読んだふりして投げ出した恨みも捨てにブックオフ
いまさら人生の意味なんてと言いながら尾崎豊を聴いている
じゃんけんに勝ったら寝るよと言った娘のおそだしのズルを言えなかった夜
恋人にな ....
燃える空は急かせない
そこに生まれる黒い鳥
連れ去るもの
連れ去られるもの
何もかもを後ろ背に
窓辺からのささやかな風が
ゆっく ....
サイレンをならし走り来る救急車
みな時をとめ 道をゆずる
優しさの道を
願いに包まれて去る白い車
大事なひとに無事でいてほしい
はっとするほどはっきりと
一致して
家路へ急ぐ通り ....
ほそながい野菜はよく噛んで食べるんだよ
そう、きこえる
ぼくは眠っている
がじゅまるの根元
つる植物が引き倒そうと手を伸ばして
伸ばし果てたんだよ
そう、きこえる
ばあさんの声 ....
{引用=
海のむこうは
まだ 昨日という夜のやすらぎのなか
夏の 陽をすった赤い顔の子が眠る
男の顔をしはじめた お前の
ベッドのはしに座れば 薄暗がりのそこは、
青い ....
天を仰いでなんど君の名を呼んだことか
だが、君の麗峰まで声は届かない
君は雲に隠れて、姿を見せない
君は、雲を従え、引きこもる
湖畔で、日が暮れるまでひとり君を待っていた
夜が来た
....
あなたとわたし。
言葉の交わしっこ。
君はとても美しい。
あなたはとてもりりしいわ。
お互いに声をそろえてこう言うの。
((痩せたらね
君もがんばって。
あなたもがんばって。 ....
.
見る風景 見えない人
見える風景 見ない人
きみは風景を見ているか
風景はきみを見ているか
こんなにも草は伸び木は腐り
絡み合う根と逃げる水
人は風景を忘れるが
風景は人を記憶 ....
死は
手のひらから
始まっている
広げて見る
手のひらは
侵されつつある
ただ
ひたすら
手のひらを見る
苦を
手のひらで
かみしめる
握るもの ....
二人でいるときこえないものだ
一人でいるとき
聞こえていた 音楽が
一人でいると
話しかけてきた 犯罪者が
二人でいると 相手にもしてくれない
一人でいると
僕を 覚えてくれた 女の ....
ゆりうごかす
ちいさなころのぶらんこ
きもちがふわりと
あざやかな
こころのいろ
やわらかなまるみ
ふうせんになって
ふわりふわりと
うくうくよ
....
月曜日はハローワークに行ったふりをした帰りに
キムの家に行きまたオナホールを作った
器となるペットボトルをカッターナイフで切り
片栗粉とぬるま湯を入れ
ダマにならないようにスプーンで混ぜ、レン ....
ヒマワリが咲いた
この幼き大輪は今日も探している。
自分の振り向く方向を
ヒマワリが咲いた
もうすぐ夏は終わるのだ
こっち、こっちだよ
と私は 東を向いて太陽を指さししてみた。 ....
農場の柵の果てにある
カウリの脇に車を停めて
フィッシュエンチップの
残りを食べた
コーラを飲みながら
どうして最近のゲームは
おもしろくなくなったんだろうね
なんて話題で盛り上がっ ....
美しい体操
ロンドンオリンピック男子体操
団体決勝
日本のエースのワキ毛が濃かった
しらたきみたいな顔なのに
まっくろで一分の隙間もない
濃いにも程がある
男のワキ毛は嫌いじゃない ....
人文
定期的に
何故なのかは知らないが
四年ごとに人体の精鋭が集い
ポテンシャルの極限を競う
資質に研鑽を重ねてのしあがって来た
いわば英才だが
鍛えるだけ能力が伸び
最も努力し ....
葉は、枝があるから葉であり
枝は、幹があるから枝であり
幹は、根があるから幹であり
それらおのおのがつながりあい、初めて
歓びのうたを風に囁く
ひとりの木
枝葉の手のひら達を
....
テッポウユリではないのです
今頃の季節
花期をたがえて咲く白い花
例えばアカザやブタクサ
夏草でいっぱいの四角い空き地の真ん中に
丈高く唐突にすくっと一本だけ
細葉の形と付き方が
....
若くして世を去った歌姫よ
あなたの面影が今も振り続ける
夢の旗
透きとおったその手と
肌色のこの手で
握りしめ
精一杯、振り続けよう
一つになった僕等の魂は輝きを増し ....
『われなんじの行為(おこない)を知る、なんじは冷(ひややか)にもあらず、
熱きにもあらず、われはむしろなんじが冷(ひややか)かならんか、
熱からんかを願う。』《黙示録》
....
まるでぱっとしない南のそらの彫刻室座
でもそれは深宇宙への小窓でもあるらしい
かつてない鮮明さの神の領域が
彫刻家の仄暗い室内に展開されてゆく
ひかりと闇の融合が
可視光の色調の変化 ....
あたしに咲く
ムラサキノハナ
いいかげんなやさしさと
今だけのしあわせと
信じることはいいことです
だけど
不安だらけの穴ポコだらけの
ほんとのあたしのこころ ....
おのれの為のすべは皆
正義に反するか
いつわりか
他人を一切欺かないなら
おのれを騙すことは
正解か
おのれの為に溢れる涙は
憚るべきか
醜態か
他人 ....
一晩中、激しい雨が降った。
雨は真っ暗な夜に
孤独な白い家の屋根をたたき続けた。
妹のミリアムは雨の子、言葉を失った子。
なにがそんなに悲しいのと聞いても
なにも答えない
理由がわからず泣 ....
「このわたしを見せに」
木の若芽
どんなに蒸しただろう
あの森は
どんなに乾くだろう
あの池は
どんなに暑かろう
あの庭は
だが蒸しても乾いても暑くても
もの ....
とんぼには
夏のおわりがどうしてわかるの?
流しそうめんみたいに流れてく
夕方の空と
地面のあいだをすいすいと
わたしをむかえにきたよ
「いつも自然の声を」
木の若芽
涼しい空気に
手を小さな魚のように泳がせて
遠くの鳥の声をたぐりよせる
いつも自然の声を心の中で真似して遊ぶ
ハトや ....
「きっと見える」
木の若芽
見たかったものが
あんまり当り前のようにあるので
ゆっくりゆっくり歩いたり
ふとしゃがみこんだり
また遠くを見やったり
ゆっ ....
熱射を吐き出してしまった夏は
老いて死んでいく
鎮魂歌を捧げられながら
あれは一時のめまい
傾斜する意識が
さらに勢いを増して
海の底に沈もうとしている
戦場に散った無名戦士 ....
ハローワークに行ったふりをした帰りに
そうえいばキムからの着信があったなと
スリーエフの交差点で電話したら
おばさんが出て
ミキくん、ブログの作り方を教えてというので
一体あのババアが何をイ ....
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