体をねじる
吐き出すどこまでも
体をのばす
念じるいつまでも
内側からほとばしる
飛び散る私は幾つにもなり
解き放たれたよ
ほら
どうしてあなたは
笑っている
下品な冗談で
よく冷えた部屋の天井が
ぐるぐるまわる
幻みたい
その腕の線は
わたしの所有する
どんな輪郭ともちがって
お腹の奥をぐっと押すように
....
{引用=恋人へ}
あじさいの
ような淡い青の水彩
ゆめをみていたのは僕だけ
慣れない万年筆のインクが
しろい便箋に滲んだ
あの日付は遠い
風はよく吹き
小道はかすかな日 ....
明日からフジロックが始まるわけだが、なかなか高い値段のチケットに、僕は行くことが出来なかった。それに、場所的にも東京からはとても遠いのである。
フジロックに限らず、音楽フェスというと、洋楽が ....
そこは深く深く沈んだ場所
そう、深海だった。
私はそこまでおちていた。
深海魚が泳いでいる
でも光も届かない
闇の中
息もできない
深く深く沈んだ深海に私は居 ....
できものができて
それが
ごうばつなのならば
きっと
いつまでも
きえないだろうからと
おもって
いて
のうに
きざまれた
ものも
きえるのに
いつも
きえていくから
いち ....
髪を乾かし
歯を磨き
水を一杯だけ飲み
ケータイを充電器に差し
メガネをそっと外し
枕の横に置く
そうして
わたしの
今日は終わっていく
去年の年末から
喉の異物感がある
『真珠喉飴』
耳鼻科で鼻から内視鏡を入れても
内科で胃カメラを飲んでも
さっぱり原因がわからない
結局
気のせいだと言われて ....
もし
もしということが叶うなら
君の都合はどうかなと
もし
もしということが叶うなら
明日メシでもどうかなと
もし
もしということが叶うなら
それからどうしたらいいかな
....
私たちの身体を、何に喩えようか
それは、壺のようなものだ
そして私たちの心は、そこに収められた光
神は陶工となって、今日も壺つくりに精を出す
午後の陽射しが差し込む、埃っぽい作業場の一 ....
あのお船は
あんなところに
ぼーっとして
いったいなにを考えているのかしら
休むなんて(ずるい!)
見ていなさい
今に 海から落っこちるんだから
....
休日。
ふとんの上にのびている、午後
窓の外から
かーん
威勢のいい、ゲートボールを
打つ乾いた音が、青空に響く
(何故、僕の目の前に
もやはもやもや ....
コロッケを箸で摘みあげたら
笊に敷いた紙に沁みる
人型の油があらわれた
いつも凝っと
あちら側からこちら側を
覗いている
世界のまなざし
手のひらを見てごらん
五つの指紋は
太古の時を越えて
君にしゃべっている
刷りかたが足らないんだ
牛丼が値上げされるくらい
回転寿司が120円になるくらい
だれ抜け駆けすることもなく
利益率はそのまんま
給与が跳ね上がるまで
円安が世界を ....
赤ん坊は何故生まれてきてすぐ泣くのだろうか
それはやさしい世界から厳しい世界へと来たことを
すでに知ってしまうからなのだろうか
生の悲しみをすでに知ってしまっているからなのだろうか
....
高山の峰に
一輪のスミレが咲いていた
そのスミレはピアノの音を奏でた
薄い空気に澄み渡る音
スミレのレの音を聞きたい
スミレのレの音は
誰にも出せない音
スミレのレ音を聞くと
私は ....
自分のどこかに
リセットボタンがあって
いつでも
このつまらない人生を
終わりにできる
そんな風に考えたことがあった
でも
そんな都合の良いこと
この世界にないってことも
どこかでわ ....
君は君を生きているのさ
僕が僕を生きているように
だから分かり合える日なんて来ないのさ、
生きている限り
だけど分かり合う努力はできるのさ、
生きている限り
相手を知ろうと思えるのは
誰 ....
涙は跳ねてイルカになる
そして旅に出るんだって
浴槽のなかで
そう思っていたこと
未だ信じている
真夜中に飛んでいる
飛行機の音を聞きながら
ふと思ったこと
きみのいない世界っ ....
{引用=
どこにもいかない、はなれない、といった、皿のうえで
ソーダのゼリーがゆれていて、わたしはなんだかかなし
くなって、すこしだけ涙をながした、冷たくて堅そうに
光っているスプ ....
空白に惑う夏の圧力に臥して
緑の原を日の泉で浸す
触ることは出来ない 耳に聴くことも
地下鉄降りて改札抜けて階段上って、パンツ、パンツ見えパ、見えないし、ふつう見えるわけないし、適当に広告でも眺めてたふりして視線を流して、熱風にやられる、マックブックを脇に抱えたランチ帰りの会社員を見送 ....
nothings
あるいは
母親およびあなたへ
時を開く場合には
目の前に現われる
星座たちの絆をほぐし
新たに繋ぎ変えて
造り直さねばなりません
5000年かけて
出来上が ....
どうせマイナスの価値しかないんだったら
それを徹底すりゃいいのにさ
やっぱり意味があるほうがいいとか
見た目がいいとか
そんな意思がちょっとでも顔を出したら
興醒めじゃねえのかっ!
....
私は今日も人を羨んでいます。
そして同じように
人に苛立ちを感じています。
それは昨日も同じでした。
だからきっと明日も同じになるのでしょう。
そ ....
霧が低く立ち込めている
地平に連なる街並みの輪郭線を
淡い紫が滲ませるように覆っている
その帯状の霧のすぐ上に
なだめるように添うように
葡萄鼠の月が出ている
こころも身体 ....
ピアノ弾くあなたの指を
私はじっと見つめている
ときに優しくときに激しく
流れるように囁くように
指は{ルビ水面=みなも}を
夜の水面をはじいて動く
私のためにだけ{ルビ一夜中 ....
歩いていました
水平線は見えません
とても見たかった水平線は
霧に隠れて 今日は いません
知っていました 本当は
ここは霧の浅瀬
いつもいつもけむっています
....
キラキラ輝く
青や水色のビー玉
両手ですくって
光にかかげる
ビー玉の中は
青や緑や白や赤や
幾重にも色が混ざり
私は無意識に息を止める
これは朝顔ね
これは海藻
そしてこ ....
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