○「菓子袋」
僕は菓子袋を開けられない
切り口がわかっても
開けられない
なんでこんなにじょうぶに作ってあるんだよ
○「田舎暮らし」
「多勢に無勢」という言葉がある
「骨折り損のくた ....
- impromptu+
{ルビ今夜=Tonight}
畏友アルベルトよ
さあ、{ルビ鰤=ブリ}になれ
{ルビ鯔=ボラ}になれ
Aston Mar ....
今夜は独りウオッカをあおっている
他に客はいない
棚に飾られた真鍮の潜水ヘルメットを眺めながら
海の歌をくちずさむ
ララル ラララルララ~ ラララ…
何時だったか
黒いドレスに赤い ....
何かを書きたくなった。
自分でもわからないけれど、何かを書きたくなった。
生きることへの諦めというか、死を死として受け入れつつあることの悲しみなのか、喜びなのか。
よくわからない心の動き。
....
40過ぎて、どんぐりを拾う楽しみを識る。
椎の実であればなお嬉しい。
殻を割って、虫がいないことを確認しておそるおそる齧ってみる。
懐かしい味がした。
どんぐりは1つ1つ形が、色が、模 ....
木星は
一周するのに12年
土星は 30年
木星の一日は
10時間
でも、一年も一時間も
《地球の基準》だけどね笑
人間は というか 知というのは 基準を好む
でも、いつも ....
サンクチュアリ とか 信じてないってポーズさ
頑張りすぎる君だから 強がりを肯定する ネガ
静かに味わうラム酒でまた生きてけるって云うし
逃げても無駄って本気で思ってるとしたら僕は何
気づくま ....
ポカリスエットぐらいの朝
とぎ汁ぐらいの昼
赤ワインぐらいの濁った夜に
あなたにとってそれが詩であっても
台所のあなたのつぶやきの方がよほど詩的
日曜に寝っ転がってる僕にと ....
冬の凍空
水晶の塊となり
浮かんでいる
難破した砕氷船が沈んで
空のクレヴァスに紡がれる
大きな心の屈曲を抱え
帰港すべき場所を探す
空のクレヴァス突き抜け
漆黒の宇宙を見出すとき ....
○「リハビリ」
体をやられると
心もやられる
いくらまわりが
「リハビリがんばれ!」といっても
本人が「何くそ!」と思わなければ
ダメである
友人たちをみてそう思う
○「ユーチ ....
踊っている
{ルビ歪=いびつ}な星の上で
バランスをとりながら
踊っている
踊っていないと
この星からこぼれ落ちるから
どこなのかわからないどこかへと
昔
この星は歪でなかったとい ....
些細な思い出に別れを告げて何かをはじめるときは吉
今日は見ていた気がする
曇りガラスに沈む夕日を
目で そして その 肌で
手に掴みとるものもなく
どんな 自分を ベンチに
想像していたというのだろう
部屋の隅で 一人で
まどろむ君のてのひらに
ワイン色のガーネットの大粒をそっと転がした
ぼくたちの明日はどうなるのか占う
危うい…
ぼくたちの関係はとても微妙で
紙一枚でやっと繋がっている
君 ....
攣する犬の眼球を聳える鉄塔の天辺に据え
脳殻を浸す白濁した満月の体液を攪拌し撒布せよ
砂漠の痘痕に播種された柔かい狂気の核が芽吹く頃
蟒蛇のかたちで生き餌を喰らい、嬰児の眸へ灌ぐ毒の苦味が
....
僕の右肩へ憩う鴉が
君の憂鬱を啄む宵にのぼる満月
卵殻は肉體の成熟だけを迎え腿を伝う経血と
なお幼い儘の世界を眺望する君の病室に山積し
癲狂院の広場に谺するクランケの聲に扉は披く
「よう ....
{ルビ母=maria}を犯す朝
{ルビ恐るべき子供達=les enfants terribles}
解剖されたquantumを{ルビ贄=victim}とし
おれは{ルビ詩人=nero}である ....
たとえば洋服を買いに行って
最初に目がいく色ってあるでしょ?
私の場合は緑色ね
逆に まったく目がいかないどころか
手に取ることすらない色もあるでしょ?
時々、ふっと思うの
....
ひとりで飲み屋に入る今日の幸せが
奴さんだったりトマトさんだったり
糠漬け様だったり
ラビのパンの話を覚えている
僕もポケットに
ときどきにぎっている気持ちがある ....
うっすら片手から放った蝶の
宙に舞う
軽やかな息を継ぎ銀箔の輝き
陽光浴び
ささやか咲き誇る路傍の草花
から草花へ
蝶の軌跡 柔ら鋭く速やかに
〈ありがとう〉
言ノ葉 ....
はじまりのおしまいのはじまりのおしまいのは(じ)まりのゆくえ、わかりませんとか云わないで
ゆくえ稜線のかなたまで染まってゆく、葉緑体のベンゼン環おしまいのは(じ)まりへ
まりみたいな月はど ....
のっしのっし
あくまで青い
世界を歩く
大気に拡散し
冷気に凝集し
接吻する
あなた
なんにもない
なんでもない
もはやただ
のっしのっし
あくまであおい
せかいをある ....
空気が
しびれて
蒼く透けた色を
している
夕方の私と
冬の暖をとるのが
嬉しいのと
夏の涼をとるのが
心地好いのと
それぞれのいい顔
・
ほられた
さといもを
干している
お日さまの
やさしさ
○「政治家スキャンダル」
失敗するのは
「金と女」
なんですねえ!
○「メール時代」
言葉だけが重視されて
行動が見えなくなってきている
○「完璧主義」
完璧主義は
実用には ....
鏡よ鏡よ鏡さん、この世でいちばんの愚者はだぁれ?
鏡よ鏡よ、この世で一番の愚者は、その質問をする者かもしれませんね。
ありがとう。おやすみ。
おやすみなさい。良い夢を。
ごめんなさい
何度も 抱いてくれたけど
あなたのように 私は私を愛せない
あなたのようには 私は私を許せない
優しいあなた 笑い合える愛、見つけてね
今夜は君の言葉が妙に沁みる
何時も暖かかったり
冷たかったり
眠れないぼくは
あっちに行ったり
こっちを行ったり
何時も君は
ぼくの部屋にルビーのピアスを置いてゆく
無口な ....
近いとしんどい
遠いと楽
でも 二度と会えないのは悲しい
私って馬鹿だから
わかっていても 泣きはらす
東の風が吹いていた
醤油工場から醪(もろみ)の匂いが漂う路地
ぼくはスニーカーの紐を堅く締め直し
重いザックを背負い直した
遠くに行ってしまう前に白い灯台を訪れたかったのだ
乗客は三人だ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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