うわのそらに溺れる 白い骨は美しい。
赤い肉が裂けると花が咲く。
覗く白は眩しい。

石は佇む時間。
永遠な巨大さは時間に殺されてしまった。
何か大きなものは砂になってしまった。

しかしまだ失われてはい ....
目を閉じている心が
夜明けを待っている

楽園のためか戦争のためか
多分それはどちらでもなくて

脳裏に焼き付く景色を消した
裏切りなんて簡単に言わないで

傷を付 ....
あなたがいないさみしさを
甘美なものに変えました

ふしぎです
あんなに涙をながしていたのに

変なのです
さみしさがよろこびになってしまったさみしさ
というようなものが
今度はおと ....
鏨(たがね)を打ち込む

光沢のある表面に
一閃の傷をつける
堅固な光沢のある表面に
鏨(たがね)を打ち込む

切断する術は腕一つ
振り下ろす鉄槌の微妙な躊躇は
表面を滑り鏨(た ....
夏の暑い午後
ぼくを見下ろす太陽


日傘もささずに
火傷したアスファルト


行き先の縄張りを
我が物顔で主張する陽炎


流れ落ちる汗がぼくのこころから想いのかけらを
奪 ....
Vの発音 Vの発音 Vの発音 Vの発音
言語聴覚士に何度も発音を矯正される
だけどまだできない
標準的なVの発音

ボールを投げて キャッチして
ボールを投げて キャッチして
作業療法士 ....
おはよう
今日も生きている私へ
重い身体を起こし
薬を飲んだら
また眠る私だけど

私もちゃんと
明日のために生きている
銀盤の周囲には
金や策略やら
得体の知れない黒いどろどろが
埋まっているとかいないとか
それと比べたら
ライバルのスケート靴に
画鋲をいれちゃうなんて
(そういう少女漫画があった)
わ ....
――G.J.へ

誕生と死との間に、もうひとつ誕生と死とがあるとすれば、それは君たちが今成し遂げようとしていることだ。二人だけの孤独が誕生し、一人だけの孤 ....
生まれる事のできなかった命や

存在するはずだった天才達

今はもう消えた遺跡に腰掛けていた

二千年前の妖精や

また、

人間には決して発見する事のできないもう一つ ....
木下くんちの子がよる、きゅうに中耳炎になって
頭の中で(虫耳炎)と思って
耳で虫が燃えて
耳で虫が燃えて
ダニみたいな虫がいっぱいいっぱい
耳で燃えてて
耳が熱くて熱くて
焼けてこ ....
誰もいなかった
自分がいるときに伸びる影を
見ていない路地で
動物のそばにはいるけれど

遠くに沈んだ船のある風景
鉄はそこにさび付いた色を残して
カモメの集まる空に
次の季節を知 ....
鳥が羽ばたく空は
線が引かれたように
広がっている
誰かが死んだなんて
信じられない青さで
ゆるやかに広がっている
冷奴のかけら

先細りな箸ですくおうと
したら

もっと小さなかけらに
なって
皿の中に落っこちた


そのかけらを
すくおうとしたら

もっともっと小さな
かけら ....
むかーし旦那にライバルを襲撃させたなんつう
事件があったけど
(そうそう、トーニャ・ハーディングだ!)
それもなかなか難しいから
もっと現実的な方法として
下半身丸出しで演技するってのはどう ....
原因を考ゑてゐる
さうして帰属をも考ゑてゐる。
ビルジングも建物も無ゐ時代にかうした風は吹ゐたのだらうか、
人が造り上げた物と
自らが作り上げたもの
是等を巧く避け乍、 心 ....
おまえの憤りを愛せよ
おまえの憤りを愛せよ
路地裏に放置された
何十年も前の三輪車みたいな
おまえの憤りを
観念的な錆には痒みを覚えるだろう
みんなそうして憎しみを忘れまい ....
父は今日
返事をしなかった
話しかけても

目だけはじっと
私をみていた

まゆみだよ
わかる?

