全に潰すのではありません。
いうなれば半殺しです。苺を半殺しにするのです。
半殺し、などと、物騒な言葉を知ったのは、お彼岸の時だと記憶してお ....
果てしなく恐ろしい
大洋に舟を浮かべよ!
真っ黒く荒れる海原に
おのれのボートを浮かべよ!
目覚まし時計が即ち私の神なのだ
メガネも睾丸であり神だ
かねが即ち、舟なのだ!
ツマラナイ ....
指きりをしましょう
大切なことを忘れないように
私の手のひらにあるものの
かけがえのなさを
忘れないように
あなたを一生かけて幸せにするという
決意を忘れないように
子供 ....
朝のまどろみの中 鳴り響く携帯の着メロ
あなたからの モーニングメールだ
仕事で疲れて 起きられないわたしのために
毎朝メールで起こしてくれる 優しいあなた
色 ....
不条理な夢で目覚めた朝
もの憂い倦怠感で
頭の芯がズキズキ痛む
夢とか希望とかそんな言葉で
ちっぽけな人生を飾ってみても
掴めるものといえば
ほんのひと握りの砂だけ
現実をみろ
....
コトバが頭の中を舞っている
ふわふわと漂うように煌いて
それはジグソーパズルの1piece
寄せ集めて物語が創られる
いつも心象風景の中にいた
本当の空の色を知らない
妄想の中で呼吸 ....
ありきたりに言ってしまえば
そう 川は人生そのものなのだろう
そう 川は生命の流れなのだろう
流れる水と水が寄り添うことは愛のよう
本流と支流に別れていくものは悲しみのよう
岩にぶつ ....
音の配列がもたらす恍惚
恍惚 言い換えれば 快楽
かろうじて繋ぎ止められていた
音に集中して聴く姿勢
姿勢 言い換えれば 態度
私の扉は開かれ
音楽がスルスルと進入してきて
....
今日 僕は
するだろう 何かを
する 何かを
人は 何故 歩く
中で
時の
似たような 書けばいい
詩を
ポイントを いい 入れれば
いい 広めようとすれば
ない 意味は
詩を ....
せつなさと呼ぶにはうす汚れ
虚しさと呼ぶには大げさすぎる
そんなありふれた感情は ....
昨夜は隣の部屋に住んでる売春婦のヴィッキーがよほど景気が悪いのか自室にまで客を連れてきてあああんたのキャノンボールとてもステキなんてよく分からないことを言ってヨガるものだから俺ときたらえらい寝 ....
夢を見たのは僕で
明日を見たのは君だった
現実だって本当はわかってた。
はらはらり
粉雪が手の上で溶ける
それぐらいの時間で一番大事な何かが変わった気がした
粉雪みたい ....
ふいに巻き起こる北風に
働くおばさんの手にした
書類は飛ばされ
ガードレールの下から
川へと落ちそうなその時
ほっ!と短い足が出て
サラリーマンの
きらりと光る革靴から ....
自由とは
小さい両手を左右に開き
仰向けのまま瞳を閉じる
0歳のきみの姿
両腕の翼を広げ
きみは今
夢の空を飛ぶ天使だ
いつからだろう?
僕等が大人になるにつれ ....
あなたは
黒いショールの隙間から
少しだけ
見せてくれた
嘘も真もなく
構えもせず
力を抜いて
雲間の月のように
鉄筆で深く
刻まれた詩
人生の一片一片
散りゆく時を知り ....
ぱらぱら降って
ころころ転がる
小さな白い粒々はあらあられ
掌すうっと冷たくて
口に傾け含んだら
なんだかお菓子のようで
甘くはないんだけれど
いつかの記憶がつまった氷菓子
淡くぼやけ ....
風をたべていた鳥は
夢をたべはじめるようになってから ずっと
お腹をすかせ
風は
その鳥をたべたせいで
空を吹けずに
地を這うようになった
たくさんの綻びた男たちと
肌をあわせてき ....
体が溶ける謎は説けぬ
君は去った街に残るのは
涙の水溜まり
途切れなく続いている毎日
心の端の方では落ち着くらしい
ほどけなくなった靴紐には
最終的にハサミの刃をあ ....
部屋にあった服のいくつかは
わたしに合わないものでした
一番うえの兄のことを
二番目の兄が幾度も
同じように語るのを
わたしたちは
雪の音をききながら
気にしました ....
世界は美しい
人はやさしい
その裏にある悲しみを
決して忘れない
心が泣いて身体が泣いた
だから私は涙を流した
そうして涙の行く先を
しっかりと見届けた
私は今でも
私のものだ
優しかった思い出や
それにまつわる様々な笑顔や話し声を
忘れたわけじゃなかった。
ただ時々蹴飛ばしたくなる。
散らかった洗濯物みたく。
転がった空き缶みたく。
....
自動ピアノは
ひとの手がなくても
自分で鳴れる
黒曜の黒鍵
白亜の白鍵
八十八音の音の鍵
自動ピアノは
ひとの手がなくても鳴れるけれど
弾かれたことがあるので
ひとの手を覚え ....
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