きみの発明が鍋の中で
音を立てている
そっと煮込んで丸めて焼いて
深皿たっぷりの
野菜とビネガーで食べましょう
わたしあの人に死んでほしくないの、なんて
気持ちで言わないで
....
すべてをきおくしている
とのたまう筋肉が鉱石になり地球を今
旅立った
これからのきおくはまかせるぞ
と私に託して
忘れないようにと誓う心は
ガラスキャンバスの水彩絵に似ている
定 ....
森に木が立っていれば
私は間違った側を選ぶ
より愚かな方へと進んでいく
夜をライトで照らし
真昼に灯りを消す
小さいころから書いていた
星を探す日記
手紙のような落書きは
足跡を残 ....
蝶が
土にたかり
互いの喉に触れ
青い夢を見せる
幾度もの成熟
生まれ変わりを
軌跡を描き
焦がされている
羽が
また地面に落ち
辿りつけない木陰に
終わらない
あなたが死んで ....
ユーロは崩壊するだろう
そして 欧州には 平和が訪れる
統合など無理な話だ
文化を一つにすることなどできない
曇の無い空が
何層も重なり
広く平たい建物のように
さまよう色をして建ち並ぶ
夜のはじまり
手がつかむ空
ひらいて ひらいて
上の上の糸
波は常に流 ....
わたしと犬と
雪の契約
灰空と歯に
降りてくる白
わたしとすずめ
{ルビはなれてくらす=ちかづけぬまま}
わたしとすべて
{ルビはなれてくらむ=ちかづけぬまま ....
英霊など無い
優劣など無い
霊はすべてに泣く
遅く速く
時を踏み 高く
すべてに散り
すべてに撒かれ
すべてのすべての為に哭く
....
思わせぶりな態度で
僕を振り回す君
話題が途切れず長くなる電話
飲み物の回し飲みで間接キス
手を繋いでも振り払われない
一緒にいることが嬉しくて
楽しくて仕方なかった
その分
....
きみらは冷酷で不条理なこの世界を変え
新しい世界を創りたいと言うことに
ぼくは一切何の異議も唱えない
でもきみらの遣り方は間違っている
きみらの遣ろうとしていることは
破壊やテロと同じ行 ....
埃っぽい雑駁な田舎の街道脇に
その自動車修理工場はあった
そこには世間的にいえば不幸な人間たちが住んでいた
太陽に照らされ雨には蔭り
風には押し黙り春には綻び
夏にも ....
悲しみの中にある一片の想い
ただ、聴きたいその歌声
ただ、聞こえるこの叫び
何も無い、今という時間
全てある、明日という希望
まやかしのような
偽りのような
....
エベレスト枕に眠る
ここには
小さな岩の塊と 冷たい流れがある
登って岩の頭に立つ
柔らかく乾いた苔のジュータン
その邪魔な苔を無残に剥ぎ取り川に捨てた
何千年もの間 誰にも触れられた事のない世界と ....
ああどうして
あなたは、貴方は
赤の他人の私の前で
私が見ていた数秒後で
その黒と黄色の不可侵圏を
飛び越えて、乗り越えて
サーチライトに照らされながら
何を思って、どんな心で
大勢の ....
君に会いに来た
昼も夜も越えて
君を観たくて
やがて夜になって
どうせ朝がくる
そしたら少し散歩しませんか
君に会いに来た
ついでがあったので
君と話したくて
やがて帰る ....
忘れ物に気がついて
もと来た道を引き返す
立ち塞がる湿気
項垂れた街路樹
焦げた揚羽蝶
嫌々巻き戻される遊歩道
本当は忘れたままで
良かったのかもしれない
纏いつく濁っ ....
夏の雪降る深海の
窓にうっすら映る影
ちょうちん鯨の大口に
飲み込まれたのかマルラメの
思考の中の小宇宙
星々の輝き 極彩は
積乱雲のその向こう
遥か彼方に拡散し
そのまま夢の辺境 ....
空はいつも私たちをみてる
空はどこにでもある遠くにいる人と繋いでくれる
空は世界中を繋いでいる
人から人へ渡す問題は
根本の涙を簡単に片付ける
大きな欠片が手垢でこすれて
小さな小さな石ころになって
最終的には影際に追いやられてしまう
日々の課題が見 ....
私の今の感情
あなたに分かりますか?
私は自分のことなのに分かりません
言葉を知らないのです
顔は鳥
体は蝶
耳は象
尻は蛇
心は狸
魂は狐
こんな生物のようです
声は出 ....
どんな美しいひとを
思って
いや、前にして
あなたは言葉を紡ぎだして
いるのだろう
甘く柔らかい感触は
いつも あたしの心を
くすぐるのだ
大きな体のどこに
少女のよ ....
喋った記憶を遡ると
人の中で泳いでる
かたちはおそらく金魚で
よく冷たい水に潜る
ぷくぷくと泡が声に変わる
耳には届かない
書いて書いて書きなぐって
でも読めないので泳ぐ
紙は ....
伝道カバン
煙草屋の
売り口に
座って
今は昼ご飯
この雑誌を
と差し出すと
ご飯茶碗を
置いて
昼ご飯ですのんで
40円です
お若いのに宗教に
お ....
どんなひかりになにを見つめていたのだろう
彼女をさいごこの世で彩ったひかりたちに
なんどもなんども
ありがとう言いながらぼくは震えている
髪の毛の生えていない頭にかぶってい ....
仏壇がはなやぐことよ
ようきんさったなぁ
帰省した一族らぁが
各地の土産を並べていくけんど
こがーに食べられんでのう、おかあさん
おとうさんはビールがありゃあ良かけん
ほいでも黄色い菊と白 ....
白昼のカゲロウ
昼間の明るさの中で
現れた婦人
私ですと呟いて
ただそれだけで消えていった
ダンス教室の板の間で
踊っていた婦人
鏡の中で体をふり
もう彼女は来ない
バス ....
俺にブルースをくれ
でっかい心の真ん中に
突き刺さってとろけさすような
スイートなやつ
女に振られて気が狂いそう
歌に託して今の気持ちを落ち着かせたいのさ
残酷な現実だっていつかは受け入れ ....
120816
降る雪を抱えて祈るダンゴムシ
ニトログリセリンを抱えている君は
まるで凍えてるみたいだと思うが
祈ることもせずに後ろを気にしながらそっ ....
迷う私の
目の前の空に
翼をたてた飛行機雲が
明るい方へととんでいる
おおきく おおきくとんでいる
私の重かった
まぶたがひらり
軽くまぶしくまたたいた
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