駅まえのケーキ屋さん
クリームのたくさん入ったスポンジに
黄土いろのそばみたいなのがのっている
セロファンをなめてフォークで食べる
つらい
さびしい
小学生だったこ ....
どこまで脳漿を吸いとられたら気がすむのか
黄ばんだ朧気を引き連れて男は歩いている。
水色のペットボトルと大きな菓子箱を2つ置くと、若者は知らんぷりを装いながら携帯をじっと眺めていた 。 男 ....
我が家には
クイーンサイズのベッドと
アッキーの為のロフトベッドがあります
わたしがずっと寝ていた時には
社会人と起きている時間がずれるので
和室に布団を敷いて寝ていました
....
いつまでも
生身。
の、おんなでいたいと願うなら
恋をするべきなのだろうか
けなげにもまだ疼く
下はらの臓器
ここにあるの
と主張する
と、裏腹に 枯れてゆく ....
ただただ揺蕩う
理性も良し悪しも
すべてない交ぜに
ただただ揺蕩う
視線も定めず
思考も定めず
ただただ揺蕩う
何処へ向かうもなく
水に溶け散る
....
体重計にのれたなら 勝利
のれないなら 敗北
豚の体脂肪率は十四パーセント程度と聞いて 愕然とする
そうすると 私は豚ではなく
豚よりも ぷるるんとしている
ひ ....
目の前のビルに
多くの人間がひしめき合い
忙しく動き回っている
皆同じような恰好をして
皆同じように倍速で囀りながら
男も女も激流のよう
そんな中に一人
着こなしの悪いのが右往左往
....
青空の描かれた箱庭の中で
或いは、人と時の消えた大都市で
僕はたったひとり歩いている
終わりのないこの場所で
あの日見た夢の続きを
まだ探している
皮膚は{ルビ嗄=しわが}れて
....
ふっと頭をかすめたのは
神宮前小学校で子供用のブランコに並んで乗ったこととか
砧の遊歩道で散ったばかりの桜をぶわーってぶちまけたこと
帰らない
帰らない
帰らない
右手の角度が ....
カエルがサーカスをしていた
とても上手にしていたので
拍手をした
カエルは何事もなかったかのように
澄ました顔で水に戻った
その後、近所の銀行に行って
金融商品の説明をしてもら ....
言葉にしなかったのなら
もっと君を楽にできたのだろうか?
君の手を掴まなかったのなら
もっと君を守ることができたのだろうか?
君に出逢わなかったのなら
僕は幸せだったのだろうか?
僕に ....
印刷が止まらない羽根のついた札束に
使い方をどのように学べと
食い繋ぐお金に感謝だけ 返って来いと羽ばたかせ
金色の長財布に小銭がじっとしている
嘆きの最終日を終わらせ 途端に
煌び ....
今日の朝は憂鬱だ
ぱちぱちぱちぱち
ばちばちばちばち
雨の音がだんだん強く地面を叩いている
大きな傘をさして自転車漕いで
つるつる滑るアスファルトに気をつけて
鞄はぐっしょり仕方が ....
成熟めざすやわらかな自由
繰り返すいのちの加速度
緑の効用を想うとき
かならず思い出すのは雅子さまのことだ
東宮御所のあの緑のなかで
それでも御病気がよくならない雅子さま ....
歌えるのに歌いすぎない歌手がいることを
ぼくは知っている
吹けるのに吹きすぎない奏者がいることを
ぼくは知っている
書けるのに書きすぎない作家がいることを
ぼくは知っている
そしてまた ....
「ドップラー効果」がでなくてピーポーピーポーポーピーポーピー
高嶺の花をヘリから摘む
太陽と月を結んだ線が俺座
女性に人気の
コミックジャンルで
主人公をはじめ
登場人物の大半が
肥満児なのが特徴
顔が美形のデブという
現実では有り得ない
設定が多く
所謂
デブ専ものとは
区別される
代表 ....
時計が割れて
うまれた卵が
老成するにつれて
言葉を失うように
東京の上空には
沢山の卵が
詰め込まれている
朝
わたしはあなたの
心体の中から
生まれる事のない
ト ....
種を買って、土に埋めた
水をやって、芽を出した
光と酸素がもたらした
やがて芽から蕾に変わり
花が咲く前に散っていった
でも、これで終わりじゃない
私はまだ、何も諦めて ....
いっかい打って
それがどうなったのか
なんでそう打ったのか
ああすればよかった、
なんて思わないで
続けては打たずにおく
ゴールなんてないんだ
ああすればよか ....
棺は静かに炉に入り 錠が下ろされた。
男は 合掌している彼を扉の横に連れて行き
ボタンを押せと言う
「それが後を引き継ぐあなたの役目だ」と
うなり始めた炎の音を確かめ控え室に戻る ....
病室に眠る人の腕に滴下する液は
機能を失った腎臓をすり抜けて全身を潤し
枯れた膚に青く透けるような艶と張りをみなぎらせた
目で合図を送って廊下に出た医師は
一緒に出た家族に覚悟 ....
今日が不安なのはいつものこと
ドアをあけたくない気持ちになる
雲っているから
雨がふりそうだから
制服の頃なら通じたいいわけ
もうため息はつかない
そんな約束は無効になって
背を ....
新緑がこころに刺さる季節は君と手を繋いで歩きたい
野辺の花を愛でながら世界をいとしく思うことだろう
背に負った荷物も軽くはないがそんなものこの五月にくらべればなんでもないんだ
大地からの息吹 ....
いちにち
なあんにも考えないで
寝ていた
なんか
考えそうになったら
眠った
寝ていた
死んだふりしていたら
幾らでも
考えなければ動かなけれ ....
父が商人になったきっかけは
一本のから芋の蔓だったのです
長男だった私は
そんなことを弔辞で述べた
そばで母や妹たちのすすり泣きが聞こえた
その前夜
父はきれいに髭を剃ってねた
どこ ....
かなしくったって はらはへる
ちいさなともだちを まいそうした
そのてでつくって くらうのか
{画像=130430045024.jpg}
かなしみをくらいたりない ....
真夜中に
回るプラスチックの白馬たち
振り返ることなく
たてがみを立てて前へ進む
くるくる回る
それはとてもまじめで
見ていると苦しくなる
どこかへ向 ....
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