この道路をどんどんとばして
海へつづく道が見えてきたなら
空のカモメに聞いてみよう
あなたの故郷どこなのさ
私は帰る場所もなく
あってもそれは感じられず
この世界の中でひとりぼっち
どこ ....
薬を飲んで
目を開けたら
帰って来て
発見し
どうすることもできずに
兄たちの帰りを待ち
帰宅した兄たちが
祖父母に電話をする姿が見える
あわてて母達は
子ども達に
救急の方法を教 ....
吃音的思考
促音が音叉のように
響き渡る
繰り返し繰り返し繰り返し
長音と撥音の区別の無い思考
一音節で何を語る
テンションとリラックスの繰り返しが
微妙にずれ
吃音的身体運動 ....
耳から風を贈る 一致した音楽
気分と手を繋ぐ
瞬間の持続 幸あふる
気性と天気の反比例の線を膨らます努力を
楽しむ 年輪を重ね愉しむ
刹那の点線を歩んでゆく 増す増す幸こゆく
....
音の有る世界で目覚めた
自分の声を聞いて
あなたの声で 目覚めた
魘(うな)された夜には
幾つもの怒りを 爆発させて
これでもか、これでもか、と
言の葉は 刃に染まる
今 ....
もうすこし猫でいたい
止まない雨はない 死んだ母は帰ってこない
価値のない夢を見ている
埃だらけのコンクリートに影を焦げつかせ、
立っているひとりぼっちの後ろ姿を見つける
のに君がずいぶん手間取ったのは、二歳の子
には高すぎる太い鉄柵がちょうど君の視界を
遮り、そこからコンクリ ....
空っ風の吹く夜は
別宅の湯屋のうすい硝子戸が
ぶるぶる震えて怖かった
ぼんやり灯る電球の下
木の蓋をとれば
お湯はもうもうと息を吐く
祖母は
もう、いいよ、というまで
ごつい亀の子 ....
私の可愛い高校教師の部屋を訪れると、彼はキャンバスに青い油絵の具で自分の姿を描いて、暁の海辺を歩かせているところだった。暁の空から海辺へと、寒々しいターコイズブルーをひろげては、幾つもの電線を烏のよう ....
水道の蛇口を閉め忘れたようで
寝ているうちに耳の方へと
冷たいものが流れてきます
明日は仕事なのだからはやく
眠らなくてはならないと ....
何処に居るのかを教えて
苦しみ悩み弱気になって
夕陽に考え込んで
黄昏る時に勘違いして
大きな期待をして
君は
息を潜めて
ボクは
腹を立てて
日の本なんて国は
....
落ちていく 静かに
落ちていく 心静かに
魂安らぐ時もなく
僕の心は静かに静かに
ゆっくりと井戸の底へ向かって落ちていく
ああ、まるで世界が上昇してゆくよ ....
愛染夜曲をききながら
たいして飲めやしないお酒をちびりちびり
いつの間にやら夜が更ける
*愛染夜曲 http://www.youtube.com/watch?v=gwc ....
鉄パイプが固い大地に立て掛けられて
その先端は、浅く立てられた爪のように
大地に少しだけ引っ掛かっている。
これを石頭(セットウ)で叩くのだ。
背がねじれ、肩が ....
小さなスミ子さんは
短く刈り込んだ髪で
不安気に
わたしの隣に立っていた。
「今日から働いてもらうスミ子さん。いろいろ教えてあげてね」
ナースから少し離れて
私たちは長い廊下を歩い ....
俺の空漠を食い尽くしてくれ
胸のあたりが疼くんだ
真赤な太陽に隠された痛みは
夜の貯蔵庫に冷やされて重なる
何回言ってもわからないお前は
クリスマス前に俺を殺そうとする
首を絞めて気を失わ ....
重たい私を乗せてはしれ
帰りたくない家へと電車よ
スーツケースを持つ手は痺れ
ぴりぴりと虚脱への警鐘となる
人としてこうであれ
一部として箕帚執れ
朝のこの上なく美しい時間は
1秒ず ....
どこから好きが始まっていたのだろうか
好きが終わることなんてあるのだろうか
始まりもなければ終わりもない
ぼくらがどんな容姿であろうと
ぼくらが生まれようと死んでしまおうと
....
冬がくると悲しくなる
きっと悲しくさせる要素が多いから。
雪原にぽつりと立ち竦んだ自分を想像するだけで、不安になる。
この町はわりと豪雪地帯で、
ドカドカ雪がふる。
朝になるとつもっ ....
すきな歌詞を
心の中でなぞってみる
あの歌手の口元を
思い浮かべながらなぞってみる
うたはなにも
音でなくてもきけるものです
風が冷たい今
だれかを想って歩きます
不思議とそれ ....
死にたいと
ほんとうは生きたいがために
ひしひしと迫る死期に怯え
死にたいと
そればかりを
口にするあなたを
....
毎晩ネットで
ばかなことばかりつぶやいてると
ばかな女があつまってくる
あたしのばかを
代弁してくれてありがとうと
ご丁寧にお礼をなさる
みなりっぱな
女のひとばかりなのだ
....
牛小屋に入って
うわあ、超旨そうって
思えたら
僕も本格的な肉食人種なんですけどね
なかなかそこまでは到達できないです
でも甲殻類は
動いていてもヨダレ出ちゃうんですよ
どうしてでしょう ....
永遠の生命ってよくSF
なんかに出てくるが退屈だろうなっって思ってしまう
もちろん駄作でも良いから
詩みたいなものを書こうとも思わないだろうし
有限な物の限界を嗤っても
生命の実感は ....
ガテラル-寺院……または聖堂の
後ろ姿
渇いた井戸として
長髪の蛇、蝙蝠、
交わらずに
杯を傾ける
ホーミー-故郷……路地の
蝸牛、割れた
額と顎の嘶き
青く澄んだばかりの草 ....
接続詞を
石の上に載せ
はげしさを宿した鉄でもって
あなたが叩いている
灰色の部屋に閉じ篭って
その外を通りがかると
カンカンと逞しい音がきこえる
....
心に眠る思い
曝け出すには
それなりの勇気が必要で
誰かが傍に居てくれたなら
そう願ってみても
空中に ふわり 浮いてしまうだけ
ねぇ
ねぇ
この声は誰が受け止めてくれる? ....
あなたとわたしは一膳の箸でした
年を経た槐の木から
それはそれは丁寧につくられて
生まれたのでしたね
ある朝 ....
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