言葉は 発したそばから嘘になる。
書物は、書かれたそばから嘘になる。
歴史は、記したそれすら嘘である。
嘘は……信じたその人が嘘になる。
現在は、一瞬後には過去になる。
描かれたもの ....
永久(とわ)に続く幸せを
いつしか求めていた青い鳥
夜明け前に ふと気づく
限りあることを
やがて羽ばたく
血を受けた我が子に
やさしいキスをして
今一度(ひとたび)の夢を見よう
....
堕ちてくる 堕ちてくる 後から
やむことなく
銀色の雨
嘘の鏡が割れて飛び散っていく
細く砕けて堕ちていく
人間(ひと)の心に突き刺さり
人間(ひ ....
もしこの世界に音楽がなかったら
寄せては返す眠りのうちに
わたしの意識は夢を見るように
この世界に背を向けて
目にうつることのない
美しいものに想いを馳せていたことだろう
音楽が鳴る
....
フローリングに月に一本
小さな指揮棒が落ちている ねこのヒゲ
夜中 寝室にも届かず
爪の研がれた肉球で プチッと抜いて
けなげに一人コンサートを開いている
....
ひとりに
ひとつ
影があるって
知ったのは
いつだったろうか
夕暮れの公園で
誰かの影を踏む
本体は
笑っていても
影は
笑わない
いつだって
静かに
かなしんでいる ....
アメリカンドリーム
夢は大きい
100億ドルを手にして
世界をまたにかける
ろくな奴が近づかない。
いい人が遠のく
外身だけよくなり
中身は崩壊する
お金は貯めるためでなく
....
雨の降る
停車場
傘を持つ
女の子
赤い靴を履き
寒そうにして
じっと待っている
そこに太陽の様に
まぶしいバスが来る
パパが降りてきた
腕にぶる下がって
頬を赤らめ ....
無重力空間
美術館で紅茶
時間も止まり
映画館で泣く
庭の木々
池の鯉
鹿威し
活け花
ヒチリキの声
桃の匂い
白い壁紙
星の瞬き
亀が道を歩いていた
甲羅をつかむと
慌てて首を引っ込めた
のは
何故かぼくの方だった
亀は空に向かって
首をおもいっきり伸ばし
退屈そうに大きな欠伸をした
ぼくはその一部始 ....
エブリディ
夏の日の午後
蝉時雨
大瀑布
やり過ぎオナニー
狂わすリズム
ショート回路
ブラックアウト
金縛り発
入ゅううううううう神
ダイダラボッチ
すとんぴんぐVの字
胸が ....
えもんかけ
とか
うばぐるま
とか
こうもりがさ
とか
セピア色の単語帳
めくれば
ノスタルジーが
幸福な可笑しみを
連れてくる
がまぐち
に
つけた
蛙の鈴みたい ....
美とは何か
大きい羊と書くね
美味しいものを人と楽しく食べる事が美なんだろう
音楽とは何が楽なのか
音は生き物ではないから
聞いてる人の気が楽になるということなんだろう
美しい言葉 ....
古代飴のような
琥珀の中に
小さな虫が
羽ばたいたまま
閉じ込められている
時が止まったままの
小さな宇宙を
私は
手のひらで
そっと転がして
スイッチをさがす
この瞑想は晴れた日の公園のベンチでやるのが望ましいのですが
雨の日などは明るい室内でもできます
電車でも座れたらやってみましょう
まず楽な姿勢で座り目を瞑ります
額に輝いている光の球をイメ ....
にこにこしていたら
みんなもにこにこ
むっすりしていたら
みんなもむっすり
しくしくしていたら
みんなもしくしく
いらいらしていたら
みんなもいらいら
ボーっとしていたら
みんなもボ ....
ひがまたのぼりました
おきましょう
いしきしてこきゅうしましょう
かんがえましょう
うごきましょう
ごはんたべましょう
はなしましょう
はたらきましょう
きゅうけいしましょう
....
ろうそくが燃えるのは
それは
ロウが燃えるのだ
と
では
ろうそくが消えるのは
それは
ロウが尽きるのではなく
燃えるべき
ことばの芯を失うからだ
心を持たない
....
10代
ぼくはとても淋しかった
20代
ぼくは燃え上がっていた
30代
ぼくは舞い上がっていた
40代
ぼくは打ち拉がれていた
50代
ぼくはなにもかも失った
60代
ぼくに ....
ときどきは会いたいね
ところで思うんだけど
藍色の自分がいて
それは愛にもなれるし
遇いもつかめる
2音素のaiという母音は
子音を携えて色を変えてゆく
それがあなた
....
ふせて
あきらめて
大事なことなどないと
みとめて
そして
とくに大事でも
必要でもないものとして
抱いて
強くゆきすぎるものがある
揺れる信号機
交差点を走るのは
車ばかりじゃなく
あまりの
(不可視の)
存在感に
帽子をおさえる
目をつむる
スカートを ....
朝焼けのなかで死んでゆく明星。
影絵の森。
昇る太陽の純粋な残酷さ。
それらを見て一杯の紅茶をすする。
『真世界より』
小さな舞台の端っこから 逆さまに落っこちて
縺れた糸を断ち切って 旅に出た操り人形
そして知ったのさ 自分が暮らしていた世界は
とてつもなく大きな世界の 一部に過ぎなかった ....
何が俺を苦しめるのだろう
よくわからなかった
かわいい女と いつも 一緒にいたいものだ
ひとりぼっちは 楽しくはない
だけど 何一つ 思い通りにはいかないだろう
夢見るほどに みじめにな ....
凍えたコンクリートに水が浮き出る
アンモニアのない小便みたいな臭いがする
剥がれた天井のボードの上に見える鉄骨は
もとの色が判らない位に錆びついている
おまえの死んだ理由は ....
枯れた花に見る真実
まよいごと 一枚 二枚……
人の口の端に乗れば
偽りの空
一度も 一度も 口にせず
そのまま終わったとて
誰も知ることはない
それは 存在しなかったのと 同じこと ....
茜空 茜雲 茜風 茜夢
とどかない 祈りはどこへ
神さまの知る処へ
いつか失くしたもの
取り戻せる日は来ない
大きさを知り 涙ぐんだとて……
何よりもほしがる子どものように
ただほしがっ ....
大好きだった君だから…
聞いて欲しい
愛する人とね
一緒に居たいなら…
「良い」」「悪い」の
評価を外して相手を
受け入れて欲しい
あるがままの相手を
受け入れると
心が豊か ....
走り出す 雨が降っていた
真っ黒の空を見て 安心したらぼんやりした
散漫になって 視界がぶれて
水滴と水滴が重なる瞬間に私は外に溶け出した気になった
温かい雨が降っている
私は走り出 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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