肺にまとわりつく
あらゆる風のにおい
浮遊したまま沁みついて
綯い交ぜの過去が迫りあがる
目を伏せれば目蓋の
こちらにせかいの明滅がみえる
まるで蝋燭を眺めるように
移ろいでいく木の ....
男に振られたからって
詩なんか書いてちゃダメよ
しかも愛だとか別れだとか
そんなの最悪
あの娘
きっとまだ処女なんじゃない
なんて陰口叩かれるのがおち
そんなときは
近くの公園にデ ....
彼はどちらかといえば
常識的な犬であった
子犬の時代には無邪気さがそのまま
天衣無縫な彼らしさとして愛された
けれど訓練士によって人間の基準を
与えられた代わりに彼は常識的な成犬にな ....
横向き 横向き
オチオチ歩く
横向き 横向き
カサコソ歩く
オチオチオチオチ 一匹で歩く
カサコソカサコソ 大勢で歩く
川を泳いで
道を渡って
道を渡って 車に轢かれる ....
こわい経験をして
これからも
こわい経験が控えていることが分かっていると
ぼくのキャパシティは少しだけ上がっている
点と点を結べば
その線ぐらいは一気にゆけそうだった
....
ほら、風だよ
君のやわらかなほっぺをなでていったのは
みえないものは優しい友達
ほら、風だよ
みえないものは みえなくていい
みえないものは みえないからいい
ほら、風だよ
いつ ....
蛇がとぐろを解き始める まっすぐ進む為に
山々は賢者の年月を重ね 黒髪の若さを絶つ
純白の息を積もらせる この冬
爪垢の取れない曇り空 目に入る雪の棘
名残の竜は最後まで ....
見えない赤い糸
すれ違う運命
報われぬ想い
それがあなたと私の出会いだったら
それがあなたと私の愛だったなら
それさえもあなたと私の全てだったのなら
闇を切り裂くような叫びも ....
冷たい潮の香りが怖い
{ルビ蚕=かいこ}のように丸くなって
意識を沈めよう
聴こえるは 船の汽笛
朝には赤道近くまで 行くのだろう
こんな寒い夜は 誰かの温もりに
{ルビ抱=いだ ....
子どもは揺りかごのなか、ぐっすり。と水になる。
笹船のように耳だけをうかべて、聴いているのは、さざ波の音。
僕は、耳を手のひらで掬いあげ、扉を押し、ひらく。
足下には砂、埋もれた階段、月明かり、 ....
国語の課題。
『次の文章を読んであなたの感じたことを書きなさい』
その課題のあとに書かれた長ったらしい文字の羅列。どうも昔のお偉いさんが書いたらしいが、そんなことどうでも良い話。
壊れて ....
ちっこいじゃん
スッゴクちっこいじゃん
つくしんぼうより
ちっこいじゃん
早いじゃん
スッゴク早いじゃん
チキンラーメンより
早いじゃん
でもさ〜あ
リチウムイオン電池で
....
君をもっと愛したいのに
この心のリミッターが
君と私を
安全な距離まで引き離すんだ
これ以上愛したら
これ以上信じたら
傷つくのは自分だって
自分の気持ちに
自 ....
元から何も無いヤツは
無い事を武装として
多くを与えられた者を
せせら笑う自由を持つ
よつて柔軟なので
敵は皆無なのである
諸君
嘆く事なかれ
得る事に ....
ユートピアはない
シャングリラはない
サンクチュアリはない
バルベックはない
でも地獄はある
それはいま
きみのいる
世界だ
でも項垂れることはない
地獄とは生きる為の辛さや ....
詩人は不幸を売っている
雨の音が聞こえる
雨が礫(つぶて)となって降っているのだ
雨の音が聞こえる
冬の雨は冷たい
雨の音が聞こえる
部屋の中にじっとしていられない
雨の中を歩くしかないのだ。
雨の中を歩く ....
イルミネーションに着飾った
賑やかな街をぬけて
ヒンヤリ静まり返った冬夜の住宅街を
君と僕は二人きり
ふざけあいながら歩いてる
頬に突き刺す冷たい風に視界の街灯が滲むけど
僕の ....
私は道についてよく考える
別にどうってこともないような
つまらないことをいろいろと……
フェリーニの「道」という映画を
レンタルビデオで観たことがある
ジェルソミーナという 頭は弱い ....
iindayo-
iindayo-
翼のない鳥たちが
今日も
青空に向かって投げられていくような
音楽
に洗われる時
まばたきをひとつ
すれば
何かをなかったことにした
ことを ....
不意に震えだす
携帯電話にあわせて
かみさまがアヘ顔で
その緩んだ口から
0と1ばかり吐き出す
す
時間が、
眠る努力をするように
過ぎていく
街角を行くおじさんの脳の
バックグラ ....
わたしのことを、稲妻かなにかだと思っていて、わたしの中に、勝手に火薬をつめて、夜に透けるくらい透明にしたりもした。愛憎はすべておしえられたもので、すべてあなたに向かうよう設計されている。
....
遠く遠く僕たちは白い道を歩いてきた
乾いた地面だけが妙に優しくていつも言葉を交わしていた
ロードムービーのしらけた優しさが僕のはじめての街の外だったのかもしれない
泣く場面さえ無い役者はただ ....
月夜が寝たとき
花壇の秘密を知ろう
水は未来になって
木々は力になって
土は休むことなく
日々は育つ
いざ海へ出よう
きみは船
ぼくは風
帆を張り進む先はきっと
胸躍るバー ....
書物を読んだ
それはそれは ぼくの言葉では
この拙い言語の引き出しが悔やまれるくらい
静かで激しく吸い込まれる並ぶ言葉であった
ページをタタンデ
改札から向かう家路
毎夜 左上 ....
だれかの帰りを待ちながら
とんとんとんと野菜をきざむ
だれかの帰りを待ちながら
からからからとグラスを鳴らす
だれかの帰りを待ちわびて
ぽろぽろぽろと頬ぬらす
今度生まれてきた ....
宙の風に
吹かれていこう
きっと見つかる
きっと助かる
かるい身ひとつ
どこまでも
開かれてゆく
宙の風の
声を聞こう
きっと理解る
きっと返せる
通 ....
時が持ち去ってくものを
お前は何故、そこに留めようとするのか?
今、お前はそこにいるのに
何故、その存在から逃げようとするのか?
・・・あらゆるものを風が運んでいく
....
目には目を
歯には歯を
タカ派のネタニヤフを選んだ時から
この基本方針の底上げは決まっていたことだ
目ん玉1ケにつき10ケが100ケに
歯1本につき建物1棟が1街区ごと吹っ飛ばすに
....
まどのこちらで膨らむレース
とぎれなく ひたながく
ひかりでいっぱいにささくれた
哲い うすみどりの風がおしいるのは
それは祝福ですわと
すずめたちがけたたましく喉をまっすぐにする
色とり ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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