むくろと暮らしたことがある
たった数日

むくろは
案外しずかで
ちょうど
子供がいたずらに
掛け布団の下 座布団を仕込み
あたかも眠ったふりをした
そんなふうな

かつて肉体だ ....
家の前の道路を右にずんずん進んでゆくと
やがて海に辿り着く

幼い僕にとって海は未知の世界の
不安や驚異の象徴
大きな不思議な地球の水たまりだった

僕の中学の夏休みは海の生活だった
 ....
 求めても求めてもとどかない
 手に入れたと思えば指の間からすり抜ける
 同じ躓きに気持ちは折れかかる
 つまりは失敗の連続

 それでも
 また立ち上がって
 駆けだしていく
 幾度 ....
丸くならないダンゴムシの足が多い ひきこもったカタツムリが大きい はずしたメガネも夜に包まれていった カフェオレにほんの少し
はちみつを混ぜましょう
少しだけ甘くて
ちょっとだけ苦くて
体の中が温かい

冬の寒い中
コートに手を突っ込んで
あったまる
ほんの少しの温もりが
段々心も ....
左ポケットで飼っていた
”しあわせの青い鳥”
君がいれば僕はしあわせ

ねぇ本当なのかい?


あくる日僕はおもむろに
ポッケに手を突っ込んで
手を空に向けて開いてみた
小さな青い ....
このよにそんざいするすべてのじょせいをあいせるだろうか 立ち止まってしまった
どうしたの
大丈夫?
掛けてくれた声にも
答えられなかった

次の一歩の踏み出し方を
忘れてしまった
先に行っとくよ
そう言った君に追い付くときの
笑い方もわ ....
ビー玉が
心をぐるぐる
その遠心力で僕は動く
でもね
少しづつ
小さくなっていくよ
消えてしまう
その時僕は
何で動くのかな
そっと
指にからめ取る粘液のなかに
胎動のような、ためらいが
ある

たやすくは
秘密裏に動けない総てのものを
固く透きとおらせてしまう
権力が、そこに
ある

良策かも ....
私は部屋を作った
始めた頃の記憶さえ霞むほど
長い長い時間をかけて
がらんとした真っ白い部屋

いろんな場所に出かけて
美しいと思った光だけを集めたら
真夏の南中した太陽の光に似た
真 ....
  なにか、やわらかい言葉を
  あなたには いったほうがよかったのだが



  木枯らしが身を刺す日
  かたむいたなんらかの光
  洞のなかの熊に似たあやうさが
  あな ....
  わたしの胸のなかは
  春がくると、空の色とおなじになる
  うぐいすも桜もないこの町を
  がたのきた軽自動車で駆けてくあなた



  風のそよぎが耳にうたう
  鋏を ....
小声で頼んだ並みのマグロが
おおくきなって店中を駆け回る
こちらの身が小さくなるとき
届けられた笑顔 
心ばかりのサービスを 
言葉で返る寿司職人
すべすべの掌が握って
板に乗った寿司の ....
ほぼ等間隔に置かれた
不安のハードル
倒さないようにしながら
生真面目に歩く

決して抜け出せない
ループの回廊
天気はいつも晴れのち曇り
ところにより雨

ほぼ等間隔に現れる ....
■街灯の下■
ずっとそこにいたのですか
ずっと一人でいたのですか

私は何度
あなたを通り過ぎてきたのですか。





■氷■
私の中には氷があって
子供のころからずっと ....
足の下の土の地面は
昔とちがって歩きやすい。
水はけもよくてジョギングに適した土が
使われているそうだ。

それでも 私の足は覚えている。
ジャリジャリの小石の入ったデコボコ道
塗れて指 ....
ゆっくりと とお 数える声が 
聞こえた

い〜ち に〜い さ〜ん し〜
昔 聞いたような 声だ

やさしそうな 女性の声
きっと 今の わたくしよりも
随分と 年下の
 ....
1.
きみはTシャツを着ている
Tシャツの下に素肌がある
素肌の下に血管と神経とリンパがある
きみはTシャツが似合う

