流しにうず高く洗われぬまま放置された食器
とりあえず洗濯はするのだが部屋干しのまま畳まれることはない
読まない新聞が玄関に散乱している
居間の一角は得体の知れない整理しかけの古本がうず高い
....
秋の中国地方を巡るツアーバスが
平和公園に着いたとき 記念館から
修学旅行生の一団が出てきた
入れ替わりにはいった私たちが
今日最後の客になった
平和記念館を出ると
秋の陽はすでに落 ....
きれいなお札の表面は大好きな匂いで満ち溢れていて、けれどたしかめなくて
雲のように真っ暗な風や雷は太陽と壁と沢山の木々で繋がれていたいと思うのだろう
ぬらぬらりと囁く鼓膜からさわれぬ泥がこもれて
....
空に むきだしの骨をさらす伽藍
「歴史」はいつも古びた建物を残していく
廃墟のあとにしか 平和が生まれることがないのなら
平和は、あまりに残酷な子
森は、朝にめざめ
戦いの ....
あ、の形にひらいた口から
あ、がこぼれて落ちた
床にふれる
粉々に砕けて、見えなくなった
手を伸ばして鍵を外す
からから、と窓をあける
なまぬるい風が不躾に入り込んでくる
....
風が立つ わたしは語ろうと試みねばならぬ
閉じたとびらのむこうに 何があるのか
風が立つ わたしは殺さねばならぬ
胸の中で にくらしい太鼓がまだ打っている
....
とまりますのボタンを押した指を舐めた
FOREVERを折ってやる
出口から入った
私が
これを書いていることは
家族にも友人にも内緒のことです
学もなく才もない
もちろん地位もなければ金もない
よもや凡人ですらないかもしれない私が
ひっそりと ....
少し早く起きると
白い時間ができている
まだなぞっていない時間
自由なようでいて
もうすでに枠ができているから
はみでることは許されない
希望がある気がした
今日のこれからに
....
渓流で渓魚と遊ぶ美しい装いはどんなおんなも敵わない
簡単には釣れないまるで釣り針が己の様に想像出来なければ
下流から釣り登るまるでけだものの様に
ふと気が付けば源流であるガレ場に至っ ....
ばーばに手を引かれ
ゆるい坂道をてくてくいけば
「コカ・コーラ!」
わたしは畑に捨てられていた瓶を指さして叫ぶ
ママ、という言葉は知っていたけれど
ママ、と呼ぶ対象がいなかった
日 ....
もぐもぐと
もぞもぞと
もふもふと
なよなよの
へろへろの
もふもふの
あなたのその
手
夏
今は夏
高架線の下
草が
生えて
熱が
もやって
してる ....
詩を読んでいる
文字を眺めては書いている
言葉は巧みに扱えるが詩は巧みには扱えない
それは人を育て上げる教育にも似ている
鏤骨
生まれる 。
....
空の切れ端
火照った裸足
気だるさを体いっぱいに感じる
贅沢な午後
沢山の洋服につつまれて、刺すようだった冬の寒さに思いを馳せながら、一人あるく夏の夜の高揚感をまた覚えながら、見知った土地で、この二本足ではたかが知れているけれど、どっちに行ってみようかしら、途中缶 ....
ありがとー
ごめんねー
じゃあ
ちょっとそこどいてね
(風)
空間の穴を抜けた
轟々と吹く
舞い上がる粉塵
あのさ
今日
これ全部燃やすんだ
手首
暗い光
足 ....
130806
本物の難しすぎる構造は安直に模擬してねと
先輩達は今日も飲みに出かける
残された見習いの僕は
2足歩行の細かい動作を追い切れない
....
丸太をぶったぎる
納得のいくこたえなんかどうでもいいという顔して
みんな部屋をでてく
白いカベ一面にアスベストがキラキラしている
恒星がよわよわしく双子のおたがいをてらす
てら ....
例えば 一本の線があったとして
横なのか 縦なのか 斜めなのか 影があるのか
その一本の線はなだらかな波打つ曲線に
恋しているのか そうなりたいのか 空腹なのか
....
泥の中の生活
掻き分けて取り込んだ酸素を
呼吸して生きた
苦しいような気もしていた
えらをぱくぱくさせていたら
いつの間にか海に居た
掻き分けなくても在る空 ....
蕎麦は好きなのに
蕎麦茶はだめである
蕎麦屋に行って
おすすめですと出された
蕎麦茶を飲む
すると無意識に
身体が震えてきて
腕に蕁麻疹があらわれるのである
こ ....
犠牲なんてない 代償もない
思考の方向は深さは 広さは 拡張工事中さ
埋立地みたいにね 海は泣いているか許しているか
まだ答えは弾き出していないが
心地よい指圧で差し引きする もの心 ....
人間の脱皮あと
良い詩を書こうと思って
書ける奴は
年収1000万円を稼ごうと思えば
稼げると思う
何故なら
良い詩を書くより
1000万稼ぐ方が簡単だから
1000万稼ごうと思っても
稼げない奴 ....
移り変わることに
名前をつけよう
わたしの町と君の町の名前のように
嘘を躊躇なくつこうよ
澄ました顔して泥を食いたい
悔いたくないの
どうせ苦しむのなら
今からどこ ....
壊れ 乞われて 雨水 休む
歩道に映る目 とんじぇだなあ
傘さし濡れずに 草 飛ぶ蛙
追ってたたずむ とんじぇだなあ
黒雲 ちぎる手 強い風 往く
片手 ぶらぶら とんじぇだなあ
....
高揚の名をもつ君よ
涼しげな面は陶器のように脆く 色白で青ざめた中性で360度掛ける360度
君の影はどこまでも届く ハープの水溶けの音で招く 高揚作用へと
繊細に過敏に 鬱が走っている ....
あの眠れなかった夜が嘘のように
六畳の王国へ
怪獣も後悔も連れて行っておくれ
残念な日々はやがてぼくの骨になっていく
木漏れ日はおおきなあくびをさそって
点々と地図を成していく
....
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