その肩に
いつも少年は
かなへびをのせていたので
私はそれが作り物だと思っていた
見慣れてしまうと
日常は背景になるので
誰もそれを指差したりはしなかった
私を見ても
誰も指差したりし ....
街路樹が震えている、冬
あらゆるものに札がつけられた
ふりはじめた雪に、砂糖菓子に さびしさに……
水切り台に置かれたきのうのウイスキー
それに口をつけ ....
海に裏切られ 花に批難されたら
枯葉にも笑われる生き様
ヒューっと 大きく豪勢な車が
目の前を風のごとくに走り過ぎようとするよ
ハンドルにしがみついた女の人
なぜ ....
自動筆記で遺書したためている
フラワーデザイナーの看板が雑草に埋もれていた
平和が平和が満ちておる
あなたが抱える孤独は
わたしによって規定されている
それをわたしはよく分かっているから
あなたは孤独ではないと伝えたい
わたしが抱える孤独は
あなたによって規定されている ....
<ふたりのテーブル>
なんとなく用もないのに
無性に話しかけたくなって
でも何も用がないのに話しかけたら
あきれられるんじゃないだろうかと怖くなって
コーヒーが飲みたいと言ったら
いつも
....
キャバレーのような
楽しいおもいができる
くすりを
セクシーな看護婦が
もってきてくれた
ここはどこ?
そこは
青い空が開けた
一面の緑の芝生
そこで
彼らは思いおもいに
過 ....
「大衆は強き指導者を好む」
アドルフ・ヒトラーは言っていた。
ときに私達は、
事の大小にかかわらず磁石のように"強き言葉"に吸いよせられていく。
誠実か不誠実かすら ....
全てが終わった
後に残された
静けさと
空の高さ
朝がまだ来ないの
幸いなことに
残骸 幻
星屑 傷
行き場所の無い夜が浮かぶ
明日にははじけてしまう
まぼろしの夢
....
こころは洗濯できるものだろうか
いつもその時どきなりの
こころで生きれるように
できるものならば
天気の良い日に
やさしい風の中に
干してみたいものだ
ぼくが朝に来るたびに
遠景にある像がわずかに
動く気配
それをモアイ像となづけて
毎朝
位置を確認する
いつかぼくと一体になるために
近づいてくるのだ
事故のときには
重い像が空 ....
つまらなさを嘆き
つまらなさに沈み
つまらなさを助長し
つくべき嘘をつかずに
つかなくてもいい嘘をつき
強がることに慣れ
つながることを恐れ
ついたて越しのよそよそしさ ....
寝息もかたちを持つ生々しい夜に
生きていることははずかしかった
熱と湿りを帯びるからだが
その振動や重みが
やがて夜の裾がめくれはじめ
青と赤が互いを超える
はじまりとおわりを混ぜ ....
いつも 友達のいない日は
僕は 風の中
音楽について 考える
人のことなど わからなかった
自分のことを思い浮かべる
価値のない心の中を
かつて見た夢の中をさまよう
それは何の価 ....
肉体の裏側 芽で
脈打つ つぶれる位の
落ちてきたら
みんなで
花火を 脈打つ
くらいの 裏側で
つぶれる位の
花火を
なんでもいいけど
らんらんらららん
いつでもいいけど
らんらんらららん
気まぐれに鳴いて
にゃんにゃにゃん
縁側で昼寝するの
にゃんにゃにゃん
よしえ ....
昔
何かの本で読んだ記憶
「大海原」を
アイヌ語では
「シャーンルルー」という
でも
いくら調べても
そんな事実は出てこない
出てくるのは
海は
シャーンルルー
....
葉を落とした蔦は陰鬱な妄想
囚われた家も人も沈黙を叫ぶかのよう
十一月は開けっ放しの箪笥
風や霙しか仕舞われていない空の空
冬は心の真中から始まる
だがものごとの始まりは不明瞭
....
理解しがたいことが
世の中には多すぎる
なぜアナルはOKなのか?
いや、モザイクのことではない
それなら大体想像がつく
どうせ、性器じゃないからとか
そんな理由だろう
俺が言 ....
夜の静寂に乙女が独り
両の手を胸に当て空を見上げている
星が落ちそうな程の瞬きの中
乙女の求めるものはそこにはなかった
ため息をつくように見ろした先へ
仄碧い灯火が一筋流れた
....
山の神舞 蝦夷神の生き残り
桓武天皇の御世
たいらげられた蝦夷の神
神社(やしろ)は倭の神の依り代のため
彼らは神社(やしろ)を知らなくて
ご神体ははやちねさん
早池峰神社の鳥 ....
いつの間にか短い秋は過ぎ去り
ムラサキシキブの小さな紫色の実は
鮮やかな光を失った
君を傷つけた時
薔薇の枝からはバラの香り
僕が傷ついた時
レモンの葉からは檸檬の香り
煩わしいことから離れたくなるのは
自然なことか気まぐれか怠慢か
煩わしいことは元気をうばってゆく
煩わしいことはこの世をつまらなくさせる
紅葉が散るくらい
天気予報が ....
羊たちは口をそろえて
ここは退屈だ ここにはなにもない と言っていた
それから達者なムーンウォークでじぶんたちの{ルビ塒=ねぐら}へ消えてゆく
唇にしまいこまれた狡猾な秘 ....
いつも 羨ましいと 思ってた
いつか 欲しいなと 願ってた
願いが 叶った 七年目
ラッキーセブン の ストライク
流れる涙 玉のよう
溢れる心 波のよう
花の 好きな 母 ....
また今年も
この季節が来たねぇ♪
街のスーパーには
お菓子のブーツ♪
そこら中から
聞こえるジングルの音に
子供はもちろん
大人も浮き足だつ♪
なんとなく
買ったお菓子の ....
朝、外にでる
太陽を浴びて
風さえもすり抜けて
瞬間のみ全てを忘れる
受け入れるのか忘れるのか
同じことだ
タバコを吸う
記憶が駆け巡り
千の恵みだ
これこそサウザンハーベス ....
意識を持ったまま宇宙に出る
好きな惑星がある 行きたい惑星がある
心に浮かんでくる生命体 歓迎してくれている
完全に愛溢れる惑星
母のお腹にいた頃を思い出す
透き通ったような建築 ....
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