愛とか
愛に似たものとか
愛と呼びたいものとか
愛したいものとか
愛しても届かないものとか
愛したらいつか届くんじゃないかと思うものとか
付箋をつけた愛とか
血糊みたいにべっとりした愛と ....
雨上がりに鳴く光
凍りはじめた水窓に
夜は夜を増してゆく
指の熱さ
銀をころがし
給水塔なのか
送電塔なのか
遠く水色の光のなか
土に刺さる
やるせなさ
....
きみは黄昏の中にいるような
非常に悲しげな表情をして
空虚な空間を見つめている
身体のどこにも力を入れずに
いつもは恥ずかしがって
服のしたに隠しているけれど
きみの背中には羽がはえて ....
幾度も飽きずに眺めたあの絵を
休日の人ごみの中に探していた
さーっとなにかがあたまをよぎって、
その時にはもう
それがどんな絵だったかも忘れていたから、
やっぱりいつもこんな意味のな ....
あなたに聞かせたかった歌がある
あなたに伝えたかった恋がある
あんなことも
こんなことも
いろいろ
あなたに聞いて欲しかった事がある
あなたなら
笑ってくれただろ ....
雨の音が聞こえますか?
あ、
言葉が出てこない
いや
言葉が出てこないという状態 を
うまく形容する言葉が
見つからない
といった方が
正しい
....
隣家の騒がしい犬も眠る夜、どこぞと知らぬ方から赤子の甲高い
鳴き声が聞こえて、消灯した部屋で体を固めながら耳を塞いだ。
模範のような鳴き声になぜか、祝福されない子のように孤独を打
ち消したいがた ....
夫婦漫才で笑えない心になっている
デスノートにせめて腹上死と書いてやる
まえ会ったときと名前が違っている
輝く雲の湧きあがる空の果て
若者の最期は誰にも見届けられない
彼は太陽をその目に捉えて
振り返った時には姿を消していたのだ
母は名を呼び続け
長の年月探し続けたが
父は真新しい墓へ参る度に ....
懐かしいな
東京の音大に勉強しにいっていた 高3の夏
でも色々悩んで 両親とけんかして 話し合って
結局こちらの大学へ行くことになって
あの時 もし東京に行っていたら
違う人生にな ....
今朝は 静かな死
白樺の裸体 霧の
視神経 晩秋の匂い
目減りした水瓶に落とす
賽の河原の石のくぐもり
陽射しはそっと後ずさる
魂のほころびから
黄泉の調べ ....
黒い服を身にまとい ベールで顔を覆う
白い十字架が続く道 穏やかな表情 白い肌
貴方は今も 眠っているだけでしょう?
大事な宝物のように そっと触れる
大好きだった微笑み 長い ....
緑の雪の降る街で、
幼い少女が夢を見る。
ガラスの靴が欲しいの、と
サンタクロースに願ってる。
外は明るいクリスマス。
少女はぱっと飛び起きて
大きな靴下覗き込む。
赤い袋に ....
海を見ていた。
赤い靴を履いた仏蘭西人形は何処へ行ってしまったのだろう。
微かに横浜の匂いのするあの応接間に
何か大事なものを落としてきてしまったような気がする。
それは心?愛?
自 ....
好きなものから順に消えていく
あなたのことなんて全然好きじゃなかった
好きな振りをしていただけだった
そうに決まっているんだった
だからもう
今さらわたしを見ないで
あなた無しでは ....
朝霧の中、銀色の竪琴を持つ者は歌うでしょう。
森の教会に昇りかけの太陽を見る者は、笑顔で挨拶を交わすでしょう。
今日という日の訪れに、新たな希望を見出す者は、
竪琴の伴奏に歌う野鳥の姿をも見 ....
僕の胸に手を乗せ トントン・・・と
まるで心臓の鼓動と共鳴するような
優しいリズムが心を和ませる
微かな記憶 おやすみの挨拶
より激しい刺激を
求めるのであれば
原子力ローターがおすすめよ
その名もずばり
「ウランちゃん」
物凄い振動で
貴女の心も身体も
メルトダウン!
これさえあれば
20年間 ....
人を愛する恐ろしさ
それは太陽の日差しに負けず
走り続けるランナーのようで
粘り強く、重い
あなたはそれを与えられ
求めることを強要される
ごめんねと頭 ....
お母さんはこどもを怒る
いっしょうけんめい怒る
こどもは怒られる
いっしょうけんめい怒られる
こどもは泣く
お母さんは
泣かないけど
その肩はふるえている
それをとりまく
....
青い月のまるく照らす夜
夜気はしっとりひんやりしている
雨上り晩秋の風にゆれて
月へ黙礼をする芒は
亡きこおろぎの歌のように
銀の小鈴色
闇に解けている
紫の ....
熱くなる人
炎のよう
涼やかな人
水流のよう
熱風涼風
吹かれてなびく
人々様々
十人十色
多様性は自然なことだが
あるいは
声高な個性の偏重
....
胃袋に詰めこむものは
ジャンクであれば、あるほどいい
水分ですべてを流しこめば
震える指をのどの奥に
便器にかじりつくように
ひざまずいて
溢れ出る吐瀉物に
願いを託す
ちいさくな ....
僕は孤独でいると
まるで、大勢でいるかのように
安心する
僕は皆といると
まるで孤島にいるかのように
寂しい
なので、僕は寂しくならないために
いつも、一人ぼ ....
彼岸花 ?
猫に噛まれそうになって 怖かったの?
そんなに真っ白になって
無邪気なあのこの手が触れたから
あのこの肌の色をうつしたの?
誰かの不幸を嘆きすぎて
熱い血潮を欲しがるかなた ....
待合室 映写室 図書室 浴室 教室 密室 集中治療室 無菌室 寝室 空室。空室。空室。
ああ空室
空腹の空室
空域ない空室
空論ばかり空室
空欄を埋める空室
やっぱり埋まらない
....
誰かのものとなってしまった
何も感じない 誰もいない 孤独な 僕は
いつか見たことのある故郷の街を歩く
そうだ 言葉など人にはいらないんだ
心をそのなかに潜ませて
そうして また 夕暮 ....
桜は咲いて青い薔薇咲かない
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