海に飽きた
山に飽きた
女に飽きた そして
生きることに飽きていた
ちゃんとロールするロックの揺らぎと、前日の寝不足が連れてくる倦怠、寝床の上でまだなにか、やることがあったはずだと考えるなんのためでもない時間、頭蓋骨の中で次第にとろけていく脳味噌…ときどきこめ ....
夕暮れの陽 落ち風に
窄めた花の 慎ましき
約束の地 ありやなしや
流れ往く雲 間に星の
応え無き 人の世に
約束の地遥かなりや
花瓶から
あふれた水の
殆どは書き記されて
干上がった
窓辺に立てられた
イーゼル
幼児に
水で手を
洗われるような
3月に画布を
はる
書きたかった
ずっときみのことが
心臓が血液を押し上げるように
月が魚を狂わせるように
まるで澄まし顔の
未開の詩よ
ことばの装いと枷とはわたしのもの
やがて旅人でしかい ....
もうじき終わるこの日差し
そうとも知らず夏はジリジリと
あの日のウチらのように
ぼくは馬鹿だった
ぼくは天才だった
感じていたのは無力さではなかった
じぶんの有害性を感じていたのだった
ひととはうまく交われなかった
それがぼくを
強くもしていた ....
ふりかえると夏がいた
透きとおる肌
後ろの道が透けて見えた
ほほえむ顔がうつむいて
夕陽から漂う風を浴びた横顔は
もう夏ではなかった
私の知る夏は消えていく
知らない存在に変わってしまう ....
だいじょうぶだ
朝日のない丘はそこらじゅうにある
君も例外なく飲み込まれる
気付いていなくてもあんなにも伝えようとしていたのにそれは
宛てにならない人の声 手探りの心臓の道 真っ暗い洞窟
重 ....
くちびるがむらさきいろなのは
けっしょくがわるいから
ではなくて
ちのめぐりが
わるいからで
めいれいが
じがわっとを
やしなうが
ごとしという
ことわざを
だれも
わからず
....
桜色のファブリーズ
求めたのは 春の 語らい
風が 冬の匂いを 撒き散らす
その代わりに
白が 消毒液を 連想される
場所を 離れて
もともとは アロマ成分を
重視し ....
金風が色を持たず
知らせを靡かせる
春に似せた奥行きに貫ける 秋の香
手招きの迎える 幸せな 血液まで流れる 風
区切らずに進める一生を 淡く撫でる四季よ
春に似せ ....
ことりは泣いた
闇に光る
美しい風色がささやいて
ひとこえ
空よ
澄み渡れば、青すぎる。青すぎる
宙に浮かべた ほほえみを
明後日の朝顔は
忘れ去ることは無く透過する ....
みんな。笑顔
(果実のまえの)
花が咲く
宙へ風は
解け
みんな、こたえる
拝礼(死をふくみ 生は口をすすぐ
とつばさはささやき
)おおきな河を
みんながい ....
労働者よ、君の呼吸からは いくつの宇宙の成り損ないが 筋肉と汗と書類の星座を作り損なったのだろう 労働者よ、君は疎外されていないしかといって自由でもない 労働することは人間を生み出すこと 身体を生み出 ....
煮え切らない夏が
堂々巡りの蝉達の声を積み上げていく
ハコモノ達の宴
その中に石綿すら望むのは間違いか
四辻の交差点
影は自分の真下に落ちるのが正しい
そして紐猫
何もない眼窩と観測でき ....
散らかった新聞紙やカップヌードルの食べ残しに紛れて
暗号が見え隠れするこの部屋で心の銃をみがく狙撃手
ぼくらは思想をもたないトラブルメーカー
いまさら乱数表でこの世界のキーワードがやりとりさ ....
誰も
いない
誰も
いなかった
死ねば
いない
悔いだけが
残されている
雨傘のとても良い
鳴声を聴きながら
裁ち切られた
耳鳴りをさがしている
砂丘で失くした
二月の誕生石を
さがす女の
袖口からほつれた
生糸に視線を落とし
遠い目をする
仕草のように ....
おお、彼は心臓売り
飯屋の上のらしんばんを見よ!
可燃性の心が散り散りになって、
またきりきり舞いして墜ちてゆく
風防の横にはまだひとつも雀の絵が描かれていない。
る ....
海綿状の景色のなかを落ちていく錯覚
奥に仕舞い込んでいた未使用の
少し焼けてきた葉書の束
ふと 手に取り
書き始めた文字は
青臭くて齧るとまだ苦い
幾つもの文字を吊るしては
甘くなれと
この一つの息で長く吹き込んだ ....
エノコログサがじゃれついて
あなたのこころにも可愛い穗がひとつ
くすぐってよ と飛び付いたのは
いじられっ子の陽気な風
カメラのレンズ越しに睨んでいたのは
優しい光線だよ
昼下がりの ....
「美事な意地」
木の若芽
告白したい
みんなを愛しているのに 一人でいたい
つながりたいのに 孤独を求める
感謝していながら 愛想がない
人でありなが ....
「九月の前に」
木の若芽
うれしいことと苦しいことの激しい交錯の上を
不可思議光は照らしているよ
みんなとつながっていることが最高の贈り物だと
気づかせてくれるこの ....
海には魔物が住んでるそうな
浜にも魔術が潜んでくそうな
丘にはオコジョが笑ってる
今日知ったんだ 新事実
流石だよね
フォッサマグナの溝をくぐれば
昨夜の夢魔より 愉 ....
窓の外に広がる
冬枯れの野山の風景
冬の朝は好きだ
空気を吸うと
肺がきりっと引き締まる
首をすくめ
手を擦り合わす
季節は土の中から作られる
今ごろ
冬眠中の動物たちも ....
スターバックスに埋もれた獣の匂いも
映画館のポップコーンで誤魔化した欲望も
溶かしてしまえばいいのに
紳士/淑女 気取って 掻き混ぜるフラペチーノ
シューベルトの滲ませた五線譜も
....
谷は深く
暮れ行く透明な空
心の闇に光をもとめて 瞳を閉じる
今はただ 肩に食い込む荷を背負い
頼りない熊脅しを揺らしながら
水の流れを聞いては
....
学校が
教えることは
社会の中では
役に立たない
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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