といっても
黙っていた

聞こえる?
と聞くと
うなずいた

声は ....
箱を開けたら
静かなところ
あんなにうるさかった
音を忘れて
今 立っている

あふれるのは
いつもやわらかいもの
何度
助けられたことだろう
今日すら
また救われ
何度もこう ....
あなたはいちども
わたしを愛さなかったけど
あの
朝とも夜ともつかない暗がりに
わたしともあなたともつかなくなったどろどろに
手を抜いたこともなかった

かわいそうに
いつまでも
 ....
洗濯物の模様になって
取り込まれたテントウムシ
手足を縮めて
ぼく死んでまーす

アジサイの葉に
赤と黒の水玉模様
手を触れれば地面に落ちて
ころころ転がり
ひっくり返ってぼく死 ....
青年は腰布一枚で
十字架にかけられてそこにいた

大聖堂のうす闇が荘厳する
巡礼の密やかなざわめき
ミサの開始を告げる旋律は
共鳴して窓を震わす

そのとき 見よ
高い丸天井に憩いし ....
金属の目録に眼を通した
あらゆる色彩がひび割れる時刻に
百万年かけて落下する思考の速度で

澱んだ大気の底に広がる地衣類のような
無数の金属の結晶が犇めく都市の上空から
走査電子顕微鏡 ....
熱燗の、おちょこの横の
受け皿に
五匹のししゃもが銀の腹を並べ
口を開いて、反っている

いつか何処かで観たような
あれはピカソの絵だったろうか?
絶望を突き抜けてしまった人が
空を仰 ....
ソチ・オリンピックのテレビ中継で
上村愛子選手の姿を見て
ぐ…っと来た、僕は
少々涙腺を緩ませながら
隣に座る、妻に云った。

「攻めに攻め、金にも勝る、滑りかな」

数日後、シスター ....
セックスからはじまる現代詩
それは、
無駄に多い性描写
童貞のまま月にたどり着いたロケット

セックスからはじまる現代詩
それは、
風景に溶け込めない看板
ギラギラよりラギラギした看板 ....
拾われないまま
触れられないまま
腐ってしまっても

傷つけていい人など
傷つけられていい人など
どこにもいない

だけど本音を言えば
面白くもないのに笑 ....
釣り堀で釣りをするのがすきだ
どこへもいけない水の底で
大きな魚がひそんでいる

敵は慣れたもので
エサが沈んできてもあわてない
口先でふれては
はねかえる糸がエサを落とすのを待って
 ....
わたしを生んだ
女をわたしは知らない

影も匂いも
どんな音を発するのかも
なにひとつ知らない



わたしを抱いて
わたしを褒めて

わたしを叱って
わたしを守って
 ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
うわのそらに溺れる北大路京介514/2/21 17:09
骨と石臀部と昆布2*14/2/21 15:45
再生沙藍314/2/21 15:28
さみしさ弓夜2*14/2/21 14:04
鏨(たがね)を打ち込む……とある蛙14*14/2/21 14:03
夏の午後寒雪214/2/21 13:48
矯正夏美かをる30*14/2/21 12:54
おはよう森川美咲6*14/2/21 9:43
そこぢからそらの珊瑚11*14/2/21 9:42
祝婚歌葉leaf114/2/21 5:04
詩人と大食漢yamada...114/2/21 3:32
エデンの園末下りょう3*14/2/21 2:54
関西の縁にある街番田 114/2/21 1:32
二月の空within1*14/2/21 0:03
冷奴くうに014/2/20 23:43
逆転への秘策花形新次114/2/20 23:31
現代の方が強ゐ風が吹いてゐるウィメンズデ...014/2/20 23:14
真夜中、殺意のレコードホロウ・シカ...2*14/2/20 23:01
父は今日Lucy22+*14/2/20 22:59
息をすって加藤3*14/2/20 22:50
まほうはるな414/2/20 22:44
擬死イナエ12*14/2/20 21:48
Santiago de Compostela藤原絵理子214/2/20 21:22
金属の目録壮佑27*14/2/20 20:43
ししゃも服部 剛21*14/2/20 19:54
選手宣誓ー或るスキーヤーの涙ー6*14/2/20 19:34
セックスからはじまる現代詩左屋百色12*14/2/20 18:42
贅沢者中山 マキ214/2/20 17:10
泳げない魚朧月714/2/20 16:27
雪月花[group]千波 一也614/2/20 14:56

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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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