犬や猫や蛇が増えてきて
だんだん部屋が狭くなってきた
布団を敷くにも食事を用意するにも
いちいちまとわりついてくるので
うっとうしくてしかたないのだが
あとでどうにかしようと思っているうちに ....
駐車場の車からはレゲエが流れている。
枯れ葉が風になでられ流れている。
洗濯物のパンツとシャツが風になでられている。
野良猫をな舌を鳴らして振り向かせてみる。
今日初めてのタバコに火をつける。 ....
パリの街は
特に珍しいものもない
立ち止まる時
運河を流れる水がある
今朝食堂でなんとか手にしたパンは
かりかりでおいしかった
奪い合いだった
団体客が来ていて
飯の
争奪戦だっ ....
<沼>
いつでも死ねると思うから今日も生きていけるんじゃないかと
わざとらしくうそぶくあの人の言葉を
昔は笑ったり
ばかにしたりしていたのだけど
共感を求めたことなど一度もなく
自 ....
風が心地良い
街が見下ろせて心地良い
子供の頃から一戸建てに憧れていた
その憧れを吹き飛ばす
魅力がこのマンションにはあった
高台にあり最上階に住んでいる
ベランダに出て君と会 ....
貘の食べ残した悪い夢が
きみの唇のまわりに散らかっている朝
窓越しにみえる庭は 素晴らしく綺麗だ
気丈な松の樹に 少しだけ雪がかぶさって
玉砂利は少女のごとく濡れ ....
あ 思い出した
( き に )
まっすぐに 引き出しては
まわる まわる
階段
の
歌 音階もない
この雪のない冬に
朝からみえる
きっと
(思い出せない) ....
波の音と蛇口から出る水の音が競いあっていた
僕の夏は遠くで鳴るチャイムのように 青空へ吸い込まれていった
道路に置かれたブロックにアイスの水滴が落ちた
乾く前に
アリの餌にでもなればいい ....
のっぺりした凶兆から
鋭く光る悪徳の芽がはえて
ぐずぐずと焦燥する心が
追いかけられ、追い越されてゆく
それは思い過ごしではない
爆発のあとの予感は
幻滅の炎のおぞましい黄色のむこう
ず ....
{引用=過去の寄せ集めですが、明日からのために}
手の振りかた
{引用=賛成多数で
人として当たり前のことが
ぼやけてく
白い手袋を振るみなさん
頑張ってください
....
枕がぬれる
大地に染みこむ
たくさん食べてたくさん寝て
泣いたりしてるだけだから
信じるとは
傷つく準備を完了させているということ
信じるとは
傷ついても ....
ここにはなにもない
抗う声も ふりみだすてのひらもない
あるのはただ
うちを向いた優しい横顔だけになってしまった
ここには もうなにもない
あなたの黒々とした ....
ああ!
あたまのさきから刺激する月光が痛い!
天上から地のそこへまで貫通する
シルクの呼び鈴
するりするりと、するりするりと
腐ったミルクの滴りが
アスファルトへ静かに窪むよ
夜なかのし ....
?
金曜日。今日を始発とするが、ハナキンは混雑する。いつでも降りていいはずだが、それは途中下車でしかない。各駅の手招き、誘惑。何とか踏ん張って、居場所を確保。荒川を越えれば、車内は美しくなる。水面に ....
仕事場のドアを開けると
早く来て掃除をしている筈の君がいない
代わりに卵がひとつ床に転がっていた
とうとう君は卵になってしまったのか
私には何も言ってくれなかった
淡いピンク色を ....
ポコチンの平常時の大きさを
物差しで計ろうとするが
ちょっとでも触れると
反応して大きくなってしまうので
どうやっても正確には計れない
この発見により
人間の知の限界が示されたと言われ ....
空が雲を指導している
雲は雲で空を無視している
海が船を可愛がっている
船は船で海に甘えている
丘が木々に恋している
木々は木々で丘を愛している
過疎化した町が設けた
こころづ ....
解脱してのけ者にされている
本当の君は君じゃない
咳をしてもひとりじゃない
従順に起動することができる身体
の
あなたは
雰囲気でもつれさせられるようになる
賞賛はゆったりと送信されます
♪女性に特有の唇の柔軟のように
胸の膨潤
温和に
急速に
瞬間まで ....
背中から魂にかけて
羽が生える
手帳を破り捨ててコーヒーを沸かす
電卓であがりを計算し
海中で月の大気を求めた
カレンダーも
孤独もない
あるのはもちろん
言葉にならない雰囲気 ....
不思議ね、
悲しいことは平等なのに
嬉しいことは不平等
優劣が避けられない
年齢を重ねても
自然と大人にもなれないし
誰にも優しくなれないの
ただ道を歩いているだ ....
この折り紙を広げたら
思い出がひとつ
消えていく
ここは
思い出の小部屋
一日の最後に訪れて
折り紙を一つ置いていく
その日、私が
過ごした時間が
一つの ....
駐車場の一角
水面を撫でた風を受け
首を伸ばすと
視界が開けた眼下に湖
列島の海岸線から遙か遠く
ぽつんと置かれた水たまり
湖岸にぽつりと楓の木
秋の風に朱くなり
ここには敗者 ....
コートのポケットに
どんぐりが三つ
入っている
きのうの夕ぐれ
近所の公園でひろった
小さなどんぐりたち
てのひらの上で
ころころ転がしてみたり
両手で温めてみたりする
....
気を遣わせたくなくて
消えてしまいたくなる
でも出会ってしまったことを
消せるはずもないから
結局今日も
笑顔を貼りつけて
そこにいることしかできず
そんなだからまた
あなたの ....
君は遠くを見つめていたね
それは私には届かない光
君は更に遠くを見つめたね
それは私には届かない空
君の行く先は更に遠くだね
それは私には届かない都
君をいつまでもいつまでも見 ....
信じること
それは
輝く労作業
今日も君に祈りを送るよ
それが私にできる
精一杯の
作業だ
ありがとう
祈らさせてくれて
ありがとう
健康であれ
無事故であれ
幸福 ....
理解できないものはノイズ
それは タダの鳴き声
それは 皆無だと
そう弾き出す答えは
言葉として認めない
偏った定義が
創造を飼い殺しにする
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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