きみのTシャツに顔をうずめる
今日いちにちの日差しの匂いがする
 ....
104歳の詩人、まど・みちおさんが老衰で亡くなられた。
そんな歳まで詩人のままだったなんて、すごいことだ。
追悼の意味もこめて、すこしだけまどさんの時を巻き戻させてもらいたい。
巻き戻しても、ま ....
初潮を迎えた
うら若き乙女が
いきなりのハプニングに
パニックに陥り
とりあえず読んでいた本のページを破って
股間にあてがった
それ以来彼女は
生理になると
図書館に足を運び
あの時 ....
ぼくのからだには
女神が住む

臍のわずかに下に
寝殿がある

からだから力を抜くと
女神が目覚める

からだが力んでいると
女神は寝てしまう

動きだす時にぼくは
力む癖が ....
街を歩くと背中ばかりだという
マッチ売りの少女が死んでいる通りを過ぎ
崩壊したまま放置された幸福の王子の像の前で待ち合わせしてる
みにくいアヒルの子のように{ルビ悄気=しょげ}てるお前が{ルビ愛 ....
   雪が降りしきる 雪が降りしきる

      雪が降りしきる 雪が降りしきる

おれを除いて 皆の上にだけ 降りしきる

なんで こんなに 寒いのだ



     雪が降り ....
きみの声

たかい ときも ひくい ときも
優しい ときも 障るときも
劈(つんざ)いたりもするが、
にんげんとしての意味は何?
どうぶつとしての情動はわかる

ああ、優しい声、可愛い ....
だから どうしろと言うのよ
だから どうしたいと言いたいのよ

わかってる
わかってる
嫌というほどわかってる

喉まで出かかった言葉を
どれほど苦く感じながら
再び飲み下しているの ....
ためらいがちな 瞳が 遠目をみる
ためらいがちな 言葉が 喉をつく
ためらいながら 歩く 道のりで
ためらう 心の 訳を 問う
ためらいを 振りほどこうとするが
ためらいながら 今日も 家路 ....
子供の頃 叶えたい夢があった
いつかなれると信じて

時が経ち 子供と呼ばれなくなった頃
まだ子供の時の夢見続けた
大人になれないまま

もう叶える事は出来ないのに
今でもずっと見続け ....
自由詩
タイトル 投稿者 Point 日付
むくろ、とuminek...25*14/3/1 22:48
海を見る梅昆布茶1814/3/1 22:42
さらば、青春[group]平瀬たかのり4*14/3/1 21:57
丸くならないダンゴムシの足が多い北大路京介614/3/1 21:53
ひきこもったカタツムリが大きい614/3/1 21:53
はずしたメガネも夜に包まれていった514/3/1 21:53
涙はスパイスににかほ あや214/3/1 20:19
神様からの告白414/3/1 20:17
有問題2012014/3/1 19:46
トマル森川美咲1*14/3/1 19:44
ビー玉こいち114/3/1 18:43
琥珀帝[group]千波 一也514/3/1 17:24
穏やかな日山部 佳614/3/1 16:38
悔い草野春心314/3/1 16:20
わたしの胸のなかは314/3/1 15:01
回転寿司イナエ12*14/3/1 14:55
ループnonya17*14/3/1 13:13
街灯の下 など六篇クナリ5*14/3/1 11:24
この足は覚えているbookof...4*14/3/1 10:01
とお数えたら何が見える藤鈴呼2*14/3/1 8:56
Tシャツのこと村田 活彦3*14/3/1 8:28
涙の虹yo-yo6*14/3/1 8:05
アンネの日花形新次1+14/3/1 7:26
からだの中に女神がいる殿岡秀秋414/3/1 6:03
もうひとつの童話ハァモニィベ...5*14/3/1 5:46
雪と雨とぬくもり014/3/1 5:41
0*14/3/1 5:39
無題文字綴り屋 ...014/3/1 0:33
ためらい佐白光014/3/1 0:08
叶えたかったものはリィ0*14/2/28 23:09

Home 戻る 最新へ 次へ
1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021 

【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
6.71sec.