やさしくなどとおもわなくても
しみわたっていて
近づけば
近づくほど
殺すこともできるこの手が
どれだけでもやさしく触れます
らら空が音をつけて見ている
見えない色 らら空の音
眠っている瞳 生きている耳
らら空が音を変えて知らせている
色をつける耳 眠っている瞳に届く らら空の音
近くか ....
そんな事実まみれの話をしないで。
朝、光のふりそそぐ首都圏に溶けだしたチョコレートのせいで、つ
づいていく肥満児の行進。破綻した都市計画が描くメープルシロッ
プ、キャラメ ....
おとなしくしろ
騒ぎ立てるとぶっ殺すぞ
いいか、よく聞け
この店にある
おでんのはんぺん
全部このバッグに入れろ
全部だ、全部
早くしろ、グズグズするな
ちょっと待て、 ....
秋の途中
枯れたような空の下に
一本の柿の木が侘しげに立っていて
きみがそれを見上げている
もう、少し皺のついてしまった
グレーのコートに身を包んで
甘 ....
試験管を試験官の尻に差し込みフラスコをステテコに押し込んで足のところを縛ります
塩酸を凄惨に撒き散らし人体模型を靭帯がもげるまで捻じ伏せます
BTB溶液をBLTバーガに流し込み胃液で溶かします
....
ふと見上げた先
無数に輝く星たちがいて
漆黒の闇があって
一際光を放つ月があって
そして私がいる
その断片に過ぎないワンシーンに
貴方を加えて
手を繋いで見れたなら
....
猫柳を白繭玉と詠む心粋に
椿のエキス トパッとかけて
蒼い世界を 注ぎ込むと
夕暮れが 完成します
早く 美しさを 愛でたいので
朝焼けから 参上するのは 目出度いか
ドバッと 欲張ら ....
生臭い夜に
九本の足が生えている
洗いたてのシーツに置かれた
ただひとつの丸い石
きみの汗がそのうえを伝い
鼠がねぐらに帰るように
闇の奥へ ....
わたし時間です
あなたの時間です
わたしはあなたの中にいます
だから
わたしとあなたは同じです
わたし時間です
似ていますが痴漢ではありません
でもあなたはわたしがうとうとしていると ....
皺くちゃの子ども
緑色の鋏を手にして
揺らめく雲の端を断った
いま、
目覚めの時
山の連なりは遠く
朝焼けに縁どられ煌めく
森のどこか ....
そそとゆく
風と風の隙間をぬい
歩く
指先につぼむ
緑色をかざしては影に
うつしとられたわたしの手を
眺める
すべるすべる
なめらかな水面を乞う
浸して、
湖畔のふちをなぞる
....
おとなしくしろ
騒ぎ立てるとぶっ殺すぞ
いいか、よく聞け
この店にある
葉唐辛子が具のおにぎり
全部このバッグに入れろ
全部だ、全部
早くしろ、グズグズするな
ちょっと待て!
そ ....
老いた母に
追い詰められる
じわりじわりと
追い詰められる
壁際まで
追い詰められる
涙と鼻水
叫びを上げ 壁を叩く
翌朝
軽い内出血した手
私の中に留まった血 ....
コノヨニアナタガアルカギリ
コノミヲカゼニナビカセテ
トオクノソラヲアオギミル
喧嘩しないでチューしよう
あたしに歯列がある内に
あんたに舌がある内に
だって、そうでしょう?
それが一番いいでしょう?
そんなものでしょ二人って
右手の指の爪先だけが五対五で
ほんの少 ....
ボケた祖母を鬱陶しがる父もボケてきている
生存率1%の1%で今日も生きている
花に吹かれ風が揺れている
コントラバスを弾いている人たち、
うわごとのようにつぶやいていた
「おやすみなさい、おやすみなさい」
「しあわせは耳をぼんやりさせるのですね」
....
わからないことがこれからももっと
ふえていくんだろうな
ふりかえるとはなれたひとがちかづいて
こえをかけてくれた
はなしたいことがあったのとうちあけたら
あたたかさを ....
シースルーエレベーター
不揃いなビルの列
ぼやけて見えるのは
雨のせいだけじゃない
愛を惜しんだ者に
背中を追う資格はない
傷を怖れた者は
不平を口にしてはならない
....
車で信号を待つひと時は
役者が舞台にあがる前の
あの瞬間、に似ている
交差点を
右から左へ、左から右へ
車はゆき交い
のたり、杖をつくお爺さんと
たたた・・・と駆け ....
在りし日の祖母の部屋にて
スタンドの灯をぽつんと点けて
幼い頃に玩具で遊んだ
炬燵の机の細かい傷を
じぃ・・・っとみつめた
向かいの座布団の上から
からだの無い
祖母のに ....
駐車場に停まった
車の助手席から眺める
スーパーの硝子の向こうで
ベビーカーを押しながら
おむつを買っている、妻の姿
長い間、出逢わなかった
二つの道が一つになっている
....
なにやってもだめで
見放されてて
それが僕だって
それでもがむしゃらに突き進んで
また落ちて
だけど
こんな僕を愛してくれる君がいるから
....
秋のソラ
じゃがりこをボリボリしながら
夜空を見上げたら
君を想い出したんだ
一つの星に目を奪われながら
ボリボリ
君との想い出が
夢だったんじゃないかって
感じる ....
文句が有るなら言ってみろいいえ別にありません
お前の態度が気に食わない文句があるなら言ってみろ
いいえ今日は用事があるのでライン長様に文句なんて
我慢だ、足軽社員は我慢が命と心の叫び ....
夜の塊をそっと口に入れた
あなたは
シャーベットのように崩れて
記憶の澱のなかへ消えていく
寂しさはない
永遠が凝視する
無辜の表徴
絶え間なく壊れていく〈無 ....
トンボになって飛んでいた。
桜の木もすっかり葉を落とすころ。
トンボの翅はなにも思考せずに
ただ
トンボのこれからを ひたすら羽ばたいていた。
大きなビルの大きな木陰で
すこしばかりの ....
2429 2430 2431 2432 2433 2434 2435 2436 2437 2438 2439 2440 2441 2442 2443 2444 2445 2446 2447 2448 2449 2450 2451 2452 2453 2454 2455 2456 2457 2458 2459 2460 2461 2462 2463 2464 2465 2466 2467 2468 2469
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.97sec.