さよならも言わず
駆け出すのは
記憶に留まらず
流れ出るのは
寂しさも見せず
踊りゆくのは
時に強く
時に優しく
肌を撫でる
風
太陽と目が合った
あなたの心の中に ただひとつ光る
まるで象徴のように神々しい輝き
太陽とキスをする
時が止まり 嗅いだことのない風の匂いが
愛の印のように 全身に纏わりつく午後
....
割れたコップの破片
触って流れた赤い淋しさも
拭き取る温もりあれば
やがて
指切りげんまん
約束は絶対だからね
なんて
笑って薬指
淋しがりやさんが
零したお水
拭いておくね
....
モザイクの中での消去や歪な挙動をみせる男の
首筋まで裂けた口が
映像として繰り返し上映されている夜は
使い魔を使って愉しむレインボーマン
とある一家が消えて
モザイクの中に消えて
....
あどけない魔法 途切れないで
手を合わせて祈った
田舎のおじいちゃんのような空に
くり返す切なさを
止めどない憧憬を
持て余した
無限にあったはずの三年間を
悔やんでも、悔や ....
窓辺に置かれた
一輪ざしの切子硝子
複雑な光のプリズム
瞳の中の幾何学模様
ああ なんて楽園
だってわたしは
凡庸な人でしかない
透明の硝子は見る角度で
その色や輝きも違ってく ....
なあ 君の世の為に
エキストラを上げて敬意を漂い停止する
風の膜の中へ
共存の灯火を優しく吹かし 虹を吸い込む
考えの終点はなしだ
なあ 木霊打つ脈に寄せて
握れない 抱えも ....
ミストのなかを
ゆくえをなくした幽霊のように
さまよっている
虹色のわたしたちの夢が
血のいろにそまって
やせ細る
初夏
ひまわりは
かがやくことを忘れ
ベットのうえに
....
感動を止めさせる事はできない
いかに美学者や歴史学者が口酸っぱく
その作品について力説したところで
感動を止めさせる事はできない
為政者がピストルを突きつけて
「それを止めろ」と言ったところ ....
今、世界は一つの夜
言葉はただの剃刀
今、世界は一つの真昼
驟雨すらも我々を怖れる
今、世界は一つの戦争状態
嬰児の髪の毛すら武器になる
今、世界は俺の庭
俺の足跡すら一つの音楽となる
....
ぼくは昔 転がる石だった
ぼくを握った手の熱さを
ぼくを投げたその手の強さも
まだ忘れていない
でもいまのぼくはただの石だ
転がった所にただいるだけの
単なる石になってしまった
....
時間がないときに詩を綴るのはやめにしたい
そのように思うのはなぜだろう
だけど 今の僕には きっと いつも 思うべき 何もかもが早すぎた
真っ白な紙をひろげて 地図を書き込んでください
夢を失くしたなら 素直になってください
さまようのなら 立ち止まってください
誰かが泣きたいなら 私は真っ白な紙になりますか ....
白砂と
小さな世界が待っている
柔らかな海水が裸足の親指に触れる度に
小さな世界へと渦を巻いて引き込まれる
何度も何度も 行きては還り
還れば 行くの繰り返しを
日毎に重ねて そしてまどろ ....
空っぽの楽しみを
考えて 見る
何色の 液体を
注ごうか
創造するんだ
透明は
立派な色だと知って
愕然としたこと
覚えてる
マキノの飴は
全て オブラートに
包ま ....
町にゆくときにてきとうな履物をつっかけるのは、すてき。
缶蹴りをして、雨蛙が、デルモンテのあき缶から、目をまわし、それからくるると、とびでてきて、ふりかえると、かんちゃん、紫陽花の石 ....
空っぽの缶空をふると
からから
空が揺れる
空っぽの私が頭をふると
からから
空が揺れる
なにかしら
からから
空が揺れて
不意に音が止んだ
ひどくうちとけていく まっさらな土をふんでいる
すいこまるやうに まぶしくたゆたいで
花のむこうに
音は横たわる
夜の一室
屋根の下の迷路
鉄の隙間から見える空
夜は枝
別れは多く
慈悲は少なく
時間がまだ
舌の上にあるうちに
きまぐれな ....
誰が来るというのだろう
誰か来るとでもいうのか
夜の街角で人を待つ
そうじゃない
僕は君が来るのを待っている
君が僕を呼んだのだから
夜の街角で人を待つ
街灯もない街道の端
手 ....
明るく
楽しく
元気に
ハッピーに
なんて
やりたいと
思ったこと
なかった
人の言葉に頷き
決められたことを守り
与えられ ....
唐突な偶然とそれが途切れる奇妙なせつなさに私の神経が致命傷的に反応して
取り返しのつかない程度の絶望を残して去っていく。
類稀なる奇跡を予感して捨てては切って切っては捨てた数々の痛覚を忘れる為に。 ....
『役人が机を叩いて叫んだ
「お前達はパスポートがなければ死んでるも同然だ」
だけど俺達はまだ生きている そう、生きているんだ』
これが僕達、詩人というものだ
土くれ一つ持 ....
頭でっかちの 平等という
民主主義
いったい この世の誰が
一人一人の直接性を踏みにじることができるというの
か?
僕たち一人一人が
読み書きができるようになってから
い ....
{ルビ斬る=アン}/{ルビ叩く=ドゥ}/{ルビ潰す=トロワ}
ベートーベンのリズムで剣は
標的「甲」を なます切り
凪いだ湖面に反射する光
われが、われだけが
爪弾く小夜 ....
草は
樹は
雨に打たれ
人は
言葉に打たれる
響かせたいものです
あなたのこころに
わたしの言葉を
眠れずに過ぎる
この
60Wが照らす
ちいさな時間を
持 ....
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世界は晴れあがっています
わたしたちの頭は禿げあがっています
この頭の表皮に繁茂している
おびただしい髪の毛がすべて
アデランスだと言っても
あなたは信じるでしょう
で ....
彼が最初に作った季節は夏と冬だけだったので、秋と春とが生まれたのは誤算であった。
しかし、二つの物事がある場合その境目も同時に存在する、というルールを作ったのも彼自身であったため、彼はその誤算を割と ....
水たまりを泳ぐ花びらに
君の名前をそっと書いて
空中分解させたら
上手に吸い込めるように
僕は咀嚼の練習を
幾度も歩いた道なのに
旅人のように惑うのは、なぜ
ゆるやかな風に舞って
....
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