ダンジョンの宝箱できみはランタンを見つけ
碧の泉でぼくは剣を落とした
なくしたものの方が大きかったよね、って
きっと同時に思ったはず
明かりがあれば歩けるけれど
もうほくには強さはなくて ....
泣いている君の写真をとった
大きな額にいれて
大切に大切にかざる
もう二度と見ることはないのだから
親を亡くした子を孤児という
妻を亡くした夫を寡夫という
夫を亡くした妻を寡婦という
しかし子を亡くした親を呼ぶ言葉はない
その痛みや悲しみを表現できる言葉はどこにもない
むらさきの家具
光の終わりの
粉と冬
星や海や
息の位置
誰が花でも
花を咲かせゆく
どれほど苦しい
苦しさの夜にも
光の角が
片目からだけ伸びてゆ ....
夜よ ご機嫌麗しゅう
少し話していきません
ぬるい時間をちびりちびり
ロッキングチェアで揺られるような
取りとめのない浮世のことを
露出狂の政治家たちが
脂っこいことばを吐き出してはそ ....
いまだに焼かれている
真夏の紫外線に焼かれている
皮膚を失ったその石積みが
角質化した褐色のコンクリートが
汗ばむのは
放射熱、反射光
白いテントで防げないその閃光に
遠く台風雲を浮かば ....
笑顔には、力がある
元気がない人に笑顔で話しかけると
笑顔になる
笑顔はスッゴい力がある
どんなに落ち込んでいる人に笑顔をみせると
ちょっと元気になったりする
だから、 ....
声を大きくして泣く頃はもう過ぎて
しとしとと降る雨のように涙はいつしか零すようになり
とめどなく響く雷鳴に
心はどんどん堕とされていき
私の笑みは消えゆく
その頃 ....
ほとんどの国の国歌は
軍歌である
それはひとつの国家の存在に
如何に多くの血が流れたことを
物語る明白な証拠でもある
その点に於いても
君が代は稀なる国歌である
海外の国を訪れた時
その国の母国語だけでなく
他国語が通じた場合
その国の歴史のなかで
侵略 植民地化 占領によって
多くの血が流れたことの
ひとつの痕跡なのである
届かない事は
十分知っている
届けられない事も
十分理解している
しかし…
心が君を思い出し
君への想いや…
君へ伝えたい事を…
万の言葉に紡ぎだす
溢れだし
止まろうとし ....
これはある男性から聞いた話なんですけど、
彼、ここでは仮にA君としておきますけど、
A君は子供の頃、H県のK市というところに住んでいて、そこにはR山という山があったんですね。
そのR山、 ....
橋を渡る自転車の少女
汗が光り、髪がへばりつく
夏の盛り、川のきらめき
誰を、憎み、誰に、傷つき、誰を、愛する
あなたのいる世界を愛せよ、そこにいる僕も愛せよ──僕は待っている
写真の中のあ ....
{引用=
いくつかの言語がすでに死滅した
午後だった、そして花が散ってい
た、なんの動物のものかわからな
い(おそらく数種類の動物の)い
ろんな部位の骨をあつめて、鑢で
みがいてい ....
白く輝く無慈悲な太陽が
干上がった大地から 何もかも蒸発させる頃
私と彼女は
並走していた
灼けるような暑さも忘れ
私たちは
ただ 明日を生き抜くためだけに
疾駆していた
....
峠の道標
ひとり立ち
ひとり朽ち
ノートにしようかどうか 迷ったんだ
ちゃんと 検討したんだよ? ボク
ウソなんて ついちゃ いないや
そんなの ダイッキライ だから
サイズは 半欠けの月が 二つ
英語の 最初から 2番 ....
愛をとどけに海をこえてみるの わたし
好き 好き 大嫌い
心は気まぐれだわ
波音 暑い風
ふたりで誓ったのに
口づけ 長い夜
恋に落ちた方の負け
夢 夢 儚くて
涙が止 ....
ひかりはぼくらをほどくだろう
影や風がさわってもくれるだろう
そこでぼくらは調整されるだろう
がんばれば逆向きのちからも生まれる
それがぼくらの今いる世界だ
それでもまえ ....
舌のねもとに指を押し当てて吐いた
涙がにじんで鼻水が息を塞いだ
吐くたび便器をティッシュで拭いた
百日紅がさいごの夏だ
ひかりが花を撫でている
路地には影が鮮やかだ
....
不毛な公会議が終わると午後六時。金曜の夜の十字軍の夜だ。乳と蜜の流れる丸ノ内線の出口付近から、開けドア。涙、流れても溢れ出ても小アジア。もう黄色い犬がドミノ牌を並べ始めているというのに、嗚呼、吾が妹よ ....
イタリアの空を見上げた夏も、すでに思い出
大理石造りの建物の前で ニセ物のサングラスの束を売り歩く怪しげな商人がいたり
客を引き止めては 買えと迫る 石畳に並べられた絵はいんちき臭くて
....
やばいとかまじでで伝わる感情
わざわざわかりにくくしてそれっぽく包んでみても
なにそれまじでわかんないし。
有りもしないなら黙ってればいいし、
何かのふりして書くことないよ。
言いたいことな ....
伝わるだろうか
詩を書いたとき
心に残る言葉は
何だと思い
この詩を書いた
俺
文章で身を立てようって
思ってるんだ
コホッ
コホッ
何甘いこと言ってんだっ
お前が昔
賞取ったのは
たかが県の
作文コンクールじゃないかっ
小中高大 ....
パパ
音楽家
ピエール
ママ
ファッションデザイナー
織江
双子の妹
ミキ
マキ
犬
プリン
その他
そんなリカちゃんファミリーに ....
気温が寝返りを始めた
セミの放尿が始まった
レースのカーテンがヨガを始めた
海老の家老が目糞を掻き出し始めた
やがて 市道で唸り始めた
ゴミ収集車が朝の鼻歌を
そして 近 ....
押しだされる
水はつめたい
書物は
ため息のようにぶ厚い
きみのまぶたは
蝶の羽のようなかすかな運動をつづけている
空気は遠くなりすぎた
青はためらい
黄色は純情
うす紫 ....
たぶんの坂道
魚の眼は 閉じられ
信じられない土の中
ゆるゆる
芽を出す
種の音
忘れても
靴の中から
誰かが見ている
見ていない から 空は青い
山へ帰りながらふといつものうたが
歌えないことに気づいた
村の畑で菜をついばんでは涼しい枝でやすみ
仲間たちとじょうだんを言い合ったり
洟垂れ小僧たちを少々おどかしてきをはらしたり
....
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