鳥の羽根が
片方だけ大きくなって墜落
もつれながら
羽根はまだ互いを罵りあっている
足だけがあがいたが
もはや空には戻れなかった
シロクマの
故郷と隔たるところに
わたしは住んで
いて
シロクマの故郷と
隔たらぬところに
わたしは住んで
いる
ニホンオオカミが
絶えてしまった時代に
わ ....
制服を仕立てにいくと言って
行ってしまった
トイレや脱衣所の扉が
足音に反応して閉められる
ほろにがい痛みをともなう
(バタン、カチャ
ちゃんと閉めなさい、なんて
言ってたのは
い ....
しっとりと触れた手が濡れるのは初めてではないと思い、
しっとりと崩れた顔中は歌を唄い始めるのだと唄歌い。
僕は僕たちは人形なので、
....
予め与えれた吃音
それは
メタファー
家族というテーマ
蜂
女王の君臨
飛躍して捕まれば死が待つだけ
砂漠だ
何処も彼処も砂漠だ
「ワトソン君」と
余計なことをせず
電話ボックス ....
リビングでテレビ観てる日曜正午
蜂!
ブンブンブン
妹はキャーキャー叫んでる
母親
「2回刺されたら死ぬんだよねぇ」
とか
いきなり言い出す
親父がひょっこり現れて
「出たり入ったり ....
作者を眠らせ/この頁の余白に/雪が降り積む
....
せめて檀れいくらいに可愛かったら
手をつなごう、とあなたにお願いできるんだろうな
せめて檀れいくらいに可愛かったら
振り向きざまにウィンクをしても決まるんだろうな
せめて檀れいくらいに可愛かっ ....
手近な男とくっついちゃって
あたしもヤキがまわったかなあと
それが照れ隠しなのは
彼女の顔を見たらわかる
手近な言葉
ありふれた言葉
黒板消しで拭くたびに
私の屋根に白いチョークの粉 ....
目ざめのワルツ(ショパンのワルツに合わせ}
目覚めれば清き
朝は明けて
窓の外には陽がさして
急いで階段おりてゆき
妻は目覚めずうたたねて
僕がパンとコーヒーを
準備して待つ食 ....
歩道橋の上で つまらなそうに
黒い帽子の ミスター・クロウ
放課後の 車行き交う上で
舌打ちもせずに 空を睨んでる
そこはまだ低いんだね
高く飛べることを知っているから
・
....
わたしの体はわたしのものなのか
わたしがわたしのなかの
血液を流しているわけではないし
まして心臓を動かしているわけでもない
けれど痛い
大切にするフリをしている ....
三月になったらアイツが帰ってきた
どんなにこっそりと帰ってきても
私の鼻はおまえを嗅ぎつける
ハークション!
うわっ 花粉が飛んでる
しかもPM2.5と黄砂という
チャイナの友 ....
地中深く眠る鉱石を
掘り出して
パカッと割ったら
紫色の透明な石が詰まっていた
その美しい紫の石は
小さく小さく刻まれて
首飾りや指輪に加工されて
世界中の女性たちを飾っている
....
開かれない自己はどうしようもなく破綻していくもので 開かれた己の身体に降り注ぐ沢山の友情と 言語を共有していても流れを共有できない 同輩たちの繊細な流れを察知し乍ら手を差し伸べるだけの愛が足りない 愛 ....
大学生になったら
合コン行こう!イェーイ!
彼女を作ろう!イェーイ!
鍋パをしよう!イェーイ!
もちろん彼女が出来ても
可愛い女の子いたら狙いにいきますよ!
ズンズンズンズン狙いにいき ....
はらりと咲く 丘の上に 置いた花びら
ぽろりと泣く 雨だれの音が 響く度に
切なくなるの
追い駆けたいの
らくだが 目の前を 横切って
ここは砂漠なのです と 泣くから
....
明日への鍵を探して
歩いた
道の上を歩いた
どこにも 何もなかったが
それは本当に昔のこと
庭で 寝ていた 昔のこと
白い靴を洗って
日を体に浴びていた頃のこと
誰もが自分 ....
わかれのうた
お別れの準備をしている 心ではもうすぐだって気付いてても
何食わぬ顔で会える友達 何だかちょっと不思議な気分だな
こんなの僕には似合わないな 鏡の前に立って練習している
....
海の水をふるい落として
陸にかたむいた者たちが
熱にかわいて
石くれにうずもれていく
やがて誰かに掘り出されるまで
かれらは 海の夢を見ている
かれらの
海の後遺症は消えない ....
若い女性が被害者の場合
顔写真がプリクラで
目が異常にデカかったり
ホッペに渦巻きがついていたりするのを
最近よく見かけるが
被害者保護の観点から
如何なものかと思う
プリクラだと
....
夕陽へ向かう電車の中、女の手を見ていた。
窓際に座る、若い女の手だった。
「今さっき月を砕いてきたの」と手は語った。
それほど、白く、強く、内側から光っていた。
青い血管は、空 ....
パンティの中に
手を入れた瞬間
あっ、この人だ!って
思ったんだよ
そんな感覚
僕は大切にしたいんだ
空をいくど見上げてきたことか
お天道さまが恋しくて
春まできっと見上げる、恋しくて
輝く星に深酒させられる
なにをしてもキャパオーバー
来たときよりも美しくなら行かない
久々に暮らす父と母は私が思っていたよりも老いていて。私が思っているよりも近い位置でカウントダウンを聞く心地だ。
父はもう私を打たないし怒りもしない。ただにこにこにかにか馬鹿みたいに笑ってる。
それ ....
もも
ももももももももに恋した
私の扁桃腺はとうにない
なので病弱である
モモ
モモもモモもモモが好きだ
カタカナは不思議である
ゾウリクガメを連れてくる
私の故郷は桃の花にう ....
ごきげんよう お元気ですか
差し支えなければ、貴方の前に転がっているであろう
その全てをごみと化した有機物を
どうか悼んでやってください
それでなければ解き放たれた
このけがれたモノの代 ....
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