テレビのスイッチを切り
パソコンもシャットダウンして
僕は一人
四百年前の賢人と語り合う
その精神の自由さに比類するものはないし
その豪胆さに叶う勇気はもはやどこにもない ....
わたしが恋をしたのは、4年いっしょにいたひとだった。
らぶりーできゅーとなえがおでいつだって、こっちに笑いかけていた。
ずっとずっといっしょだって、ちかったわけじゃない、けど、
そうなるんだって ....
店一番の営業スマイル
気だるい顔して煙草呑んでる
店一番の品出しマシーン
メシ食うときは手際が悪い
店一番のクールビューティー
長テーブルでは陽気なおしゃべり
店一番の古株バイ ....
小一時間の散歩
誰かが
今日は降ったり止んだりと
言っていたのに
そのままふらふらしてたら
どしゃぶりのずぶぬれ
雨がぱらぱら
なんてこたあないさと
ふんふん歩いてたら
....
どうしようもない憎しみが突然湧きだす日がある。強く烈しく悲しく深刻に。誰かが私を使って、人がどれだけ人を憎めるのか試すかのように。夫を。姉を。母を。父を。子を。私は憎む。何故か。血や生活が近ければ近い ....
人に思い残すこともなく
疲れた
連ねる文字もなく
僕は 鉛筆を 握っていた
やがて時間が流れ
明日から逃げだした 体は
死んだ
白い灰に変わった
林檎は死んだ
戯れあった子供の時代
果実の匂いに引き寄せられた蝶のはばたき
存在しない言葉を抱きとめて
踊り狂った
春と冬のタンゴ
季節は終わり
時代 ....
伊東の老舗・東海館で
和室の窓外に、ゆらめく川の{ルビ水面=みなも}を
一羽の白鷺が横切った
一枚の枯葉が今
枝先を離れ、ゆらめく川の水面へ
身を{ルビ翻=ひるがえ}し宙を舞う ....
暗がりの映画館で
白黒のスクリーンには
だぶだぶの燕尾服に
しるくはっとのチャップリン
ふらりと現れた酔っ払いと
ふとしたことから口論になり
胸ぐらつかみ、胸押しあい、もつれ ....
君は僕に愛想を尽かした
もう連絡するなとはっきり言われた
僕の心は空っぽだ
空が青く映ってる
高い空は希望の色で
太陽はまるで金貨のようさ
こんなにきれいな世界にあなたがいない
一抹の寂 ....
待ち時間の最中
エンジンを止めた車の中で
ほっともっとの豚汁をすする。
イルミネーションを取り外した三鷹駅の北口
暗闇を恐れる人々が
路線バス・タクシーに飛び乗り
....
風のつよい日
からだたちは直立してなびかない
たくさんの
「愛している」たちが汚れている
雑音に足を濡らして
からだたちはやっと
死ぬことにした
それでしか乾く術がないの ....
ふてぶてしく また君は煙草を吸って
窓際で揺れる 鉛色の空に吐き捨てる
燃え尽きる寸前の くすんだ魂みたいな炎
煙たい匂いが僕の身体中を巻きつける
灰となって鏤められた屑を舐めながら
....
海を眺めながら
亡くなった人々に
思いを寄せつつ
口をついて出た言葉が
そのまま詩になる
な〜んてことは
絶対ありませんよ〜
完全な勘違いですから〜
あなたが
自分に悪酔いし ....
巨大な風車の影が
枯れた笹原と採石場と
牛舎の上を繰り返し通り過ぎて行く
くねくねと形を歪めながら
くねくねと
大地の歪みをなぞり
絶え間なく地を這う影は
まるでコトバ
人の心 ....
天使になりたての君の動物がライラックの花に食べられている
柘榴が鮮明な産気をたたえて
アドバルーンな果汁を滴らせている
甘やかしの子守唄に占拠された銀色の市街
古い有線電話がサイの ....
俺が
俺が
というのが
ないでしょ、彼
あんな天才なのに
自分を殺すところは
殺して
チームの勝利第一でさ
さすがだなと思うよ
どうした
そんなサッカー好きでもないのに
ハハ ....
死と向き合う時
見えるものは何かと
振り分けを考える。
『故郷へと向かう高速バスは、静寂のターミナルに停車をして寒い空気の中に降り立つ私の心は、都会の無機質に揉まれて麻痺をしてしまっ ....
ホワイトデーのコーナーに
ふたり背の高い君
丸刈り真っ黒な君らが
微笑みながらえらぶ
リボンのついた箱
また相馬にいってくるよ
あなたは書いてくる
顔をあげて目にした
ギフトコ ....
眠れない羊が
僕の数を数えている
僕が一人、
僕が二人、
僕が三人、
僕は増え続ける
ため息のように鳴いて
羊は順序良く
僕を整列させる
そのようにして夜は明け
....
俺は
相撲は絶対
八百長だと睨んでるんだ
なんだよ
今頃になって
あれだけ問題になったんだから
さすがにまだやんねえだろ
だってさ
マジでやって
まわし外れないの
あり得な ....
? ? ?
孤独、生の騒ぎと死の無言に君は何を聞きだした?
孤独、握り拳の財宝と結んだ小指の煌めきに、君は何を見た?
孤独、小さな硝子に傾げたポトスと黄ばんだ森の癇癪の中で君 ....
この単純な好意が
長く伸びること
勢いよく飛び出し
曲がり角にくいこみ
歩道橋を渡り
螺旋階段をまわり
川で苔むして
切り立った山を抜け
どこまでも
めいっぱい伸びる
....
季節の足跡が白い凍土となり
剥がれた絵の具のように
海鳴りが景色に仕方なく張り付いている
此処には君はいない
それでも此処は君のいた場所
今日君はい ....
僕の場面早送りされている
呟いてみんなが損をする
魂燃えている焦げている
もう電車をおりたら
かたい
泥炭でできた
ランドフィルの上、
巨大なつばめの巣のようなものか
逃れ者ほど、かっこよくはない
ああたしか
すべてどうでもよくなった
わけではないのに
....
ある、は動詞で
ない、は形容詞
おもしろいっすよねおもしろくないっすか
在ったら動いて
なかったら形になるなんて
いっぱしのブンガク青年を気取る
ぼくの話を聞きな ....
小学生ぐらいの子供に
軽くおっちゃんと呼ばれる
私は年齢的にも充分おっちゃんの部類に入るのだが
おっちゃんは元々から
そうプラモデルのように
細部に至るまで
おっち ....
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