これは きのう
こっちは きょう
どうしてこんなにささくれが多いのだろう
ぼくの
サキソホンから
そんな
ぼやきの声がきこえてくる
*
....
血の海に、沈み
まといつく生体という粘りを
掻いて
己の意味を知る
人が嘘をつくようになったのは
言葉と、血を
切り離したせい
息を継ぐたびに
錆の味がする
生温かさは
....
スーパーにアニメのDVDを買いに行って
厄介な計算問題をたべて
苦手なお友達は外でダンスをさせて
息子は笑ってくれた 私もニッコリ
二人でドーナツの穴のことを考えています(^^♪
桜など本当はどうでもいいはずの
酒を飲んで騒ぎたいだけの花見客どもが
急に降り始めた雨に悪態をつきながら
しかしどこかしら楽しげにはしゃぎながら
コンビニの中になだれ込んでくる
最近テレ ....
「私」と「あなた」の間に有る感覚は
絶対に違いますから 難しい
痒い処に 手が届くような アンテナを
日々 立たせ続けるのは
鬼太郎みたいに 上手く 反応してくれると
助 ....
寂びれきった家並みに囲まれながら
ぽかんと口をあけている 原っぱから
一角を揺すらんばかりに
こどもの喚声がこだまする
それは──
閻魔大 ....
満開のソメイヨシノ
春の強い風に散り
工場のタンクや配管に
まばらな花が咲く
工場の町の春景色
自家不和合性のこの桜は
開花して
ソメイヨシノどうしで
受粉して結実 ....
人々が果実のように生っている
呼ぶ声が開く匂いの輝きに
寄り添うように開きだす応える声
こんなにも血が発酵した生き者同士
互いの表皮には場違いな分電盤が
静かに接続されている
....
4
始
視
試
思
資
She
紫
糸
私
使
仕
志
刺
止
子
師
至
士
死 ....
君は空を見るのが好き
僕も空を見るのが好き
自然のものに魅力を感じる
心のアンテナは
常に敏感に反応して
自然の美しさに導かれる
自然と一緒に過ごす
身体に害を及ぼすものはな ....
緑の勢力図は
放り投げた紙くずにさえ
影響される
その草いろをゆらめかせる
ゆらめき
のなかにまたたく花々
広大な領域を
おしやられ、おし広げるのを
わたしが傍観したように ....
<さよならのあと>
さよならと言えないでいるのは
さよならが辛いからではなくて
さよならのあと私ひとりで
さよならより狂おしいものが降りそそいできた時
それは必ず降りそそいでくるのですが
....
最近の子供は、外で遊ばない。
だからだめなのだ。
体も、心も、社会性も育たない。
家の中で、しょっちゅうゲームとSNS。
昔はこうじゃなかった。
最近の子供は、まったくだめだ。
■
....
コツコツコツ深夜の足音
ゴソゴソゴソ深夜の物音
何をしているのだろうと
訝りつつ目覚めれば深夜
安眠を妨げる足音や物音
決まった時刻に乱される
ドアを開け見渡しながら
誰もい ....
きょう、わたし
おおきな、かりんとうを
おしりから、だしたの
みんなが、びっくりしたんだよ
さよならをする、こもいたけど
あまくて、いいにおいって
うっとりする、こもいたんだよ
みんな、 ....
座禅
靴下を裏返すように
自分の端をつまみ
引っ張ってひっくり返すと
私は
闇に包まれ
遮音され
触覚も
痛覚も
温点と冷点もなく
声を出すことも
食べることも
匂いを嗅ぐ ....
彼のたった一日のささやかな栄光のために
彼は千日もの苦難を捧げた
そして彼は狂ってしまった
自他との境目の無い曖昧で凶暴な狂いの世界に
彼は閉ざされてしまった
いつの日か彼を覆うまや ....
空から桜の花びらが一枚
ひらひらと舞い降りてきて 私のほっぺに張りついた
よく見るとピンク色じゃないみたい
さくら色ってどんな色?
子供の頃 桜の絵を書いたら
間違いなくピンク色 ....
夜道を歩いているとひんやりした腹が出る
ひんやりした腹 ぷるんと豆腐のよう
またぎ越していけばいいのにそれができなくて
地団駄踏んでるわたしの胸の奥に
おたまじゃくしがわらわら湧いてくる
こ ....
風でドア開かない
そのままを吹き飛ばせ
細胞レベルで利己的な
ぼくらはだれもが
散るさくらの下見ゆく
葉桜だろうがさくらはさくらさ
ブルーターピーシート抱えて
....
破裂した精神から
無数に咲き乱れる
色とりどりの気球
大気圏を目指すアストロノーツ
「僕らはこの星の火傷そのもの
剥離する瘡蓋だ―― 」
――なのに捨てきれない!
抱き寄 ....
「え」を「ゑ」と書く女といて鏡の中
尼の手がサンタに怯える子を包み込んで十一月尽
休符適度にタモリのきた道
くやしさをバネに
わたし達は
ときどき生きるけれど
自分が育てる
未来もつものに
自分がされたことの
うっぷんをはらすような
意地みたいなもので
その絆を
つなぐべきでない、と、
....
誰もが夕暮れには傾いて見える
家へ酒場へあるいは虚空へと
夕暮れに姿勢がいいのは
電信柱と案山子だけなのかもしれない
僕はきみに傾いてゆきたい
いつかきみの傾きとぶつかるまで
書き終わった手紙を読み返して捨てた
それを書き出すために書かれた一行がいかさまだった
さめたコーヒーを飲み干して
家並みに一滴、零す
静けさのなかを一台の車が走り去り、日付がカチッと変 ....
アリスは うさぎに
不思議の国に
連れて行かれた
私は うさぎに
お馬の国に
連れて行かれた
アリスの場合
お膳立てしたのは
少女趣味の数学者
私の場合
お膳立てしたの ....
下を向いて歩いていたら
電柱にぶつかった
下を向いていたのだから、あたりまえだ
ぶつかったところを触ったら
赤い血が指先についた
ひどくぶつかったのだから
血が出ても、あ ....
生きたり死んだりをくり返しているうちに、桜は咲いて散ってしまう。
{引用=ああ、いつもそうだ――
}春は眠っているころ、やってくる。
うそみたいにすべてをうばって、とき放 ....
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