さっき会った人 ずいぶん前に死んでいた 意外と気づいているひとは
少ないのだが

ひとが胸に刻みつけて
おくべきひとつの真理は
須くどんな場合に於いても

昇ることよりも降りる方が
遥かに危うく困難であることである
             121123


むーる あむーる 
あふれる潮
かむろのじょなさん
忍び足
日高の山から見おろせば
ホッチキスが狙い撃つ
怖い小父さんパセリを蒸して
 ....
ある朝私はプラットホームで

呆然と立っていた
木の椅子が隣にあるというのに
漠然と立っていた
周りは皆笑っているというのに

砂漠
砂漠だ

私はそう強く思った
 ....
 島は一年中寒さに震えていた

 そのかわり
 言葉と微笑が薪であった

 古い柵を壊すことなく
 海岸で流木を拾うことなく
 ストーブの火は言葉と微笑を
 のみ込んだ

 我々が ....
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで、束ねられた数枚の紙でしかないそれを僕に差し出すと、君は下を向いてコップについた水滴を指で撫ぜた。
何気なく開いたページには、立てこも ....
雨音で起きる朝

ひんやり冷たい水族館にひとりいる

水槽には何もいない

雨音だけが響いている

水槽に手をあてると飴細工のように

脆く崩れて

雨が横殴りのように降ってく ....
始発のホームに立ち竦んで

イヤフォンからは柔らかい歌

夜明け前の空はどこまでも暗く

寝不足の目に痛い蛍光灯

私は一体何を切り売りすれば

世界と繋がっていられますか
言葉の受肉を待つ間
私は何を語ろう
肺腑をえぐる現在は続く
この白金の
眼も眩む閃光
人形の目玉のような現在が
私の身体を痛めつける
本当の言葉のありかを探すけど
そんなものはない
 ....
愛している、
とつぶやく以外に愛しかたをしらない僕たちは、
結ぶための両腕を身を守ることばかりに使っている。
(獣であれば射精だけで終われたのに)
ポエムを書くうちは、獣の愛しかたをしらない
 ....
いま
手にした手紙と
いくつかの
小物の箱
もの言わぬ
昔のわたしの
色褪せた
無垢の記録


捨てられた家で
埃にまみれ
わたしのことを
 ....
何も知らない日々が
ぼんやり流れているようだった
知らない恋人と僕は歩き続けていた
街の 住み慣れた世界の郊外にある 沼のほとり
その汚れた沼には誰も来ないようだった 
だけど 僕らも  ....
都合のいい鏡だ
ありのままを映し、臭いものを覆う
何も知らなかった頃に帰れれば
楽だろう
それはそれは楽だろう
(反転
今までの上は下になりました
なので、東京に向かう電車は下りです
 ....
おそろしいものに
心あたった朝、

月は
黙って
灰色でした



わたしの言葉は
薪のようです

誰かの夜を
あたためうるならば、と

みえない炎を
見つめかねな ....
枯草の中に埋もれた 
名も無き花のつぼみが 
こちらに口を開いていた 

花の声に耳を澄ましていると 
自らのつぼみが 
開いてゆきそうな気がする 
何処へ行っても 
同じような人間ばかり住んでおり 
同じような村や町やで 
同じように繰り返される日々―― 

旅を求める私の道は 
人が時空と因果の外へ飛翔する 
あの瞬間 
夢と{ ....
いんもうはいらんかえ
わてのいんもうは
いらんかえ
21才短大英文科卒の
いんもうはいらんかえ
この場で
抜きたてホッカホカの
いんもうはいらんかえ
沖縄出身
目鼻立ちの整った
ト ....
いつもちゃんと閉めるのに

