雪が僅かに消え残った海岸に
揺れているのは去年のススキだ
長く厳しい冬の間
雪に埋もれて立ち続けていた
ススキはいつ倒れるのだろう
既に枯れているのに
命の抜けた穂を振って
いつまで風に ....
るる、と呼べば
りら、と響く
それは歌
スノードロップが
白い鈴を鳴らしている
水仙が
黄色い笛を吹いている
{引用=合唱団の申し込みは
春色のポストへ出してください
....
今年はじめて モンシロチョウを見た
まだ畑には雪がかなり積もっていて
道路や地面で アスファルトや地面が
見える所はあるけれど 花は咲いていない
蜜はまだないよ
ひらひらと 春めいた陽射 ....
小さな ゼニゴケが 人気なのだと 言う
ゼニガタでは ございません ことよ
天婦羅の 美味しいお店が
有るんだってサ
ちょっと お高いから
お高く止まった バイトの姉ちゃんが
....
夜に自転車を走らせた
周りは暗い
自転車の光でやっと走ることができた
自分が道を走っているのはわかる
道の先は暗くて見えない
自分より速いのは風だけ
風が自分を追い越すとにおい ....
晴れた眼差し
明るい歯並び
踵の擦り減った靴が喜んでいる
コンビニまでの三百歩の散歩
晴れた声色
明るい口答え
言葉はうっすらとシュガーコートされて
許容範囲が拳二つぶん広がる
....
どんだけ
しょーもない書き込みに
対しても
ネットイケメンの私たち五人が
暖かく、きめ細やかに、素早く
レスポンス致します
きっと
あなたにも満足頂けるはずです
ネットホストク ....
傘が二つ並ぶ
遠く電車の走っていく
鐘の鳴るように何度も息を吐く
夜を追跡する まぶたを閉じる
ライオンが花の匂いを嗅ぐ食べる
美術館で尾形光琳の下絵に出合う ....
何もない
そう思っているのか
何もない 箱の中身は 言い繕った言葉で光る
ありえない おとの波は
耳に揺られて なにもない
すみません
もうしわけない
ごめんなさい
お腹のなかで ....
どれだけ平坦に
見えるにしたって
そこを行く人しか
見えないでこぼこ
景色に気を捕られ
段差に躓き
段差に気を捕られ
余裕をなくして
何が大切なのか
見失いそうになる
....
みんなが難しい事を言っている
時々、僕はそう思うんだ
そんな時でも お星様は回っているし
太陽も月もせっせと動いている
足を止めて、口ばかり動かしているのは
きっと、人間 ....
先天の、
/腕を牽く。勾配をくだる白日。
現像されたばかりの陰翳、育つ造花。
水禍。渦を巻くあかるい幽霊たちの麓にて、
孵らずにはいられないあまたの埋火、
....
やあ、
俺だ、俺だよ
最近は元気でやってるか?
あの頃から
なんにも変わってないよ
津波で沢山人が死んだし
あの頃も
沢山人が死んだしね
....
寝ない子がくまちゃんを寝かしつけている
よくしゃべる男優がキライ
フェルマータがまばたきした
夜の空気を攪拌しているといつの間にか故郷
の畦道を歩いている。圧倒的な闇と降りしき
る星空が僕を包んでいる。この故郷は何処だ
。東京で生まれ埼玉で育ったけれどこんな闇
もこんな星空も知らない。 ....
ひとは
あるものにも
ないものにも
こだわってしまうね
しぬためにいきるのか
なんて
考えそうになる夜 うっかりと
一番上の層を
ながれながら
探している半身
ほか ....
殺人罪はない
あなたは
日頃から
夫の余りの早さに
不満を持っていた
いいえ
その日も
夫は十分な前戯もないまま
挿入し、三擦りもしないうちに
さっさと自分だけイってしまった
あなたが
....
いろんなことあるよ
いろんなこと過ぎていくよ
だいじょうぶ
手をつないでいこう
みんな
のぼっていくね
空には
酸素がいっぱいなんだって
誰かいってた
くらげはね
水にとけ ....
近所の定食屋がなくなっていた
火曜日に定休日で水曜日につぶれていた
またひとつ思い出のストックを増やして
カウンター席からの、
大きめなテレビがあった風景をかりかりと刻み始める
いつ ....
朗らかに歌う若者よ
老獪な政治家に林檎をあげて
私は泣き続け
ここまで至り
そして気づいた事といえば
人生とは全く遊びであるという事だった
私の苦しみも誰かの喜び
私の ....
愛はアガペーである
慈悲とは些か異なる
淫蕩な行いを許すか
今宵も滔滔と灯心は
欲望の熱を放つてる
許すべくか否か読め
汝に禍いあれ
....
高校の学食で出ていた安上がり
めんつゆとたまねぎ
しょうがやにんにくをひとかけら
煮たせて
コロッケぐつぐつ
たまごをとじてできあがり
コロッケ丼
幸せを感じる
最後の一口まで夢中 ....
発光する
旅人
のような
まなうらに
堆積する
ちいさな花を
焼べながら
浮遊する
小鳥の声色で
女の子の群れが
葡萄水をまきちらし
りるりるりる
と
目のまえを
よこ ....
燦燦たる結露を薄くなぞり
私の生命について少し考える
父と母の愛撫で私は生まれ
還暦になる父にそっと 赤
それはねぎらいと希望の証
私は今日は給料を貰い
今月も頑張ろう ....
大器超晩成
生活超窮乏
人生有為転変
太極拳でもやるか
幾星霜艱難辛苦
大言壮語後の祭り
秩父の夜祭は冬だ
行田の火祭りはこれから
北本の菜の花祭 ....
みつめる
みつめる
じっとみつめる
そうすると
何かが
語りかけてくる
種を手放したあとの
たんぽぽが
茎に残された
小さな瞳で
私をじっとみつめる
世界には
なんと
....
三十を越えて旅するものは詩人
寒気に絶望を見出すもの
寂しさに震えているのだと
自分を騙して
三十を越えてまだ望んで愚かでいるものは詩人
雪降れば頭振り
雨落ちれば睫毛濡らし
人 ....
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