つれていって戦地、立ち向かわせて敵前、
ここは地という宣告のもと飛び降りようとしている
ふたつの目がほんとうは空を凝視している
きみのもっているぜんぶの切れ味をわたしに集中させて ....
秋雨
影は
よると重なる
夜明け
カラスたちの声を信じることから
始めよう
引き戸の開く音
そうして一日が始まる
キラキラの宝石を眺めるために
もう一度だけ クリック
探し物は 見つかったかい
タッチパネルの 御機嫌を 損ねぬように
目下の課題は 其れだ
話が逸れたら 仕方 無いからと
斜 ....
こんな夢を見た
わたしはぼたぼたと
血を滴らせながら
部屋中を歩き回っている
わたしには、
左手がないのだ
鋭い刃物ですぱんと切られ
血が止まらない
母親はいつもの ....
わたしという名の優しさは
たわしという名の清掃用具にも似て
浴槽という名の容れ物の
水垢という名のきみのかなしみを
ピッカピッカという名の晴れやかさに
変えるために
あるんだと思 ....
打たれた海岸の松並木のために
時代遅れの絵が集められて
豆粒がウジャウジャしだした
それらは沿岸流系の空から降り
海の静かさを傍観するものだった
激浪によって説得力のある
すべての期待 ....
来る日も来る日も嵐のなか
海が凪いた日はわずか数頁
そうかきみの航海はそれほどまでに
吹きつける風と雨のなかだったのか
行会いの関係の際に笑顔で手を振っていたきみは
旧友であるぼくに ....
肌寒い夜
「此処は何処?」
手を伸ばしてみても闇
目を凝らしてみても闇
ひとり
取り残された僕に
星たちは微笑んではくれないらしい
視界がぼやける
それが涙のせいだなん ....
穴があいているのはちょうど、あたまとおなかとしきゅうの位置にあたる、わたしはぽっかり穴ばかりあいている、白い人間(ぐうぞう)どうしの喧嘩はもうごめんだよ、何もしなければ何もしないだけ何も生まれないと思 ....
消えた家族のその後は誰も知らない
あのあたりの地主だったという 長男が
次々とこさえた借金を返済するために
土地を売り飛ばし とうとう最後は自宅まで
手放したらしい
跡地にはマンションが ....
ぼくにだれかが運を運んでくる
だれかとは
人かも知れないし
鳥かも知れない
石かも知れないし
木かも知れない
なんであろうと構わない
運とは
なにものか ....
もうすぐ君の好きな
冬が来る
冬が最愛の
季節だなんて
高村光太郎みたいだねと
僕が言ったら
そんな人は
知らないと ....
玄関の前で鍵を開けようと
ポケットを探っていたら
いきなり足元の落ち葉が舞い上がった
予測していなかったので
わたしはすごく驚いた!
よく見ると
それは一羽の蛾だった
木の葉によく ....
さしだされた 日差しに
両手を広げ
思い出を 手放す
記憶にない私の産着
世紀を飛び越えて 目の前にある紋付袴
晒された金襴の帯 鯨尺の和裁版
沈没しても浮上する船箪笥 ....
うたってしまえ
と いいきれない現実の
火 消えることなく
いのちのように
燃えるからこそうたになる
理由といえば理由
秋の葉は
黄色く色付いて
家にどうしてもチューニングのあわないギターがあって
まあ中古のフェンダーステージキャスターというやつのアンプ内臓ミニギター
先輩のショーさんにきいたら直すとけっこうかかるんじゃないって答え
....
あおい呼吸
霧雨のようなあなたの声
か弱く柔に響く
真夜中の
アイロニーパズルピース
うめるように
東京の隅っこ
ゆめのなか
あなたは
居座っていた
陽のあたる
....
ついこの前まで
いたんだよね
いつのまにかいなくなって
だからなんだね
先の約束なんてできやしない
未来なんて不確かなもの
....
眠りを効かない
薬に託す恥
ふさいでいく瞼
ふさがっていくだけの瞼
跳ねる足は冷え
閉じきった耳は誰かの声を聴く
それから起き
ひっぱた ....
同じ言葉でも
私が放つ言葉と
あなたが放つ言葉は違う
私が放つ言葉でも
時と場所でとても違う
しかし言葉は私に
それぞれ違う形や色を見せながら
少しずつゆっく ....
恐怖を呼び起こす
疑いをもたらす
誤解に満ちている
手垢が付いている
それが現実と思うことなかれ
五感で感じる
ピュアな感性
シュールレアリスム
数学のような世界
それが ....
何かとても疲れているようだった
家に帰れば 違う仕事を探していた
休みの日は面接に向かう度に耐え難い疲労を重ねていた
しかし土日も休み無く働かなければならないとは 過酷だ
僕らには苦い ....
野ばらの刺を肉に刺さるを
貧しい故に放置される幼子
被曝の危険を金銭にするを
知覚の外の事は
もっとある
それらを述べられないの
それを残念とする私を
誰も知らない
煩雑さだけが雨に相応しい
耳の奥で小さく響く拍動
夜は誰のものでもなく訪れ
朝は誰のものでもなく再訪する
代価はいつ支払われるのか
おびえるように逡巡し
砂の山を築いては四季を認める
....
夜の星は
雨に溶けて
始発の電車の
窓に降っている
五時七分の
まだ暗い街の
微かなネオンが
無数の煌めきを
そこに貼り付けてる
誰の顔も見れない
こんな街に一人
雨に降 ....
リーダーシップは肩凝りには効かないし
寧ろ肩が凝るのではないかと思うので
シップはシップでも
インドメタシン配合にしようと
思っている今日この頃
俺はリーダーだぜえなどと
鼻息荒いのは自己 ....
沈黙の夜に雨降りて
火照るからだを晒そうと
愛してるとは口が裂けても
言えませぬ
からだのなかを風が吹いている
輪郭をなぞるように音が流れてぽつりと落ちる
がらんどうに響く軽やかな足取り
追いかけても
そこにはやっぱり何もなかった
青の向こうの哲学
考える葦
煽られ吸 ....
おチビちゃん
笑ったほうがかわいいね
と言って
バグパイプを吹きながら
近づいて来たのは
アンソニーはアンソニーでも
アンソニーホプキンス演じるところの
レクター博士だったので
キャン ....
嵐が来ると知らずの夜
一目惚れの自惚れは
オドオドとコインランドリーに居た
蒲団が回っている
客はいない 入口に天糸瓜が植えてある
白々しい小屋 一時待つのもよいし他所へ行くのもよかろう
....
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