外に出たら雨だった
傘がいくらか咲いていて
ホウセンカがいくつか散っていた
朝市を見物して
コンビニで缶ビールを一つ買って帰った
前日にワガママを叫んだ喉が痛い
指先が追いつかないから
言い訳を放棄した七月
名前には太い訂正線が引かれ
出席番号は削除された
どこからか、逃げて、と言う声がしたけれど
靴箱はすでに包囲されていたから
上履き ....
今夜は たなばた 愛し合い ながら
むすばれることの ゆるされぬ 二人の
象徴の 夜です
一笑に付す のは 簡単です
ですが この 恋物語が これまで
語られ続けられた ....
七つめの
星にうまれる
出会いかな
笹舟を
そっと押しやる
天の川
かきくもる
雲のかなたへ
駆けぬける
露草の
露のおもさを
つゆ知らず
透き ....
出口があまりに白過ぎて
産道の途中で立ちすくむ
心細さに
両手に暗闇をひとつずつ握りしめた
行く宛のないいのちはやがて
小さなひと型になって二本足で歩く
発達した耳に語りかける ....
外気の毒に
触れまいと
窓をあけずにいても
腐敗していく心身
止められない浸蝕
退廃する自己
不可避ならいっそ
窓をあけよう
外は夏の雨が降って
部屋でひとりぼっち
力 ....
この手
結んでひらいたら
あなたらしき人が立ち上がる
駆け抜ける
そのたった
ひととき
どこかがあたたかい
結んでひらく
なぞるように
もういない
あなたら ....
(神は無い)とつぶやくほどに
目の前にあらわれる不思議はなぜだろう・・・?
窓外の雲はよけて
机上の日向はふくらみ
天からそそぐまなざしが
衣服にしみて
僕の地肌をあた ....
この部屋の窓からは
雨の降り始めた{ルビ靄=もや}の向こうに
遥かな山々の緑があり
眼下に一面の畑は広がり
歩道には、レインコートを着た犬と
飼い主が歩調を揃えて、歩いていった
....
あなたの夢を見て
泣きながら目を覚ました
夢の中では幸せに満ちていたのに
目覚めた私はひたすらに孤独だった
あなたを想って泣く涙に
価値を見い出せなけ ....
二つに割れた、器があった。
組み合わせたら、一つになった。
長い間、探し歩いてようやく出逢った
君と僕のように
ちょうどよいのが
ティファニーの偽物だった
だから彼女は
それを大切に身に着けていた
彼女は泣かない
代わりにティファニーの偽物が
泣いてくれるから
だから彼女は泣いたことがない
....
息子もいつか
フルーツパフェに登りたい
などと
わけのわからないことを言って
この家を出ていくんだろう
わたしもかつて
プリンアラモードに登りたい
と言って家を出たけれど ....
赤いサンダルと
傷だらけの膝小僧
くくく っと
笑いをこらえた君の影が
僕の靴をはらりとかわした
日曜日の太陽は
すぐに傾いてしまうから
それぞれの
背中に淋しさを背負ったまま ....
僕は自分が死ぬと知ったとき
僕の人生を嘲笑でも冷笑でもなく
腹の底から笑って死んでやろうと想っている
意識があることが大前提だが
夜は昼になっていく
居酒屋は5時まで看板を輝かし
サラリーマンは帰り道を忘れる
忘れる
(いや、覚えてなかった。眠っていたから。朝になって
パソコン開いたら「やばい」「大きかった」とか ....
海の上を歩きながら
探し物をしている
水平線に
今日も日が沈んでいく
月明かりの下
見覚えのある親子が
海水浴している
あの頃わたしたちは
家族だった
きみの自転車は海峡をこえてとんでゆく
あなたと手を繋ぐ夢をみた
幸せな気分で目が覚めたけど
逆夢だと思い至ると
泣きたいような
笑いたいような
(青空だという事に気がつく朝に)
....
2011年08月04日
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そのように昔から決められている。だからそれに異を唱え ....
まどろみのなか声が聴こえる
夜の部屋でいくつもの窓に飛び込んだ先
蜘蛛の巣は自由のパロディ
嗚呼おそろしいゴッドファーザー
暗い海に逃げ込んで
真珠を飲みほして眠るから
ボクの寝言に返 ....
自然な風を楽しむことで
不意に居眠りしていれば
外は真っ黒になるでしょう
雨が窓から
ひょっこり現われている
窓は急いで閉じられました
エアコンが付けられました
かびている臭 ....
布団にくるまりながら
流星群を見おくる
眠り損ねた世界中の夜に
無数の地声が
やさしいトーンで交叉する
言葉にしないと伝わらない
言葉にしても伝わらない
電線をすべる夜露のように
....
昨夜から この昼間にかけて
おならのしすぎで お尻の穴が痛くなった
こんな新記録に出会えてうれしい
軽快な情けなさに 元気がもらえる 感謝の気持ち
おならのしすぎで 垢ぬける ....
難しいことを考えず、
ただ、明日幸せになれ、と祈ればいいのに。
そうはいかない。
テレビのコメンテータ気取りで、誰かを見くだし、
見くだされて、不幸だ不幸だとこれ見よがしに叫 ....
世界は静かに回転を続け
僕達は笑い続ける
光は夜の奴隷 それでも
全てを明るく照らすにはまだ間がある
言葉が一本の透明な線の時
君の言語は岬の突端に触れる
あの時、 ....
甘い味がするから
繊維質のあいだから
甘い味がするから
お母さんには内緒で
眠れない夜などは
甘い味がするのだ
真緑の水に素足を浸けているみたいだ
それは遠い日の御伽話
純粋だけで生きていけると思っていた頃
何にも縛られず
何からも独占されず
自由に ....
波紋の中には何がある
そう思っていると
消えてしまった 波紋を 見ていた
時が生み出すものとはなんだろう
部屋からほど近いスーパーで新しい食べ物を探せば 夕暮れだった
トンカツ定 ....
大好きすぎて
淋しさに震えるくらいだった
何億もの声を
あなたに聞いて貰いたかった
承認欲求が満たされれば
つぎは自我欲求のステージさ
愛を受け容れて貰えれば
....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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