夕方に母さんに
言ってみたかった
今夜のごはんはなあに
母さんは包丁を使っている最中なのに
振り向いて笑み
あおの好きなものよ
じゃあポトフだね?
母さんはふふっとまた
笑み
....
カブトムシ
いつから迷い込んだっけ 時が止まった森の奥
木漏れ日が遠ざかって 全ての音が消えてゆくよ
暑苦しい日々に 君はもうふて腐れてしまって
僕の話にだって笑わない もう飽きてしまって ....
夏の中で
夏がやってくる
世界がやってくるように
また一つの夏が
僕達の季節を過ぎていく
僕は幾つかの夏を知っている
剣道部の頃の夏や
大学生の頃の夏や
ニートの時の ....
先生へ。
身体に気を付けてね。
よぉく心と話し合ってね。
いつもありがとう。
追伸。
世界で一番愛してる!
ゆうより。
ああ、敵わないなって
彼女の横顔をうつしたプリントの落書きにも
僕には描けなくて
ちょっと自信、あったんだけど
ああ、敵わないなって
明日がやってくる
道すじに
サァァ、サァァァ……と
雨が降る
──誰も寝てはならぬ
けれど
そのうち
雨だれのアリアを
聴きながら
いつのまにか睡ってしまう
今日に
....
梅雨の隙間がもたらす
フォークダンスのひとときを
ウラノスに捧げようとしているのか
足太鴉がわめきあっている
まさか 住宅街での縄張り争いでもあるまいに
それとも 恋の鞘当 ....
俺と同じですっかり老いたけど
....
詩人じゃない
なんてことはどうでもいい
同じように
勉強とかもどうでもいい
運動とかもどうでもいい
あれもそれもどうでもいい
どれもこれもどうでもいい
そして世の中のほとんどのことはどう ....
そのポストマンに
ぼくが初めて会ったとき
彼はひたすら
ラブレターを書きつづけていた
その時はすでに
ポストマンではなかったけれど
いちにちに
白い氷の丘をみっつ越えるんだ
と ....
強い雨がからだを叩く
吹く風はずっと向かい風
傘なんてまったく役には立たない
だからさっき橋の上から
激流に放り捨てた
その茶色の濁った水が目指すのは
どの水も同じ所
きみよ俺だ ....
フランスの通りを歩いたことがあるが綺麗だと思える建物は見たことなど無かった。シャンゼリゼ通りもただの道に見えた。そういったことが起こってしまったのはなぜだろう。視覚的に美しいものを捉えること自体が ....
誰彼もが繋がる事を求め 互いが互いを必要に感じ
そうしてそれぞれに慰めたり憎み合ったりしながら
一緒になって輪になって沈んでしまう
そんな世の中だと思うのです 僕は
孤独を感じる暇もない
泣くことに努力はいらない
笑うことにも
泣かないことにも
努力は必要だ
雨がふったといっては
泣いているかえるのように
ほんのりうれしさをまじらせながら
女のなみだは
意味がな ....
お金を数えていたはずなのに
気がつくと
銀行の人は星を数えていました
こんなにたくさん
どうやって集めたんですか
と尋ねるので
生まれた頃からあったと言いました
使いきれない ....
夢とも違う妄想とも違う意識下の世界で私はロープを巻き付けたミイラを引きずりながら見渡す限り砂だらけの砂漠を旅していた。太陽の照り付けが砂を焼き、遠くの風が砂丘の隆起を絶えず変えている。
....
世の中は 白かった
消雪パイプは 噴水の如し
進まぬ小説の 後姿だけ 追いかけながら
馬のケツみたいだなあと 思う
とんがり帽子の先っちょで 突っ突いたら
やっぱ 痛いかな 我慢 出 ....
小さな羽根で
飛んでゆける範囲の
小さな幸せしか知らぬ
円満な人生の理想
私はその設計図を
この世に生を受ける代わりに
安値で売り渡した
波荒む大海に
耐えられるほど強くない
む ....
違法ダウンロードの夏
東は涼しくて
西は暑かった
いまを守り抜くことと
未来を考え抜くことはおんなじことだ
どうもすみませんでした
日本のみなさん
暴れま ....
パン屋の朝は早い。太陽が昇る前には起床。
パンを作る工程は秘密だ。
私がパン作りを人に知られないのには理由がある。
秘密にしないと魔法が上手くかからないのだ。
そう。私は魔法使い。パン ....
これは友人の女性の話なんですけど、
その女性の旦那さんていうのがね、なかなかの古書コレクターで、
古い推理小説とかをたくさん集めてて、それをこう、ずらーっと本棚に並べてね、
それを眺めながら ....
お金を数えていたはずなのに
気がつくと
銀行の人は月をつくっていました
せっかくなので
何もない空に飾りました
自転車が売り切れた自転車屋では
ジェットコースター
という名前 ....
女神との約束の時間
力まかせに開く遮光カーテン
波長の長い横殴りの光
眼底の石室に漣が立つ
ふらふら
フラペチーノ
ふらふら
フラペチーノ
割れた鏡にでも
なれた自分がい ....
宇宙に拡散された水滴の表面張力に支持された塵芥
大きなものは大陸その千切れた微小な島嶼程もあり
十分に人類の生存するスペースたりうるが
ごく僅かな身震いに過剰に反応する塵芥達
化学反応を起 ....
どうしてかな
これはキット嘘だ
でも
本当だ
みつめて
誰が組み立てたの
*
指が空から
手をともなって
降りてきた
そして
ただしさを
その
ありの ....
静けさ広がる遊歩道
雨と共に静寂を
楽しみ歩むこの道が
異界に導く道ならと
みたくなくって
早めに帰った
傘も持っていなかったし
そして安堵している部屋で
祈るの
禍が、外を痛めつけますように
わたしは
大丈夫だもん
順番から言っても
そ ....
その空はどこにあるの
君が見たという
紺碧の空は
僕には見えない
何も見えない
白いカーテンしか
空がないんじゃない
僕は雨の真ん中にいるから
その空はどこにあるの
君が ....
ココロの宇宙を旅する船は
何処に向かおうとしてるのか
灯台の灯は見えない
港があるかさえわからない
波乱のクルーズ
孤独に狂える
ココロの宇宙を旅する船は
何処に向かおう ....
仕事の合間を縫って山や自然を巡り歩く。私は、山歩き。
「たかが」が「されど」たる所以。
どんな自然でも、些細な事でも見逃すのはもったいない、そんな気持ちになる。
鼓膜の内側で美しいB ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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