あの冬の雪だるまを
冷凍庫から出して
溶かした
新しい夏を迎えるために
全部
捨てようとした
大惨事が起こるその瞬間
世界は目を閉じる
そして
後からくる絶叫の前に
世界は耳を閉ざす
やがて
時間という距離を経て
世界はそれを歴史と呼び
記念碑を建て記念日を定める
見もし ....
ワルツやマーチやソナタの
『持つトコ』には
....
真綿のような
雲の上で昼寝をしてみたい
バラのしきつめた道を
歩いてみたい
日本一周をしてみたい
世界一周をしてみたい
日本三大珍味を食べてみたい
世界三大珍味を食べてみたい
....
女神様よ
出てきてくれ
孤独な戦士は
もう我慢できない。
生きるための水を
与えてくれ
生きるための勇気を
与えてくれ
気まぐれ男の
さるしばい
オーマイゴット
自由の女 ....
もはや逃げ場はない
追い詰められた
袋のねずみだ
1万円が入った財布に
レシートの山
白ナマズの指
ロックがなくちゃ
やってられない
行き場のないホームレス
空の中に空を見る
木の中に木を見る
花の中に花を見る
一足一足歩みゆく土の上
私の体内に
風が吹き抜け
喜びが生じる
坂を登る辛さにも楽しみがあり
岩を下る怖さ ....
YESを放とう
だだっ広い肯定の中に否定は
美しく豊かな皇帝の中に すっぽり納まる
YESを放とう
瞳に映ってしまう 止むを得ない
瞳の縁を辿って刹那にこぼれてゆく涙も
....
ぼくはそう、凶悪犯にだってなれた。
無敵だってなれた。
ヒーローにだって、
そう、
なれるはずさ。
ほこりっぽい多摩川沿いの砂利道いっぱいに、
平日の時間の無意識が失調し、
いたずらが行く手で陽炎めかして燃える。
ここは昼間ほかに客もおらず、
他人の醜悪な顔を見て不愉快な想像を掻 ....
{引用=ブレーキをゆるやかに緩めていく
コントロール、コントロール
きみの操縦席のとなりに
相席をつくって
きみのとなりにいられたら
いいな
たまには代わるよ
姿を消したりしないから ....
おんなはおとこをつれてわたしのいえにやってきます
あるときはひげのひと
あるときはとしのひと
あるときはすごくやさしいおとこでした
おんなはわたしをくらいへやにとじこめます
それがさいん ....
じゅわわ じゅわじゅわ
じゅわわ じゅわじゅわ
じゅわわ じゅわじゅわ
ヘリウムお呼びでない 低い低い声
モザイクも不細工も お呼びでない
じゅわわ じゅわじゅわ
じゅわわ じゅわ ....
水々の声をきいたことがある
うめきに似た
くるしげな
声にならない
声になるまえのだれかの
花々の声をきいたことがある
....
紅く夕日の沈むとき
鍵の掛かった図書室で
いつかわたしは夢をみた
完璧な世界
無垢なわたし
澄んだ空気
その日はきっと満月で
わたしの心はねじれて混ざり
前後不覚に走 ....
世界が揺れはじめる
そして
ぼくたちは
気づくのだ
ここが
氷山で
わずかに海面から
突き出した
ほんの一角にすぎないことに
世界が揺れはじめる
そして
ぼくたちは
知 ....
道路に落ちた雨粒たちが 車が走る度 ドレミだけしか必要ない
耳慣れした淡白な音色を走らせる
空中に住んでる雨粒たちが 着地する場所に迷わず ストレートに
本能に従い澄んで魅せる
....
水星の岸辺で
海洋生物が体を洗っている
俺は地球人
何故、この地球を離れられないのか・・・
人間共が小さな惑星で
悲喜こもごもとしている間
神は宇宙をおはじき代わりにして
遊んでいた
呼んだりするし
あいしているし
分類はいらなくて
おそらく実在して
手繰り寄せて
撫でる要領で
一見集中しているようで
投げやりにあつかったり
マヨネーズとケチャップが冷蔵庫からやってきた
(こんな時間に何の用か)
マヨネーズは少し考えてから
ケチャップに回答を委ねる
全体的に熱帯夜
開きっぱなしの冷蔵庫から
洩れる冷気が ....
強い日差しが照りつけて
なにもやる気が起こらない
楽しい出来事なんて
人生にはそれほど起こらない
明日のことなんて
大体予想がつく
きのうまでもそうだった
だからあたしのくる ....
頭上を飛び回る一匹の蝿
よく目を凝らすと、その蝿は
小さな俺みたいな姿をしていた
小さな俺みたいな蝿は
耳元に近付くと
自分こそは天球の陥没により
俺という球体の内部に産み落と ....
鼻風邪をひいてしまった
五月の初めのあたりの事だ
なんとなく仕事も落ち着き
明日からの長い休みに
何をしようかという日の事だ
鼻風邪をひいてしまった
ズゴゴ、と鼻を吸う
喉の奥に青っ ....
雨を見て
雨を聞いて
雨を匂って
窓越しに眺めてみたり
傘を差してみたり
雨を受けて
雨に濡れて
雨を感じて
両手いっぱい掬ってみたり
救われてみたり
雨は降る
流れるじ ....
本日は、亡くなったあなた様の誕生日である
(果して何のための希望か
仄暗い空のもとをひっそりと
いきをする私の影は
ただのひとつの影となり、
青果しじょうに
実ってほどない ....
こんな日がくることを
いつから知っていたのだろう
告げねばならない
それがわたしの役目 ....
木よ
おまえは忍耐の結晶だ
じっと季節に身を任せていて
こんな異国に
新緑を散りばめていて
だれもいないだれもいない
こんな愛にありがとうだなんて
もっと ....
そうさ、おれは、いつくたばってもいいように、こんな感じでいつも書きつづっている、どうせ、きっと、まともな死に方は出来ないだろうからね。そんなことどうこう言ったところで仕方ないのさ、おれが選 ....
それから、
と いつも
はじまりは
それから、
おだやかに
火葬された赤子の
骨は小指の
爪ほど小さな
鈍い星の
欠片みたいだった
みたいだった
という
あえかなる比喩が
途 ....
散歩してたら
小石蹴っていたよ
偶然だけど
いつもの道はいつも通りで
だけど昨日と違うね
蹴った小石が右なら右へと
左は左へ続くよ
少し力を入れて飛ばせば
小走りだってしちゃうね
....
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