行き場はなくて、居場所はなくて、
冷たい風にふかれて、縮こまって悪態をつく。
つまらないことは嫌いだ。
つまらないことは好きじゃない。
言葉はなくて、思いはなくて、
砂になった物を眺めてはひ ....
懐中電灯はいつも冷蔵庫の上に置かれていた
誰からも忘れられ埃ばかりかぶり
微動することさえ許されず
あなたの心はただ、白い朧な方形だけを思い浮かべて
しゅるしゅると ....
林に落ちていく一つの空。水晶の咲き乱れるみどりの、丘の家並み。
風が氷を持ち上げて、屋根に深々と、投げつける。傾斜する雲。群
がったあと乱れちる蒼、些細な花が笑みをぼくに投げ掛ける、土が
捲れる ....
信じられなくって
冷たくって寒くって
どうしようもないとき
わたしをスッポリと
丸ごと包んで
ホッカホッカになるまで
暖めてくれる
おかあさーん!
わたしはきっと
ここから生 ....
電車が繋がれて繋がれてゆく
ゆく人のチェーン
テトテのあいだにも
何をしたかったんだっけね
と、とまるとぶ、
ぶつかられる場所で叫んだ
ほんとうは叫んでいない
叫んではいないけど ....
やがて水が
熱を帯び
傷んだ管のひびわれは
取り返しようもなく波打って
かつて海であった記憶をたぐる
かなしみはコンクリートをふちどって
どれだけ抱いても減らない全てに
途方にく ....
あともう少しと思うところで
火を止めるのよ
もう薪はくべなくていい
蓋をあけてはだめ
後は鍋ごとさめるのを
待つの
ゆっくりさめながら
ジャムはだんだんジャムになるから
リスの母さんは ....
使いにくい中古の中国製ノートパソコンを持っては籠もる俺は間違いなく取り残されたこども.
作法を教えてくれないかって
作法って、
ポカリスエット含んでから君に話しかける「ボリューム足りない ....
僕は君のことを誤解していたかもしれない
昨日の夜
君は満月を見て
あの月はきれいだけど
わたしの手の届かないところにあるといった
でも
たとえ手が届かなくても
満月は君のいうとお ....
反吐がでるような現実の中で、酒をのみ、酔いつぶれて、布団に倒れるようにして眠る。
誰かが吸ったシケモクを。
誰かが捨てたライターで。
曇天模様の路上の上で
僕はすべてを憎むんだ。
....
青や
赤や
白で
例えすぎて
汚れた
それは
指先
で
すこし
ふれたら
名前がついた
もっと、
最初から
ふれていたら
色なんか
なくて
とうめい
で
いれたのに ....
工事現場で爆発事故に遭った俺
飛んで来た鉄棒に脳を貫通され
大脳辺縁系と大脳皮質との
連絡網を断ち切られてしまった
奇跡的に一命を取り留めたが
現場仕事には復帰出来そうに無く
見舞いに ....
何時もあんたは遠くを見てた
あたいなんか
目に入らなかったんだよね
どうしてもあんただけは
振り向いてくれない
そんな事に気付かない
あたいがバカだったよ
どうしてあんたなんか
....
ごめんね、ありがとう。
どうしてかな、わたし。
やさしくできなくて。
きまずいときも、
なまえをよんでくれたこと
うれしかった。
ごめんね、ありがとう。
わかっていたのに ....
ぬるま湯を飲む時はお湯に水を混ぜる子でした。
横縞のモノクロを縦縞にして着たがる子でした。
今よりもっと冷夏の目で見つめていた昆虫の祈りは、
今ではもっと寒冷の手で乾いた死骸を潰します。
....
医師はどこにも病気が
見あたらないというのだがー
汚れた世界をばかりを見続けていた
とも思えないが 硝子体に埃が溜まって
見つめる視野の中心が霞み
左目で見る妻に ....
目に焼きつけた
景色をかみしめながら
違うシーンを泳ぐ
かなしかったり
うれしかったりは
別の次元で同時進行
おなじにんげんなのに
おなじにんげんだから
蔑んだり
尊敬し ....
部屋には誰もいない
探していた 僕は 詩を
この言葉はどういう意味なのだろう
何が書かせているというのだろう 詩を
書いてみたけれどわからなかった
でもきっと 詩を 書いていた
ペンを ....
愛しています
ずっとまえから決めてある名前のこども
おんなのこだったら、
季節の季
千代紙の代
きよ といいます
おとこのこ だったら
澄んでいる のか
清らか なのか
はた ....
彼からの着信音以外は出ない
生きるために多趣味
アベノミクスなんでおつきあいしてください
窓ガラス
伝いおりる
雨粒ひとつを
ゆびで追う
祈りとは
この雨のような
....
今、僕は、旅先の尾張名古屋名鉄ビル9階の
「矢場とん」で味噌カツ定食を待っている。
景気づけに、豚の横綱がポーズをとっている
絵柄のグラスビールをくいと、飲む。
思えばあれは9年前…独り旅 ....
緩やかな曲線を
描くように
聴く音楽は
love song
まるで水彩画を
描くように
創る詩は
love Poetry
画面を見つめ
素直に描く
伝える言葉は
I lo ....
横たわる死者の耳は、空いている。
薄ら目を、開いている。
顎を天に上げつつ
何か、ものを云おうとしている。
力強い耳朶から
渦巻いてゆく鼓膜へ
吸いこまれそうに視る、僕は
鼓膜の ....
去年は勤労感謝の日だった
今年は勤労感謝の日を土曜に控えた週の
日曜日だったので
特に勤労を意識はしなかったが
去年は競技場に行くまでに迷ったから
今年は入口まで迷わず行けてよかった
....
フランクルの「夜と霧」の頁を閉じた後
卓上のプラスティックのケースにぎっしり入った
何本もの砂糖達の、頭部に
強制収容所につれ去られる人々の
血の失せた顔が一瞬、浮かんで見えた――
両親 ....
みんな昔はサルだったと
自分で自分を慰めて
路地裏を抜けたところにある
月のよく見える広場から
積木でできたビル街を
にらみつけた
雲のはやい夜
笑わない神さまが作り上げた
ウ ....
あんがいね
すっきりしているんだ
ずっとわだかまりだった
何がいけなかったのか
手繰っても
たたみなおしても
「もう一度」と
組み合ってもらえなかった
正解のないわたし ....
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