桟橋を渡るバイクの後ろに乗っていた
水面が眩しく光ってた事だけ覚えてる
何処に向かうのか、何処かに帰るのか
独り善がりな寂しさと僅かな強がりと
それだけを持って呼吸していた頃の ....
ひとりであるくことなんてできない
ひとりであるいていく意味がないから
言葉さえ
届けるための番号のかたわら
目的の定まらない
はじまりの
萌える若芽さだけをたたえる
神にも鬼にも仏に ....
細身の女は、
恐ろしく小さな核ミサイルを抱いて
なぜだか不思議と人通りの少ない
一匹の異様に痩せた野良猫の、
か細い瞳で睨んだ薄汚い裏通りに
幾年月も在り続けたベンチさえ置かれていない露天の ....
終わらない天幕が何層と襞に重なり
それでも演出家は起き上がろとしない
俳優の耳元で小さく囁いた
(そろそろ終わりにしようか)
三幕は途切れたままでいいのか
このままずっと眠らせてやりたい ....
生きる事は辛い事だから
時々死にたくなる
それで「死にたい」と言うと
「ネガティブだ」と言って怒られるから
益々死にたくなる
そうしてほんとに死んでしまったら
みんな忘れてくれる
そした ....
一杯のコーヒーと一枚の白紙と一本のシャープペン
これが僕の全てだ
他には何もない
ここに僕は無限の宇宙を作る
それが詩人の仕事だからだ
人はそれを笑うけれど
時々、蝶々がペンに止まって
....
その昔、水は鉄を含み、鉄は水の浄化を畏れ池の沼と溜まる
森の樹海より沼を這いい出た
池は湧き水へ灌がれ
道を逸れた一人の女僧が餓鬼を孕む
いつの日か鬼が母となり
母は子を宿しながら性 ....
あることないこと つぶやいて
名のある人が 闊歩する
ごんべいは 名無しというのかいわぬのか
誹謗中傷 人知れず
2次元の世界に生きて 暗躍し
地震雷家事親父
果てはみえない ....
送ったダケで
私の 唇を
潤しては くれない
ダダ茶豆
それは
ただの 茶豆
茶豆って ナンデスカ
まだ 頭の中
くるくる くるくる
何となく 知っている 感覚を
拾い集めて
....
手を離したら
消えてしまうあなたが
So far
感情を漂白した
洗剤を飲んで泡を吹いた
蟹
蟹には勝てなかったよ……
白金の髪の乙女よ
あなたは、蟹に ....
愛と呼んでもさしつかえないくらいのきもちだったよ
朝おきて
顔をあらうまでのあいだに
147回おもい描いたり
季語のかわりに
きみの名前をいれたり
あんな
愛みたいな
ただの
鏡 ....
○号分の亜麻を
木枠に張って
憧れの画家の
許を訪ねた
描いてください
とお願いして
その、写真も
手渡した
画家は
受け取った
契約成立
お会計をお願いいたしま ....
甘い匂いを放ちながら 闇が降りて来る
重い霧がすこしだけ晴れて そこだけがうっすらと仄白く
命を吹き返したように夜が始まる
風があなたの合図
今着いたよ…と云うように 私の前髪を巻き上げて ....
雨降りの夜の街が黒かった
フロントガラスに霧吹きのような水滴
人間界を代表して愛されたこと
たぶん得意げで凛々しかった頃
ワイパーでいっぺんに消えてしまった
雨降りの街が ....
かなうかなって
空を見あげて
思えばこそ
で足りたころ
からずいぶん
遠くに来て
しまった
ちいさな願い
なのだと思うこれは
とてもさもない
なみだなのだと
願う
....
夢の入った封筒を
そらの手にまかせたんです
翼をいただいた封筒は
薫風にみちびかれて
ゆくでしょう
かなうかなって
膝をかかえてうずくまる
あの少女のころの
いまのわたしに伝え ....
その頃僕はまとめて洗濯した一週間分の靴下の仕分け作業中。
全部黒でポイントもない靴下の片割れを洗濯籠の中から見つけるのは至難。
もとからして同じような靴下なのだから、とあきらめる事も出来ず、
他 ....
こくさいほうが
とれなくて
たんいが
たりなくて
すてーきを
たべにいく
1000えんで
さらだばーが
ついていて
たくさん
べびーこーんを
たべて
きた
こくさいほうが ....
さわれないことば
冷えてゆくかけがえのなさ
いつもとぎれてしまうモチーフ
あたたかいスープもないテーブルでは
君の影がゆらめいてみえる
ほんとうは君の髪にふれていたかった
ゆびがい ....
Honey BeeとHornet
侮るな
集団の放つ熱を
殺して食らうを専らとする君よ
我々は日本蜜蜂に近い
飼うに難しく
蜜を採るに難く
強く優しい
....
もう
なつの光が消えてから
七年がすぎて
あれほど
うるさく
見舞いにきていた テントウムシも青空も海も風も
すっかり
あなたを
忘れてしまって・・・
もう
あの日から
七百 ....
作詞 花 水子
作曲 奥座敷まこと
歌 キャシー芭菜々田
赤ちゃん列車
あゝ、カンテラもなく黎明の
生ぐさ暗きトンネルを
....
わからないという
隠れ蓑を着てあるく夜
足跡も影も連れず
ぼっちぶって
背中そらして
なんだった?って文字に
どきりとするメール
わけもなくつぶやく
ごめんなさいと
手のひらは差し出した
昨日へと潜水し
やがて沈降に向かう
腐った魚を
捕まえようと
そこは夢精の海
繰り返される
日々が溢していった
鈍い光の残像
甘い果肉の歯触りと
悲哀 ....
母の日 父の日 子供の日
中途半端な日がほしい
どれでもないのは私です
いいじゃない
って言いたげな月も見え隠れ
中途半端な仲間顔
人とは違うんだと叫びたかった
でも結局全ての人々はそれぞれに違ったんだね
誰一人として同じ人はいない
みんな違うからこそ孤独なんだ
独りの孤独を噛み締めてるから傷つき震える
でもそ ....
暗闇の中に
長い間いるせいか
赤
と言う色を
忘れてしまった
他の色は
心もとなくも
なんとか
思い出せるのだが
どうしても
赤だけは
イメージできない
薔薇の赤
....
夜更けに植物たちの呼気が肺胞を満たし
ぼくはしずしずと座席におぼれていく
鶏頭の形をした虫みたいな小さな生き物が
呟きのように車内灯に集まり始めている
窓の外では乗り遅れた人が持て余し ....
Baby 空の高さなんて
気にせず見上げて欲しい
太陽にも優しく
眩しさを感じて欲しい
生まれながらの幸せに よそ見で零れる涙を
拾ってくれる人に 投げかける心を忘 ....
蝶のくちもと
触れる予兆
硬い草色
舐め取るふるえ
粉にまみれた異母兄妹を
泡のように飲み干して
こぼれた光
夜の 市街
皆のところに行けない犬
噴水 ....
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