悲しみは
だれにも知られず
降る小雪
夜にかくれて
降る小雪
悲しみは
ひとりピエロになれるまで
降れ小雪
夜にまぎれて
降れ小雪
....
新しい時が迫って来る
寝ても覚めても どんな所にいても
必ずやって来る 小さな頃早く大人になりたくて
時が早く経つ事を祈った
今ではそれが恐い
時が経つほど形を変えて
時が ....
小さなことを、見つけよう・・・・。
ちょっとした幸せだと考え
変化を楽しむように・・・・。
「今日は、いつもより風が弱い・・・・。」
「今日は、いつもより日が当たる・・・・。」 ....
枕の下に包丁を入れて眠るとよい
もしも悪夢を見たのなら
その時はすかりすかりと捌いてしまって
うすい刺し身のようにするとよい
油まみれの水たまりのように光るそれを
やってきた男は食べるだろう ....
いかにも寒そうに
公園の木立が梢の先っちょだけ残して
市職員に伐採された
それは
鴉やキジバの止まり木とするためか
いぃや 春を待つ
霞みがかかる四次元のためだろう
ベンチのかげからは
....
亡き霊とはなんだ!
かつてお前はそこにいた
愛らしい瞳を輝かせ
手を差し出せば
過去と現在の区切りを越えて
まざまざと感知出来うる
「そうだよな、俺もお前も生きてい ....
ところで、
思い出のなかのあなたは春先のキャベツのように
何よりも甘く、温かく、笑い転げている
意識のあやうい外縁を一匹の野良犬が走る
窓の外で雨が降っているのかど ....
だれにも打ち明けず
唯一の理解者たる
机上のかえる達は片付けられ
何に
苦しみ
何に
絶望し
何に
寄り添い
何を
恐れ
何を
求め
旅立つのか
されど
....
消灯した部屋の
シャンデリアの
何と死に絶えた欲望か
カウントしてみた
日に二リットルが必要らしいが
私は凡そ六リットル以上を飲んでいる
吸収するに湯水では無く
腸から吸収し易い飲料として
カフェ 或いは 茶
尿量はど ....
今となってはもう
誰も私に触れはしない
あの日あの時
彼らの中で
うつむきおののき
ふるえた少女は
もうどこにもいない
それでも確かに感じているのだ
彼らの残した爪痕が
私の ....
ストライクが入らない
言葉の投げ方を、忘れたから
キャッチャーを
キリキリ舞いさせながら
交代を告げる声を、待ち望む
変化球に入れ込みすぎて
指の関節が ....
昔の彼氏に
あたいを捨てたことを
後悔させてやるとばかりに
AカップをJカップに
豊胸した姿を見せに
東京に出てきたものの
「そこじゃないんだよね」と
もっと他に直すとこあんだろ的なこと ....
弱虫の夜明けはまだ来ない
弱虫の夜明けはまだ遠い
優しい話をしておくれ
悲しい話しは運べない
嬉しい話をして欲しい
愛しい人がしておくれ
俺はきっと
いつまでも
弱虫のまま
....
忙しそうに道行く人々
年末の風を全身で浴びている
何かとやることが多い
今年ももうすぐ終わる
やり残したことは特にない
年末の風
強く吹き荒れている
大掃除を促している
終わり ....
東京で生活する
子供達に会いに行くが
どの家でも
甘い物は食べられないとか
薄味でないとダメだとか言って
面倒くさがられてしまい
結局ひとり淋しく田舎に戻る
ジジイを描いた感動の物語
....
たった一つ 部屋に灯る明かりが
窓ににじんで 流れていきます
一緒に座る人を失った 広すぎるソファで
私は消えてしまいそう
雨音の森で 私はいくつもの過去に迷い込み
やがて 記憶にも ....
年末の休暇で一人部屋で読書をしていると、あっという間に雪に降り込められていた。雪は私の窓から見える都会の一断面を静かに滑っていき、地面を飾っていった。この都会は今や雪という膨大な電飾できらめい ....
ゆくりなく提琴執りて
魂の限りに奏づ
美神よわれをめでよかし
雪にまじらふ古曲かな
老師たまひしみ教へに
わが心根のうち締まり
バッハ楽刻むひと頃
弓に描ける肖像画
雪 ....
人生が一つのバイオリンだとしたら
その弦は確かに鳴っているだろうか
悲鳴や罵詈や愚痴によって
キイキイと汚い音を立ててはいないだろうか?
人生が一つのピアノだと ....
多湿な天井から
何度でも繰り返す声
A A A
その質量が天井を弛ませて
僕の耳元へ信号する
A A A
箱型の鼠色の機械の
艶やかな肌が
僕の超音波の恋愛とおなじだ
何度でも言 ....
とにかく熊は
とてもつかれて
泳ぎはじめた川の途中で
夢をみることにした
川を渡りきる夢を
熊は
夕やみは
あ と言うまに夜へ伸びて
人びとを愛へ仕向けます
....
赤子胸いっぱいに燃えている
契る星の名を知らない
右手にだけマニキュア
131227
今朝も断続的に雪が降る
大動脈を絶たれない訓練が
湿り気を帯びた雪を降らすんだ
知ったかぶりを披露する乗客たちを
スコップでいっぺんに運んでゆく
線路脇 ....
薄紅の花びらの真中で
一匹の蚊が死んでいました
その造花の霊廟には
微かに白く埃が積もり
異なる時が流れているのです
知っていましたか
昆虫は外見が骨格なのです
死んだニンゲンが放置 ....
いのちある
きのうは
醜く
苦しく
さびしく
うれしく
輝いて
いのちある
言葉は
清く
汚く
痛く
美しく
生きる
いのちある
今日は
泥 ....
たったの四分十一秒
すでに そのうちの
三分以上が過ぎようとしている
消えてしまいそうな気配の中で
異国の言語による雑談を聴く
「手術中」と言わんばかりの
真っ赤なネオンサインの取 ....
いろつやかたち
どれをとっても
こんなに優しいものはない
桃
両手でそっと抱いてみる
たましいは傷つきやすくて
触れあうたびに痛がっている
薄皮を爪ではがせば
そこには
今に ....
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