蛇口から落ちる水滴の音

もう一度強く閉める時もあれば

そのまま

ポタポタ落ちるのにまかせて

ぼんやり

ポタッ

ポタッと

落ちる ....
暗い冬の海に向かって
真っ直ぐ延びる
桟橋のさきで
潮風に晒され
逃れることも
かなわず
ただ
直立する
未来
帰ろう 
帰りたい 
君と過ごした時間 
君と一緒に歩いた夕暮れ 
君と交わした約束 
願っても祈っても 
時間は戻らない 
砂時計を逆さまにしても巻き戻らない 
だけどあの時に感じた ....
白いランニングシャツに
下はパンティ
プールサイドで
水かけっこして濡れて
乳輪が透けて見えるか
見えないか
ギリギリの線で
最後の勝負に出た
20代後半の
崖っぷちアイドルが
と ....
老人は溜息をついた
己可愛さに守りに固執する馬鹿者どもの多くなった事よと
老人は猟師である
日本ではもう少なくなった狩りを主とする人生を送っている

老人はとある子供にいった
お ....
“何か”が重なることで、
不のサイクルに嵌まる。




















時たま、そんなことがあって......
 ....
きみの温もりは
手のひらやことばの
うちから途切れずに
あふれて

くちずさむことを
許されないうたになって
胸にすいこまれる

なんてうたえば
伝わるだろう

温もりのう ....
指先に残る感触
現実感以上の幻想感
痺れるような弛緩が止まない直後


人差し指と親指が反射した
いや、決断した
正義という大義の下で
防衛という前提の下で   なされた

 ....
「気づき」
                 木の若芽


きのうとはちがう今日が始まり
ああ 風がふく
きのうとはちがう風が
 
明るい空を吹き渡り
晴れやかな世界を吹き払う
風 ....
どれだけ辛かっただろう

父母を
恋人を
子供を
妻を

残して逝かなければならなかった
貴殿方の苦しみを私は知らない

沖縄の海の上に散った
命の意味を
涙の意味 ....
たとえば

人は誰かを捨てるとき
オブラートに包んで
口に入れる
ゆっくりと嘘が溶けていくように

胃の腑に落ちた
真実の味が
逆流して口の中に溢れだしたとき
その苦さに顔をゆがめ ....
                      121122


義務を果たすために焼酎を飲むのだ
麒麟が空を駆けめぐる季節の到来に
おっかなびっくり地を這い蹲って逃げ遅れのアリンコを探し出し
 ....
あなたの上におぶさって
海を渡る
落ち葉の海
先の見えないけわしく
おおきな声だけがたよりの―



墜ちていく



海には
かぎ穴も柵もない
だからどこへも
入ら ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
さっき会った人 ずいぶん前に死んでいた北大路京介212/11/23 11:57
真理HAL6*12/11/23 11:32
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んであおば3*12/11/23 10:45
砂漠田園212/11/23 10:04
島の火綾野蒼希5*12/11/23 9:55
ホッチキスでとめただけの簡単な詩集、でもそれを君は本と呼んで木屋 亞万10*12/11/23 9:08
雨音灰泥軽茶9*12/11/23 4:56
明けないMélodi...312/11/23 4:39
試作 1渡辺亘112/11/23 2:53
ラブポエムとりかご212/11/23 2:50
ひとときの透過ホロウ・シカ...3*12/11/23 2:19
裏原の中で買った財布番田 1+12/11/23 1:44
ぶんしん中川達矢212/11/23 0:55
アンドロメダ千波 一也7*12/11/22 23:38
花の声服部 剛612/11/22 23:25
瞑想散歩 212/11/22 23:17
歳末商戦花形新次012/11/22 23:01
蛇口灰泥軽茶4*12/11/22 22:59
桟橋フクスケ212/11/22 22:00
あの時文字綴り屋 ...1*12/11/22 21:18
夏といえば花形新次012/11/22 19:43
老人と少年と通りすがりの私田園3*12/11/22 19:32
“何か”の話。。世江1*12/11/22 18:07
ハミング・バード古代 透3*12/11/22 17:32
真っ黒な整列komase...1*12/11/22 16:25
気づき木の若芽212/11/22 15:58
命どぅ宝ジュリエット1*12/11/22 14:42
【 遅延効果 】泡沫恋歌20*12/11/22 12:46
義務あおば5*12/11/22 11:11
秋の海にて唐草フウ8*12/11/22 11:10

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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