自分がグラスだったら
いっぱい注がれているほうがいいだろうか
からっぽのまま光っているほうがいいだろうか
だれかの手に触れているほうがいいだろうか
長い指に巻かれているのも
....
はだか しずく
つたう指
描くことなく切り
なぞる指
動くもののない
冬の対岸
砂に埋もれた
こがねの音
自身の影をついばむ鳥
暮れから暮れへ曳か ....
冬の先輩が太陽を白く吐く
先輩がもうすぐ卒業する 天道虫の校章をつけて
思い出の扉を瞼で閉じ 積る雪で熟成させる
また冬の先輩に逢う日まで
冬の真ん中の冬の先輩 祭る行事に揺れてい ....
細川ふみえの
オッパイが
あんなに魅力的だった季節は
とっくの昔に
過ぎてしまって
土曜の深夜のテレビ東京は
すっかり色褪せてしまった
オッパイは
若いうちに
見せなさい
....
昔
『愛は勝つ』って歌があったよな。
最近
「 『愛は勝つ』って歌、あったじゃん 」
っていうCMが流れてるよな。
あれって、正しいよな。
でも、ち ....
冷たい風が、街路樹のあたりで、
キョロキョロと挙動不審で。
一瞬でマンションのベランダに駆けあがると
干されていた白い洗濯物を奪って逃げた。
空を眺めるのが大好きな僕は ....
言葉を解き放て
制限の彼方から
噛み続けた沈黙は味のなくなったペパーミントガムだ
吐き出すタイミングを逃したら、あとはばらばらになるだけ
僕と同じだ
悪い夢は現実になる、そうじゃない
悪い言葉が現実になる、
P ....
朝凪の浜に降り立ってみると
詩が
たくさん打ち上げられていた
、それらには
誰にでも読めるようなカタチで
詩
と書いてあった
それぞれに棘だとか
ウィルスだとか
病原菌だとか
....
十四行に願わくば
うらおもてない言葉をと
第一連に願わくば
ひるがえさない誓いをと
いつか五行目陽光に
照らされうたはほがらかに
第二の連も終わる頃
照らす灯りは燈されて
古式 ....
元カレーの元カレ
手品披露のための合コンなのか
死にたい人に玉手箱
町の人は言った
「女の子は宝石が好きなのよ」
今日も行商人の男が
小さな宝石を売りに来る
娘たちは彼を囲み
一つ一つ宝石を手に取って
ため息をつきながら
金持ちが買って行くのを見 ....
もう
あやまらなくてもいい
くらい影を
遠く 風が
宙へ
ささやいている
ありがとう
おしまいね
あたらしい道をあゆむ
これからは
そばにいるよ
こころに咲い ....
雪ふる悲しみのなか
ひとり海にたたずむ友よ
海はもうなきやんだ
君はどうだ
ハーモニカは錆び
かもめは帰る
雪ふりやまずとも
言葉がまだじゅうぶんでなかったころ
わたしたちはそれを呼ばなかった
知ってはいたけれど
おはようも こんにちはも
いただきます
もなかった
雨がふ ....
口があるのなら語り合いましょう
いいえ
口があるのなら舐めあわなきゃ
いいえ、もっと
口があるのなら齧りつかなきゃ
まるで胃袋みたいね
あなたも私も
でも
食べ尽くせないのよ
私もあ ....
君と出会った12月30日、僕の胸には檸檬が埋め込まれた
それは彼の言葉で言えばきっと時限爆弾。
でも僕に言わせればもっとおぞましい何かだよ。
心臓のすぐとなり、拳一つ分のスペースを陣取って、
....
煙草をふかす、君の横に腰掛ける…。
雪の東京を見つめる最中
寄り添いたくて・寄り添いたくて
ケータイをいじりながら
横に腰掛ける…。
「寒いね…。」
「うん…。」 ....
手と・手を・繋ぐ。
目を・見て・笑い返す。
美味しいお酒と・美味しい料理を囲んで・談笑する…。
「共に、生きる喜び…。」
今・目の前にあなたがいる喜び…。。
決して・失う ....
青い原チャリの埃を払って
通学路を走ろう。。
何年か経つと
名前も思い出せなくなって
「誰だっけ?」と言ってしまうから
「そんな人も、いたな。。」と
思い出す程度に ....
不意に
胸を 風が
攫う
泥が 溢れて
宙に舞う
あと何回?
あと何秒?
渡り鳥は惑星のルールに縛られてる
「魂だけになって旅に出たい日だってあるさ、
魂だけになって ....
幼い日々が
やわらかく在ったのは
いつわりごと、が
易しかったから
不器用な手に
添われていたから
ひとつひとつの横顔は
おぼろ気だけれど
ぬくもる匂いは
きえ去らな ....
現在速度毎時0.002パーセク
重力ブレーキ作動
回生フライホイール接続
閉塞信号確認
定刻より遅れコンマ4秒……
メガロポリス池袋銀河ス ....
子供が育ってくると
この世に未練がなくなっていく
休日は外食したいとか
趣味をまたはじめたいとか
生きてるうちに
一度は海外に行きたいなとか
昔あったはずの欲望が
次第に枯れ ....
昨日が消えていって
今日もほとんどが消えようとしている
私の心には
残るだなんて
そんなこと
忘れないよ
っていう人の
どこに残るというのだろう
思い出を
思い出す時間が ....
何冊かの本を捲りながら
目についた語句にマーカーをひく
燕
ウクレレ
信用取引
太陽と五徳ナイフ
辛亥革命と水たばこ
有機ELディスプレイとビート ....
春風待つ 秋風吹く
夏風邪ひく 冬枯れの野を見る
ああ あなたはお元気ですか
こちらはぼちぼちやっています
あのときの強い気持ちも
過去へ 過去へ 流れて行く
それでも鮮明に思い出 ....
あんたには
ゴミにしか見えへんのやろが
ワシには
一つ一つ
思い出があんねん
それを捨てろっちゅうんか
そんな殺生なこと
よう言うわ
ワシには
もう思い出しかないねん
これがすべて ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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