あしたも朝から会社だった
こころやからだを使う仕事だった
思考や感受性をフル回転させながら
自問自答や己の正当化をくりかえしながら
反省や確信を行ったり来たりしながら
お ....
エーゲ海の猫になりたい 君に飼われたい
貯金通帳振り回しても投句料出ない
金属の筒が
激しく回転している
曇の下に震えはひろがり
鳥は去り 雨が来る
一枚の羽 一枚の影
止まった時の重なりのなか
ひとつの声だけが声に到き
ひとつの滴の姿 ....
夫婦喧嘩しながら
酒を飲む
楽しい酒ではないけれど
つまみのイクラを
一粒一粒舌で潰しながら
時が過ぎていく
その一瞬にも
互いの言い分が述べられて
これは生きてい ....
生命線の短い人が
やたらはしゃいでると
少し悲しくなっちゃって
涙出ちゃうけれど
その一方で
きみはいくら頑張っても
そんなに長くは生きられないんだよと
教えたくてウズウズしている
悪 ....
悲しみって燃える塵なんだろうか
悲しみって燃えない塵なんだろうか
その分別さえできないほど
ぼくはきみのさようならに
打ち拉がれてしまっている
かわいそうなことに
あなたには 出口がない
幸いなことに
わたしには 出口がある
入り口だと思っているかもしれないけど
それは ほんとうは 出口なのよ
排出する
蠕動する
....
朝起きなさいと叩かれる畳
撒きあがるダニの死骸
目覚まし時計は横虐に喚く
「それは布団から出る事とは違う」
「ベルを黙らせれば済むことでもない」
けれど彼らは毎朝毎夕起きら ....
気の抜けたコカコーラ
絡まった線が抜けていたヘッドフォン
部屋から出られないわたし
扉よりも壁の向こうを気にして
耳澄ます
あなたの訪れをまつ
歌声だけでも
壁の凹みに大陸 ....
いまの楽しき日々を織りなして
夜の更けるほどに高まる二人の喜び。
終りを知らぬ二人の会話は
星の間を飛び交う電波。
そのまま夜明けを迎えて白む外
それも知らず、喜びは
行きつくとこ ....
誰にも見えない虹が
君には見えるのだろうか
僕は何十年もかかって
ようやくおのれの目の中の
黒い雲達の正体が
おぼろげに
見えてきたばかりだというのに
僕の言葉は
発音した瞬間 ....
「私は小さな一人の国家」
自分にそう言い聞かせよう
大きな力に蔑ろにされ
翻弄されても
心の奥深くにある自分の正義を信じよう
期待しても浮かばれることなく
....
大きく部屋をすいこんでいても あつく灯りをすいこんでいても
同じ壁をみている うわの空の涎が恋しい 壁が恋しい
どくの厚い 雨の冷たい 刺さる一瞬が
よこにいる声に積もるように
生きる権利がある国では
生きる義務が存在しない
生きる義務のある国では
死ぬ義務も存在する
生きる術を持たぬ者だけが
生きる意味を知っている
別に と
どっちでも
とだけ言っていた頃は
どこからみても子供だったけど
今よりずっとなんでも見えていた
待ちの姿勢のまま
何時間でも耐えることができていた
ともだちという言葉で ....
いい人なんて目指してない
どうせなれないってわかってるから
なのに
嫌われたくないなんて
どういうことなんだろ
空気みたいに
って
いい意味?
悪い意味?
ほんとうにズル ....
その金曜日の午後
いつものように黄色いスクールバスから降りてきた
娘達の笑顔を確認してから
思い切り抱き締める
「ねえ、ねえ、今日学校でこれを描いたんだよ」
私の腕を振り切る勢いで バックパ ....
ひらがな、が落ちてくるように
迷いながら雪が降ってくる
日本にちりぢりになった
あ、い
どれだけのあいの組み合わせが
あるのだろう
やがて
あ、と、い、は
溶け合って境界線をなくす ....
空気みたいな奴だな
ほっといたらどっか行きそうで
広がっていなくなってしまいそうで
空気みたいな奴だな
見えないし触れない
いなきゃ困る 意識しなくてもいいくらい
空気み ....
青い空が続いていた
僕は一人で長い間バスを待っていた気がする
疲れていた
一人で考えることの全てが虚しい
波の音を聴いた
そこへ緑の山の匂いが漂っていた
きっと もう訪れること ....
生きのびるための愛なら
いらない
いらない
絶望を孕まない幸福なんて
いらない
あれも
それも
いらないよ
夜を裏切らない朝も
朝を待ち侘びない夜も
いらない
....
ハイボールは 夢の味
含んだ途端に 下が高速回転し
イラナイ発言を 繰り返すので
トタンで閉じて しまわないと
非常に 危険な 飲み物なのですヨ
コニャックの文字で
必ずコンニャクのぬ ....
わたしがわたしに出会う前
わたしは静かに息をして
あなたの世界の音を待つ
あなたの影が煮詰まって
匂いたつ夜をひと匙掬い
かわいた瓶に蓋をする
あなたは馬鹿な鮭みたく
わ ....
これは君主を戴く国ならではの
「ああ、どうしましょう!」な
悔恨の忠義立てかな
申し訳より“OTOSHIMAE”
日本人には解りやすい情動だけどさ
{引用=貞女にして勤労賢母
ウィニフレッ ....
赤い雨黒い雨悲しい雨
反面教師ばかりで窮屈
呼んでないのに来た
冴え々え光る三日月と
冬の冷たい夜気の風
今一度(ひとたび)正常な神経を戻せるようにと
ただただわたしに降ってくる
(赤子が欲しけりゃ薬など
飲まん方がいいんだけども)
あれほど ....
なくならない
昨日のむなしさも
紅すぎる夕日の色も
いつかみた映画の感動も
ありがとうっていわれてドキドキした鼓動も
失恋ノナミダも
やさしくしてもらったことも
あのときこうしてれば ....
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