愛は長い嘘よ、と
つぶやくそばで光が鳴り
きみの髪を一本ずつ太陽が染めていく
壁の穴には吸殻が押し込められ
干上がったダムに不発弾
鳥がまっすぐ秋を飛ぶ
子どもたちが歌うメロディを ....
土の足跡から無限に伸びる手が生える
一秒経過するごとに握力が一グラム強くなる
いつか足を捉えて光へ進むことを妨げる
振り返ると土はいつしか沼になっていた
一時の財宝
裏がえしの空
誰も憤らない
銀のためには
遠く離れた場所で
ひとりは発熱する
不用意な一行を
消し去ったあとで
曇と曇の
重なりの牢
暮 ....
からくりをひらくと
蜘蛛と草が居た
蜘蛛が草に話しかけると
からくりは動き
草が蜘蛛に話しかけても
からくりは動かなかった
からくりを閉じた
ほんのわずか ....
第一形体は無に等しく
第二形帯は無限に等しい
そして第三形態
既に独りの刻ではなく
多数に
引き千切られた告白であり
目前、黒く固い鉄の炭のイシの
(何かが燃え尽きたシ、ジツ、ZON ....
秋の午後を脅かして
突然の雨
雷の轟音に
台所から急いで
手をエプロンで拭きながら
昼寝している児のもとへ
布団に起き上がり
今まさに泣きだそうとしていた彼は
私の胸にかじりつく
よ ....
生まれた事は偶然事
死ぬという事も偶然事
生きるとは社会習慣と「大いなるもの」に服従する事
生きる事は耐える事であり、死とはそれからの解放
しかし、例えそうだとしても、死の後の ....
ひとり校庭で
逆立ちの練習をしていた子
あれが、
きみだろうか
5段組みのてっぺんで
バンザイをする子
きみでないことはたしかだ
きみは高所恐怖症で運動オンチ
逆立ちもできないし側 ....
柔らかい楕円の香り
肌を透かせる真白な木綿
多角形の雨おとにふれた
水彩のゆびさきは筆跡を整え
ゆるやかに乱され
空白に孕んだ風を
あたたかい命と錯覚する
あかい器官をひとつ
平原 ....
新しいノートを開いて。さいしょのページだけ。きれいな字を書くようなひと。僕もいっしょだ。
サイドミラーに映った、中華門のおおきな金文字。鳥居っぽいね、話しかけると。となりでは眠るひとがいた。遅い ....
朽ちてゆく薔薇に敬虔な祈りを重ね合わせる深夜の戯れ。
矛盾のように見える行いのうちに机上の蝋燭の火がゆらゆら揺れる。
古い書物の中、詳細に描かれる神々の行為に戸惑いを感じ、
劇的な出会いを求める ....
大好きで大好きで 恋する気持ちが苦しい
苦しくて切なくて苦しい
(食事は喉を通る 食欲もある)
君に好かれたくてダイエット頑張る
(食事は喉を通る 食欲もある)
好きで好 ....
目を瞑ると君の顔しか浮かばない
あんなにも大好きだった森高の顔が浮かばず
キミが好きな歌を唄って 僕は生きていく
緑のバスに乗ってキミに会いに行く
会いに行くときは短い時間
帰るときは寂しくて長い時間
キミが好きな歌を唄って 僕は生きていく
風のなるほうへ歩くよ
誰かを傷付けてしまったわたしを
きっと忘れないために
だからね
あの月が静かに輪郭を失って
カフェオレのような夜に溶けていたこと
あなたも忘れないで
雨のふるほうへ走るよ ....
それから
その絵本の背表紙はすっかり
すりきれてしまって
そんなことではなくても
胸にかかえて
ときどき泣いてしまいたくなる
くるくるまわっている
のは
だれだ ....
これは
階段とはちがう
生きることは
死ぬこととにていても
あなたと生きることは
あなたと死ぬことじゃない
いつまでも嘘をついていて
思い出を忘れるような
悲しい解放を ....
一年最初の性行為のことを
姫初めというのは
広く一般的であるが
雪忘れ村では
一年の最後
大晦日に
紅白をつけながら
する性行為を
姫くくりと呼んで
特別なものと考える
姫くく ....
130917
雨戸があったから
被害は少しだけで済みました
無かったら
瓦や小石が飛び込んできて
ガラス ....
歳を取るということは
感覚を鈍くすること
子供の頃
あんなに嫌いだった
トマトを肴に
酒を飲むこと
許せなかった
髪を嗅ぐ仕草を
見過ごして
口説いてしまうこと
嘘をつ ....
ダダ漏れのDark Matter 鉛色の重力
街を歩いてもアスファルトに走る無数の亀裂
から滲み出てくる闇を見つめるだけだ
ああ この皮膚がすべて剥がされても
感じているか ....
家に帰って
ギターの弦を布でふく
なにか歌いたいような気はするけれど
なにも心にうかんでこない
なぁ、訳知り顔で、
知ったようなことをほざくような ....
十二月二十四日に
俺にメールしちゃうなんて
君の考え見え見えです
とか言って君のメールに俺は歓喜し
手元にあるベルを鳴らしてホーリーナイト
今夜は聖なる夜だから
朝が来るまで飲み明かそ ....
「空はどこまでが空なんだろう」
そんなこと、僕に聞いたって
答えがないのは分かっているのに
「あの海の底には、無限が眠っているんだね」
僕が理解できないことは、
分かっていたはず ....
遅刻や忘れ物をした生徒に裸足でランニングさせていた中学校のことが体罰問題としてニュースになっていた
その中学校は遅刻や忘れ物を先天的な障害でしてしまうこどもたちにそうしていたのだろう
とん ....
{画像=130917162815.jpg}
この幸せが
たとえば うつろいだと言えば
消え去ったあと
笑ってしまえる
この幸せが
たとえば とこしえだと言えば
消え去ったあと
....
チビ・ビールの唄
ジス・タイニイ・ワン
チビ・ビール
開店を待って
チビ・ビールを買う
オー・ジス・タイニイ・ワン
77円の小さいやつ
椅子にすわって
チビ・ビールを呑む
....
「お父さんは、いつもむっつりしてたけど
家族は結構大切にしたんだよ。
日曜日の度に色々なところへ
連れて行ってくれたんだから。」
週六日精一杯働いて
やっと巡ってきた休日なのに
....
{引用=
雨の去った午后
くもがくる 心の硬貨は、
ありし日の 思い出
ゆく雲は
どこまでも
どこまでも なだらか
秋をかざす 陽光のサンデッキに
秋空を ことほぐ ....
1999年、世界はとっくに終わっていた
しらっちゃけた、風景
登下校のとき、スイミングスクールに行くとき
アンゴルモアはそこにいた
スポーツ刈りの、ちょうど角張ったあたり
奴はべったりと ....
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