視覚には捕らえなかったけれど
感じてしまった
小さな淵に潜んだ眼
その頃
山奥に完成したダム湖では
人を呼び 春を楽しませようと
貸しボートを浮かべていた
まだ観光の人もいない早 ....
最後。
これが最後だと、何度覚悟したのだろう。
信じるのはもう仕舞いにしよう、
愛するのはこれが最後だと。
鋭利な言葉。
剥き出しの感情。
これがきっと貴方の本音。
知っていた。 ....
タマキンの大きさには
大中小があって
そのうち
大と中で構成されているのを
医学的には金大中と言います
とは、かのケーシー高峰氏の
有名なネタの一部ですが
それもこれも
金大中 ....
今年も年に一回の
メリーゴーランドが
広場にやってくる
君は朝から鏡の前で
お洒落に余念がない
僕は教わったイチゴ水の
作り方を思い出しながら
除草剤を作った ....
君は望遠鏡や顕微鏡を造る僕の会社の設計室に勤めていた
僕はある日君に恋した
それはけっこう素敵なことだった
会社の裏の独身寮のそばに総務の峯岸さんの貰ってきた柴犬の仔が三匹
彼 ....
まず雲を書いたのは
雲は想像力の手にしっくりくる粘土だからね
それから雲は
どんな形をして
どんな空を流れて
やがて見えなくなり
いちご水のような雲海から
また素晴らしさをす ....
あたしだって
努力して
数値改善した方がいいって
思うわよ
でも、努力って
そんなに重要かしら?
あたし、努力すれば
必ず報われるって言葉
信じて生きて来たけど
そんなの嘘だった
....
右へ行くと海があり左へ行くと詩があり
ます。そんな街に住んでます。近所の沼
で子供たちは言葉を沈めて遊ぶ。強風。
泥だらけの手を見せなくていい。そろそ
ろ雨が降るなんて言わなくていい。何も
....
私は怒鳴る。
不条理ないびりの習慣に怒鳴る。
すると季節外れの銀杏の黄色い葉が、
はらはら、はらはらと降り、
私の肩をすり抜けて体内に染み込んできた。
銀杏は尚もはらはら、はらはら ....
======================
永田 岡山 黒田(美) 桐沢 深野 千田
金沢 杉山 和田 春本 田川 森島
平瀬 成田 堂本 後藤(将) 安藤 的場
吉田 池田 ....
リモコンの緑のボタン。これすっごい呪詛っぽい色してるなって、思ったから、
ぜんぜん見たくもないテレビのデータ放送にぶつぶつ。
魔法っていうかのろいのことばっていうか文句ばっかり送ってます。ほら、
....
全てのことから逃げることは
「負け」 なのだろうか
全てのことから目を背けることは
「負け」 なのだろうか
全てのことを忘れることは
「負け ....
恥ずかしい昔のことを思い出して
もだえたって
気になる女の子にビビりながら
話しかけたって
世間とか友達の話に
意 ....
薫風に
似つかわしい歌を思いつけなくて
だんまりのまま歩いている
視界が明るくなっていくのに
人影は色濃さを増す早朝を
のどかな光景が
電車の窓を塗りつぶす
その平穏な生活は ....
あらゆる試みは、大体のところ碌なことにはならない。そういう風に僕の祖父は言っていた。僕と僕の祖父の間には血のつながりはないし、役所に言わせれば他人ということになるんだろうけれど、これは語り口の問題で ....
よく思われたいからか
肩がこる
からだに何枚も皮膚ができる
できもしないのに
できます
という顔をする
顔がこる
並んでしまう
ほしがっている
みんな という札の順番待ち
....
みあげるとさかさまのさかなたちが
季節をひらべったく塗りたくっている
きみの手はつめたい
永遠になんども触れたよう
わずかずつの永遠をつみかさねて
一瞬へむかう魚たちのよう
苦い
ぬるい
ひとくち含んで
ひとつふたつ
浮かぶ
途中で
彼に出会い
その本に出合った
気持ちが向かうのは
目下 そこにあるもの
急な雨
傘を持たない女
貸すに貸 ....
フラウ、
きみの瞳が黒くなかった頃、ぼくらは、
花畑を見つけるのが殆ど唯一の、楽しみだった
十分おきに鳴るセルフォンに、きみは、
いちいち振り返った そして、ぼくは
なんでもないと、答え続け ....
なべふたふたふた
円盤飛来
ゆらゆら
ちょうどよいサイズ
はまるよぱこりと
取ってから
ちいさなくしゃみが聴こえてくるよ
まだまだ寒い季節だからね
暖かくなるまでこの鍋の上で過ごし ....
どうかリラックスして
痛みを増やさないでね
白いイルカに乗って
深海に潜ってゆき
不安や恐怖は
溶けてゆく
そんな気持ちに
どうぞな ....
春がやさしく微笑むと
白く積もった嘘が融け
ぬかるんだわたしの心を
悲しい泥水となって流れ下る
ひび割れたアスファルトの肋骨
空に頭を踏まれたままの道あるいは時間か
仰向けに開いた記 ....
2月をたゆませて泳いだ
3月には疲れ切って本当の魚のようになった
あやふやな優劣の判定を何度か食らって
何度かはがれ落ちたうろこから
弱い部分を見せた
よわい人が
尾びれとか背びれとかを動 ....
とろとろと衰えてゆく。水の滴る音。部屋の閾値が揺らいで、薄い膜が破れたかのように覗く自身の設定されたまなざし。ベッドに縫いとめたみずからの影に沈み、瞼裏の砂嵐に浮ぶ様々な影絵がしだいに君の顔貌にうつろ ....
雪についた風は 凍りの匂い
立ち上がって ひっかく
かわいてかたい ぽろぽろ
溶けながら指を食む
刻みつけられ 冷たさを
から から
頬から
押し付けて とどめる
残され ....
震える背中を伸ばして
持ち得る限りの声を張り上げて
顔をあげて
誓います
どうかもう一度あなたの心のままに聴かせてください
あの日の言葉を誰かのせいで嘘にしてしまわないで
あなたは ....
それは冷たいことではない
何がやってこようが揺るがない
それは温かいことでもない
ぼくは遠いこころになるだろう
互いに幸福を見せつけよう
自分の人生だ
愛だ
....
見下し合ってバランス取れている
手堅く生きて小さくまとまる
手繰ればいつか出会う
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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