分断されてゆく
もうなんどめの喪失感だろう
季節やこころのことは
もう書き尽くされていた
また熱帯夜がやって来ようが
秋の虫たちは鳴くのをやめなかった
考えると ....
その木の葉が伸び盛り
いろづき終えたのち
その木の葉は
いさぎよく散った
ニンゲンも産声を
四次元に響かせたのち
その歓声は名残おしく ....
Casterをすってはいてあまいふうりん
君がいて僕は完成形
傷つくにしても苦しむにしても
一番近くで愛していたい
いくつもの交差点を越えて
道はまだ続いている
緩やかに弧を描くカーブの先に
終わりはまだ見えない
進んで 止まって 曲がって 進んで
約束事を守って運転していても
右折してきた ....
夏の暑さを和らげる
昔から飲まれているラムネ
瓶のラムネは殆どなくて
プラスチックのものに変わった
ビー玉だけは硝子
プラスチックでは物足りない
瓶のほうが透き通って夏らしい
....
慕情とか
郷愁とか
そんな古めかしい語句を
あてはめてみたくなる
吊り革につかまってみていた
車窓の風景
たくさんの人々の日常が
幾重にも重なり すれ違っているはずの
それでいて私 ....
細長い廊下の突当り
洗面台で顔を洗う
銀十字の蛇口をひねり
白いしぶきを手ですくい
顔にかける
清潔な白いタオルの
やわらかな糸で水をこすり取る
鏡の向こう
自分と目が合った
....
その
かんざしから
ふとももから
くしゅから
つけまから
れいざーびーむ
やえば
と
えくぼ
から
れいざーびーむ
うなじ
と
けんこ ....
最強パンチ
この世で一番痛いのは?
神田みち子の平手打ち
滝れんたろうのゲンコツ
教師の愛のムチ
愛の無知は
あんとき痛かったけど
大人 ....
電子レンジの中で何が起きているのか
ぼくはよく知らない
中に入れた物が熱くなって出てくる
そういうものだということの他は
操作方法だけ知っていれば困らない
ターンテーブル ....
深みどりの雷雲が
午後から夜へ沈みゆく
生乾きの蜜の壁
羽を持つ虫に埋もれながら
暗がりの履歴を見つめている
霧の頂点に落ちる光
窓の無い家に映る四角い明かり
壁 ....
誰もいない貧民窟に
火をつけてまわっている
腕に落ちる黒い滴
横顔を映して動かない
棄てられた木製の遊園地で
コースターだけが走りつづけている
午後の灰が
残 ....
死と
チェスをしていた
これが二度めの生だと
負けた後で気が付いた
九月十三日の朝
風のこどもたちは
キッチンの西窓の向こうで
すでに足踏みを繰り返していたとみえ
私が縦長の窓を押し開くと同時に
遠慮なんかこれっぽっちもしないで
じゃれあうように
とびこ ....
お湯をそそいで台無し
お義母さんから昨日メールがあった
ここ2・3日夏が惜しんで最期の力を振り絞っているから体調大丈夫とのこと
若くして最愛の伴侶を亡くしながら 女手一つであの人を
逞しくそして優しく育て上げ ....
雨上がりの木立の緑は歓喜に溢れている。
森の音楽隊が優しい音色を響かせる。
今はオルゴールの狂乱も記憶の彼方に薄れゆき、
深い瞑想の時に親しむ。ある厳かな雰囲気を持って。
等身大の天使 ....
愛
希望
絆
優しさ
そんなものはクソクラエ
君の涙
僕の未来
ひとつのこらずヤミノナカ
傷をつける方と
傷を受け ....
上なんかみるなよ
上なんか羨むなよ
今立っているその場所は
自身で作りあげたものだろ
尽力もせずにのうのうと
今もぬるま湯に浸かりながら
上なんかみるなよ
上なんか羨むなよ
....
仕事が早めに
終わるときには
少しの安堵を抱くように
同棲は始まっていて
郵便局での仕事がおわって
晴れた日の夕暮に
実家から少し離れた
二人の住まいへと
自転車で走る
なぜか携 ....
浅い眠りの方がいい
思い通りの
夢を見るなら
眠りは浅い方がいい
飲み慣れたマイスリー一錠
コップの横に置いたまま
ベッドに入り三時間
やっとうつらうつらしたときに
彼女を思い ....
左目から流れる一雫
後悔や悲しみの表れ
だとしたら
星が降る頃に
共に流そうか
そう
月は呟く
右目から流れる一雫
感謝や喜びの表れ
だとしたら
草木が香る頃に
共に伝え ....
宇宙を 黙読しつづけて
何万回死んだかしれない
こむすめコスメ ポーチから
四方八方に轟く その呻き
きょうは
おとなしい おくさま風
おとなしいおくさま
おとなし ....
少しずつ 固まって行く音が 聞こえる感覚、
ピチピチと 跳ねる鱗の 飛沫と角度、
洗練された 尾の 動き
満ちる 潮の流れが 見えるよう
冷凍されたものが 解凍される瞬間、
鮮度は ....
亡びの祭りが始まった
さあ、詩人は何を書く
恋でした。
次のページをめくっても恋でした。
眼鏡かけても君しか見えない
前世来世も俺だけの女でいろよ
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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