コートの袖に去年がついていたの
で振りほどき
目の前を続けるの
です
名前のない雨が一粒一粒
ざあざあと集団自殺すれば
水槽から濁った冬があふれだす
私は言葉を投げつけたの
に水面には ....
命のないものに補償があって
生きてる私達には何の保証も無いなんて
もし私が壊れたらどうするのよ
花言葉は知らない
知らないで選びました
ほかには浮かばなかった
記憶のなかでそれは相応しく
焼べられて、もう
枯れることのない思い出となって
ひとり泣くだけの十二月に
その棘すらもい ....
冬の夜歩き 意味在りき
寒度と此処ろが包み合う
水気が優雅に風に乗る
殻だの芯から風に成る
歩きを進めてひた歩む
進んで歩いてなお進む
....
ことしのめまいの中で
しあわせなため息をはきだせば
すぐに空へと蒸気になって
糸のついた風船、飛んではどこかへ落ちるけどしらなくなる
雨が笑顔だったらいいのにな
気持 ....
ポケットを探ってみると
知らない間に
母親がしのばせたのか
指先では数えきれない
いっぱいの風船
ひとつ手に取って
覚束ない肺活量を頼りに
顔を赤くして
時間はかかるが
膨らませてみ ....
水面に月が揺れている
岸の見えない
海の真ん中
それは誰にも見つからない
布製の光が
波の上を滑るように航海する
誰にも掬えない航路を行く
あの人の
おさげ髪が懐かしい
....
階段をのぼりながら僕は
そして 今日も この部屋で
誰かに読んでほしかった
だから 詩を書いた
布団を敷いて
書くべきことを考えてばかりいた
子供だった時代を忘れた
僕の ....
空錆びて赤い
退屈に麻痺
俺だもの
αは叔父さんだった
叔母さんだった
ぼくは友達から聞いて知っていた
それはひどく納得できた
その日いつものように夕飯を食べながら
からだじゅうが痛かった
叔父さん叔 ....
近頃めっきり夢が減ってきたので
巷の貘達は仕方なく
現実を食べるようになりました
現実を食べるようになって
貘達は急に怒りっぽくなったり
不機嫌になったり
涙ぐむようになりました
....
ずっとずっとずっとずっと
雨を眺めている
空は骰子のように
晴れたり曇ったりするので
今日は詩聖が天の箱を揺さぶって
数えきれぬペン先を地上に刺したのだ
天空には
恐るべき数の鋭利なる矢 ....
反社会的勢力どころか
完全に体制順応型で
サラリーマン生活30年間
上司に楯突くことなんて
一回もないし
逆に後輩に意見されても
うんうん頷くだけの
後藤さんのお父さんが
リストラを機 ....
みんなが楽しいはずの日だから
それだけ悲しくなる
みんなが嬉しいはずの日だから
それだけ寂しくなる
どんな顔で笑えばいい?
どんな言葉で飾ればいい?
幸せな日を幸せにするには
....
納得はしない
納得する問題はない
走馬灯のように
旅の思い出が映える
仲間がいた
今はいない
逃げるように生きた
生きるためには逃げざるおえない
レコードを回転させる
唄は選べなかっ ....
労働など土に比べたら動きに過ぎない 土など大気に比べたら固体に過ぎない 大気など未来に比べたら現在に過ぎない そのような現在の中で労働は時間の痕跡を作り 同一であるために費やされる非同一的なものの為に ....
手の平を見つめる
指の間から零れるものは
幸福の粒と
不幸の砂
選ることもなく
一緒に零れ落ちる
頭上から降るものは光
雲に閉ざされた陰も降る
選ることもなく
一緒に降り注ぐ ....
小さい花は
自分が小さいことを知らないんだろうなあ
花より
大きい小さい私もてあます
師走にかたづけたい
かたづかない
昨日今日
私自身のこころ
君を海に放り投げたらどうなるのかな?
その海は君で満たされるかな
そこに僕が飛び込んで君と一つになろう
君に溺れ
君と漂い
君の波に流され
君の中で眠ろう
からかいが善になれと夢見て眠った
心がほしいと思う人の柔らかい心はクリスマスベルの響きのよう
リンゴンリンゴン金色の
何一つ手に入らなかったし誰一人認めることが出来なかった
弱気な心をロックさ ....
頭蓋骨の中で
産声をあげた言葉は
即座に成人を迎えるが
吐き出された刹那
暖められてた
体温も密度も
蒸発して消えてしまって
レコーダーで保護しても
中にはものまねみたく
自分に似た ....
人を愛そうと思ったよ
よく晴れた12月の朝だった
人は誰しも
美しい面と
醜い面を持っている
それを知ったとき
恋は萎えそうになった
だけど
あの人は人を愛している
その事実を知 ....
一言が大きく響く
一人 夜中にソファーの上にいる
テレビの光と そこにいる人の影
どちらが温かいのか知っているのに
理由もなく大事な助言をさえぎってしまう
気がついて我に返ると
始めて ....
ここはどこなんだ
この駅弁を買って
慣れ親しんだ色に見える
あの階段を僕は下りていく
駅の中は冷たい風の中
なぜかと歩き続ける
思いの中から そして
あの日の街に行くのだろう
....
びおろんの七彩の声
ちぇんばろにふらんすの
王朝楽やしめやかに
薔薇の舘に充つる一夜ぞ
歌姫の経りぬるしらべ
そのかみの妙なる夢に
うたひつつ双手を組みぬ
....
遠く 朝の空に カラスが 鳴いた
空に向かって投げられた 一筋の石のように
深く青い空の中 大きな羽影が音も無く遠ざかる
夜に満ちた寒気が 弱い光にわずかにゆるみ
首を縮めたくな ....
そっとしておいて
軽やかなジャンプ
手をつないでゆっくり
静かなダンス
浮きあがる心は
淡く光る
しっとりと濡れた街は
柔らかなマシュマロのような
つつ ....
サンタクロースはどこに子供がいて
何を欲しがっているかが分かるし
トナカイのそりに乗って空を飛んだりできるのだから
一種の超能力者と言える
昔からそうしてクリスマスの夜に
プレゼントを配り歩 ....
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