何もかも面倒くさいって思ってしまうんだよ
あたま、病んでいてね
もしかしたらそんな理由からじゃない
のかもしれないけれど
三度の食事もサプリで済めばよいのにね
いっそお洋服着る習慣なんて ....
遠い海を思う日
すべての手足が色あせて見えた
博物館に展示された金飾の棺のように
自我という幻が何かを閉じ込めているようだ
風化させるままに人生を問えば
その答えもまたかさこそと音をたて ....
もう子供だった頃の発見は無い
{ルビ眼=まなこ}を曇らせ歌う群衆
『夷狄一蹴進撃を』
『はや我が軍は重ねたり』
『{ルビ軍港=みなと}を見れば百艦の』
『煙は空を焦がすまで』
踵を減らして踊る踏みしめ ....
午後に流れる
偽り無きもの
門の上の鳥
泉は鳴いて
見えない冠のうたううた
影が切り取る街の陰
空から 地から
泡の振動
水にひらく
誰かの手
....
金のにおいに緑が混じり
さかなに近く光りにじむ
夜は行き場の無いものを視る
つまみ上げては
呑みこんでゆく
....
詩人のふりをしていた似非随筆家がくたばり
みんな瞳をのぞきこんだ
そこにはただ
遺族に裂かれて捨てられた
人生訓もどきの山が詰め込まれているだけだった
....
廊下、というよりも百貨店の通路のような広い
人が通り、買い物などしているような道の真ん中の
売り場の壁の後ろで、仕事に疲れていたわたしは携帯を見ながら休んでいた。午後四時半。
誰かが来て請求書の ....
なにひとつ最後までは
寄りそいきれなかったわたしに
あなたがいつものように笑いかけるとき
許しが
どれほど無意味なことかを知ります
あらゆるものが
どれほど無意味なことかを
....
君の心の暗がりにいる天使
白い羽根は埃でいっぱい
眠っているみたいに
じっとしてる
かくれんぼしてるのかい?
幸せが鬼かな
....
今日 一つの悪意がとぐろを巻いていた
子供の頃に見た陰鬱な景色のよう
すべてが蠢く暗号のように
見慣れた街並みがそのまま
仄暗い陽炎にゆがむ悪夢のように
今日 一つの悪意がとぐろ ....
蛇口をひねったら水がでた。
赤錆の混じった茶色い水はドボドボと音をたててステンレスの洗面台を這っていく。
恐らくこれが最後の水だろう。その水を使い切ろうとしていた。
「赤い水 ....
見上げる雲の流れは速く 僕を吸い込んでいく
やわらかく
入道雲の天に昇る速度にも負けない速さで
ただただ まっすぐまっすぐ 遠くへ
僕を吸い込み 導いてくれる
遠い 思い出 と デジャビ ....
猫轢いちゃったんです
先月あたま
駐車場から出てきた車をよけようとしたとき
草むらから飛び出してきたんですよ急に
轢いちゃったんですおれ
一瞬のことでどうしようもなかった
二輪で猫を轢 ....
今日 屋上から飛び降りた少年
他人を撃ち殺した兵士
幼女を襲った教員
引き金を引いた密猟者
轢き逃げをした若者
盗みを働いた少女
....
これ以上褒めないで、と言うのは
ぼくが褒めたひとの周りのひとたちだ
怒ったぶんだけ褒めるようにしているのだが
ぼくが褒めてしまうとそれで満足してしまうらしい
だから
これ ....
いつか必ず
どこかの見知らぬ曲がり角で
おまえはコケる
鼻血と
少しの糞を垂れ流して
無残な姿態を晒すだろう
おまえの仲間である
娼婦や
上野公園の褐色のルンペン
さよう ....
121007
共感覚の指令の下に
自転車を漕ぐと
待ち合わせの人が微笑んで
昨日の猫が舌を出す
奴は今から欠伸をして
背筋を伸ばして
何処かに遊びに ....
出がけにかがんだ拍子に
傘立てをひっくり返してしまった
ありゃりゃ
傘の柄がポケットにしがみついている
学童用の黄色い傘
自転車通学している
中学生になった子供のものだったが
そうい ....
ならないとわからないことがある
行かないと見えないものがある
触れないと感じられないものがある
机の上で
文字は書けるけど
詩は書けない
だから、母さんは
....
悲惨防止フィルム
新しいことをしよう
右手にペンを
左手にナイフを
赤と黒
白くてはならない
始めるのだから
染めなければ
ああ
忘れていた
....
僕の中の水
君の中の魚
穏やかな流れにさえ
魚はとどまらない
僕の中の土
君の中の花
地面に黒い影を落として
花は咲き誇る
僕の中の空
君の中の鳥
どんなに ....
きのうの激しい雨が
まだ宿る、濡れた土に
枯れた牙を埋める
擦りきれたビデオテープの
不安定な映像のように
きのうのきみは
鏡よりきつく
....
マウントするのは
野生における♂が
その最中でも周りの敵に注意を払うため
ということを聞いたことがあるのだが
果たして昆虫から猿に至るまで
その形は酷似していることからも
それもありなんか ....
私、いまとてもつらい
私、いまとても寂しい
私、誰かに助けてほしい
どうすればいいかわかんなくて泣いた
キミに今、メールしたらよくないことも言ってしまいそうだから、メールし ....
心の晴れ間は錯覚だから
いつも本当はどんより曇った空より
淀んでいること
誰も知らないわけじゃない
知らないふり?
できるわけない
心の中なん ....
息が切れるまで走ることが、生きることだ
{画像=121007020710.jpg}
さんぽのとちゅう
すりよるこねこの
せなをなでたらね
せぼねをじかにさ
かんじてしまって
せつないかんじだ
....
くちの中が腫れて
ぎゅっと膿をしぼる
吐きだしていまいましいものは
いつもいつも私自身だったものだ
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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