最後の夏をいたずらに過ごすだけ
細い腕を太くしたのは自分の首を絞めるため
か弱く装って
しわをつけたたんぱく質
に管をとおして、
ビデオを返しにいくあいだに
血をすわせる
わたしでもなく、
だれかでもない、
しょざいない命にたちむかう
そんなことができるかどうか
....
プラヌラスキフラストロビラエフィラ
呪文のように覚えているのは
予備校の先生が絶対にこれだけは
おぼえておいて損はないぞと言った
生物の秘密兵器
必ず出題されると信じて
歩きながら
....
かつて夏の日に幾千万の蝉たちが空へかえった
その日の灼熱はすべてを焼き尽くした 八月の焦土
大きな鳥の影が空を覆いポトリと卵を落とした
破壊と悲惨の卵 子供たちを奪い去った卵
何の大 ....
夢だと思った
君が僕のそばで笑ってくれることが
夢だと思った
掴んだと感じた瞬間が幻だったことを
夢だと思った
君が僕の隣で歌を口ずさんでいることが
夢だと思った ....
空想と物質の描写を迷いながら進む コンセプトプラグ ブレーカー叩く
蝋燭のピラミッドが透明な団扇の凪と戯れる
部屋は暗く テレビの受け付けない障りの触覚が伸びる
気取りに傾く45度 ....
いまは何一つ好きにはなれない
しろい夏に鳴き終えて落下する少女
夏は夏らしく振舞うことで時を虚ろにする
日に焼けたこどもたちよ
謎が謎でなくなる未来
夢に見たものの本 ....
空には
なみだが
すこしうつっていた
みぎ側が夜で
ひだり側が朝だった
きみに 僕がすこしうつっていた
鮮明な足跡ばかりでは
海岸の砂に
鮮やかさは埋もれてしまうから
懐かしい写真の
色褪せた部分が
きみの記憶にしか
残っていないことは
きみにはもちろん
やがて消えてしまう
僕 ....
まだ、たった五文字の言葉を伝えられない…。
明日
僕は生きているだろうか
愛する人に伝えられない
「ありがとう」
明日には 僕は{ルビ同胞=はらから}に刺されて死んでいるかもしれない ....
基本 気の利かない 女のパラレルな空にどうか
振り回されないで 困った顔で金縛りの細い男
基本 気の利かない 男
種は持っていてもその種は持ってないのだから いじけないで
逞し ....
蝉の声がする
静寂の中
遠くに
蝉の声がする
頭の奥
他には何もない
ただ
ただ
蝉の声がする
僕はここだ
と言わんばかりの
切ない
蝉の声がする
近く来 ....
精神分析
耐えられない、いたみ
それが自我から乖離する
統合されない
わたしをつくる
くりかえし見る夢
怒っているのに出ない声
声の出ないシーンばかりが
反復される
....
求めている手が鳴り響く
その音が始まる前の凍結した国で
欠落は欠落として満ち足りていた
土の表面は華やかに彩られ
予言はいくつもの囲いを検索していた
鳴り響く手に初めて巻き付いた風は
....
眩しい女がいて花が霞んでいる
ケーキを食べるためについている口だ
雷が落ちそうな棒を持っている
駅前に
アーケードの架かった商店街がある
八割方の店舗はシャッターが下りた状態のまま
今やその役目を
郊外型の大きな店舗に奪われてしまった
下野薬局の前の
排気ガスで煤けてしまっている ....
おびえてはくりかえす
このあしもとから
このそんざいから
ふるふるして
わたしをまもる
にちじょうから
ときおり
かたちのない
たましいだけ
でてしまう
からだでおさえ ....
いやなことも
疲れてたことも
全て忘れさせてくれるような日
明日は久しぶりにあなたと
会える
キレイになった
って言ってくれるかな
痩せたね
って言ってくれるかな
最高の ....
否定してくれるなよ
声が鬱陶しいだとか
非難してくれるなよ
往生際が悪いとか
差別してくれるなよ
一体全体何したんだ
奴等は、ただ
この季節に生まれ
春も秋も冬も知らず
....
きみのアソコを
ペロリンちょしていたとき
お菊さんから
鳩が飛び出した
フォーフォーフォッフォ
フォーフォーフォッフォ
煩いので
オジー・オズボーンを真似て
首を食い千切ってやった
....
男は照れの天才
幼児すら男なのね 微笑むと照れる くすぐるのよ母性本能を
女が好きみたい男って 可愛く思ってごめんなさい
美人には目を伏せる そのどうしようもない 照れの天才
男心をかすっ ....
人影まばらな平日の寂れたアーケイド、二〇時過ぎ
四弦鳴りきらないカッティングで愛をうたう男
暇を持て余している何人かが立ち止まるが
すぐに興味を無くして立ち去っていく
....
私が立っているビル群の下
そこには昔深い海があった
不燃の塊に埋め立てられ
魚は住処を失って
そうして海は死んでいった
濁った灰色の海を眺めても
波音は聞こえては来ない
私が ....
興津駅の手前 山側
人家が不意に途切れて
現れる
庭みたいに小さな畑
柿や夏蜜柑の樹
小さなブランコ
うつくしい朝
空は西から吹き払われ
(生き延びてここに戻るとは
思っていな ....
肩に置かれた手の温もりに
ハッとして振り返った
見慣れたはずの顔に
涙がこぼれた
無くしてしまったと
思い込んでいたものが
ふとしたことで見つかる
たまにあるんです
自分でかいた詩が
よくわからない時が
物事が順調な時は
現代詩が
不調だったりします
久しぶりのデート
彼はつまらなそうに
パスタを食べていた
音を立てながら口に吸い込むの
やめて欲しいな
おまけにウエイトレスさんに
味が薄すぎるってダメ出し
よく言うよ
上から目線で何 ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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