空は
だれの言葉も聴いていない
雪の語りも
風の遊びも
なにひとつ聴いていない
大地は
だれにも組しない
黙りこむ愛にも
困り果てた踵にも
まったく味方しない ....
車なんて要らないけど/明と暗の分かれ目/
とっくの昔に終わって/撤去済みの催し物を
自分だけで/続けている/そんな世界観/外観
/外環道/車なんて要らないけど/致命的な何
かを無意識に体に透過 ....
(ボクめせん)
もしも
キミがボクで
今日のボクみたいにしっぱいしたらさ
ほかの人にニコッてしてほしい?
それともやさしくしてほしい?
ボクはイヤなんだ
しっぱいしたからって
....
赤信号で立ち止まったとき
うしろから歩いてきた人がすうっと追い越していって
そのままむこうへ渡ってしまった
その自然な様子に呆然とする
自分もその人と同じようにして渡ってしまいたいのに
いつ ....
初めて肺呼吸をした日を思い出せない
あの子が肺呼吸を止めた日を覚えているのに
オトガイ筋に
言い聞かせながら
あなたへ向ける
あ い う え お
それでも 卵は割れてしまう
きみに似ただれかが
廊下を歩いてくる
窓のさっしは手が切れそうに
冷たい冬を具現する
ぼくのポケットに
ちいさな勇気をしまって
階段近くの垂直と平行が
自尊心を失う場所まで
高 ....
誰もが行く道で
だけど 何も考えてはいないのだと
考えているとき そのことは 自分が
自分にとって眠いということだけだった
多くが 人にとって その
何も意味をもたないのだろう
画用紙 ....
従順なあなたのわたしは疲れ果て
我がままなわたしのわたしが怒り出す
そんなわたしは、信じてあげていい
円い影を銜えて その犬は闇へ紛れた
ときに思いもよらないところから降ってくる、雨……
厳めしいマンホールがあなたの靴を覚えている
わたしだけだったのかもしれない いつも ....
好きな人くらい俺にだっていたさ
今はただ俺が見えないだけさ
家族くらい俺にだっていたさ
今はただ石の中で眠っているだけさ
恋人くらい俺にだっていたさ
今はただ写真の中で俺を見つめてい ....
なんにもなくしたものなんてない
かわいそうなんて言われたかない
がんばれとか言われたかない
ぼろぼろになったって
ぼろぼろになんなかったところも
たくさんたくさんある
....
僕は違うと言う
君はそうかなぁと言う
僕はまぁまぁと言う
Aが疼くまっている
Bが心配して、声をかける
Cは早く立ってくれないかなと思っている
彼、彼女らはこれから
宿した魂をおろし ....
おおっ
第一次反抗期
ショッピングモールのフードコートで
隣の坊やが
反抗してるしてる
どうやらコップをいたずらして
ママに叱られているらしい
「ダメでしょう!」
....
牙を剥いた真夜中が俺の脳髄に噛みついて、裂傷のような夢ばかりが繰り返される、血を吐き、枕にしがみつき、気がふれる一歩手前、予感と結果が刺し合い、あらゆる思考が血まみれ、血まみれ、血まみれの ....
蕗を茹でる鍋にぶちまける
キッチンの戸棚に隠してあった
とっておきの塩
ザルツブルクで見つけた
とっておき なんて
未来を楽観できなきゃ
思い浮かばない道化芝居
あたしは無理をし ....
{ルビ賽子=さいころ}が胡座をかいている
{ルビ褥=しとね}は素っ気なく冷えている
彼女の頬には、涙の痕がある
それがいつどのように流されたのか、
彼はしりたかった ....
ブスだっていいじゃない、よし子
頑張って生きようよ
生きていたら
きっと良いことのひとつやふたつあるよ
よし子を好きだって人も
ひょっとしたら現れるかも知れないよ
そりゃ、絶対とは言い切れ ....
紙の前には座りたくない
鍵盤の前にいたい
昼ひなか私は没頭する
緊迫する
高揚する
せわしなく
抑揚の激しい旋律を
いつか
さりげなく
やさしく
奏でることができたら
....
ほぼ水といってもいいカルピスの薄さ
キレるところじゃなかった
イイオンナ抱いてモヒートがまずい
にがてといわれた
やっぱり
にがて
やっぱり
にがて
くっきー
あげたい
あげたい
むだ
というか
あげないけど
だめだし
地球には人の数だけ世界があって
自分の世界があれば
他人の世界もある
また今日も一つの世界が死に
一つの世界が生まれた
歩いても歩いても見つからない。
だから、人生は続いていく。
探しても探してもわからない。
だから、人生には終わりがある。
繋いでも繋いでも変わらない。
だから、世界は ....
今の自分を乗り越える
自分の限界に 髪をかきむしって 悩むのは
それは 乗り越えるため だろう
背伸びした自分が そのまま力尽きたら
あとは 奈落へ落ちるだけだ
自分の限界は 自 ....
つみあげたものもないのに
そこに感情だけを置けという
切り取ったものは確かにそんなふうな形ではあるけれど
触れれば消えるよ
いまだ! いまだ! いまだ!
壁を 床を テーブルを
....
水母は しばらく空気をさまよって
やがて岩にぴったりと貼りついた
月が喋らない夜に
三角定規ひとつだけ残された廃校で
誰かのあくびのように だらしなく伸びていく廊下 ....
赤信号を歩いていく人の背中を見ていた
急いでいる訳でもないその人につられて
ひとり、またひとりと流される
流行の最先端を行く
誇らしげに胸を張って
アスファルトに張り付いたガムを
幾人 ....
江ノ電鎌倉高校前駅と
腰越駅とのその間で
窓という窓が突然
ぱっと明るい海となり
ゆるいカーブの水平線に
乗客はみな取り囲まれてしまうのだった
すばやく走る波の線
空の始まるとこ ....
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