テレビで紹介されてた
プロポーズ成功率100%のパワースポット
自然と話題は数年前のあの瞬間へ
ねえ
あのとき私が断ってたらどうしたの
そりゃ断られたらしゃーないわな
ええーっ諦め ....
「見えない人」
耳の不自由な人との 暮らしは
目も不自由な人との 暮らしは
あんがい 子供の頃に抱いていた夢が
叶ったのかもしれないな
子供の頃は 透明人間になりたかったのだっ ....
とうとう左手小指の爪半月が
消えた
何の不具合もない
誰も知らない私の体の変化
どうでもいいことだ
でも
こんなことでも
ずっと憶えている
自分にとって
どうでもいいこと ....
閉ざされた窓のむこうにひこうき雲が
長い長い航跡をのこしてゆく
銀色の四発機がひっそりと曳く
その青を刻む白いもやが
私のこころに軛をはめる
そして数えきれない窓たちが
....
空を見上げてた
悔しくて込み上げても
雲を蹴散らしたら
訝しさ掻き消せる
夜更けの紫煙は巡らせる
時折それに酔いしれて
吸い込む孤独が歪に映る
形じゃない無形でもない
灰に ....
電気洗濯機
洗濯もの入れて 洗剤入れて スイッチオン
電気炊飯器
お米研いで 手首まで水入れて スイッチオン
自分の奥さん
今日も綺麗だね でも怒り出す スイッチオフ
自分自身 ....
完璧主義で靴下に穴開けてる
鼻唄をポケットに夕暮れのチューインガム
人魚の瞼厚くキラーフレーズの波音
世界が寝静まった夜の部屋に一人
特にすることもなく読むべき本もない夜
窓から流れ込んだ湿った空気が部屋の底に貯まっていく
昨日でもなくまだ明日でもない今
寝てもいないが起きても ....
140505
揺り返されたのは僕の記憶
ひっくり返った本棚の下から
見えなくなった沢山の意思が思想が
ピクチャーサイズで這い出してきた
抗議デモのように自発的な現象 ....
花ちゃんの
あたまはしめって
血みたいな味がした
手のひらはかわいて
すこし皮が むけてた
それからふるえるように息をしたら
世界は
ささやかなその体のぶん
のびを した
....
そういえば春は
いつのまにか過ぎていた
楠のみどりの深さに溶けて
さえざえと曇る朝にまだなんとか
へばりついた春
雨戸をあける音に縮んで
すずらんの根元へ消えていく
ばらの蕾 ....
銛に射抜かれた言葉が満月のなかに跳ねている
女郎蜘蛛がさっきから 私の大脳に巣をはっているようだ
縞模様の尻をふりふりさせて 時折転げ落ちそうになりながら
東からの弱い風に レースのカーテンが波立ち
椅 ....
ピシパキよ
濁ったものが気になるんだ
濁ったものが嫌いな分けじゃないけど
濁ったものがそのままなのが気になるんだ
ピシパキよ
濁ったものが沈殿して澄明な上澄みができることや
貝や濾過器 ....
白木蓮の花びらが
届かなかった手紙のように
散り落ちている
強い風の吹く
五月の日暮れ
咲いたばかりの桜が
ちりぢりに
遠くへ吹き飛ばされていく
行かないで・・
白木 ....
だれかが泣いていることをぼくは知らない
ぼくが泣いていることをだれかは知らない
それでも時間はすぎてゆく
それでも地球は回っている
こころも自然も移ろって
地震なんかも起 ....
世界のずっと東にある農村では
もっと西の都会よりも早く
夜明けが始まっているはずなのに
朝を待ち続ける
不思議な潅木がある
新緑が芽吹く軟らかい音が聴こえる
....
降りしきる雨が
風を呼んだ土曜日
葉桜は揺れ
泥の上に、さくら模様
母は出かける支度
黄色い傘の用意をする
「どこ、行くんや?」と、尋ねたら
「さぁちゃんの小学校や」
咲子は中 ....
夜が頭の中で暴れている。
静か。静かでとても静かに
時に灼け狂い 時に凍り絶え
幾億繋がりの数えるすべ無きポリスの多きを
神秘の流れる銀の糸河を
削りに削り レモン色のもやに戻す、戻す。
....
架空の手紙を書きました
咲いて間もなく突風に打たれ
瑞々しく散った桜のように
泣くでもなく微笑むでもなく
同じ景色の縛りの中で
そこはかとない諦念の香りに包まれて往く
ひとつのイメージへ
....
統計的な因果の編み目があまれて
カップだけが知っている)-(硝子のテーブルに置かれた
輪廻の網をこえたの」
「朝 僕は(揺れたのはおまえか
[太陽が影だけ来ていた
死んだ」
煙草 ....
(今日はこどもの日だ とか)
こどもごころに思ってました
どうして ひいおばあさんは
「ナンマンダ ナンマンダ」と
四六時ちゅう呟いているんだろう と
だが いまや 娑婆のゴールが
....
座ったときの
長さが
一体なにを証明するのか
わからないまま
――座って見る景色はほんの少し懐かしいけれど
――座ってみる景色は背伸びする必要がないから
私は
計られ続けてきたけれど
....
ツルツルに剃り上げた
アソコをパックリ広げて
カモン、ベイベー!と
手招きされた
が、がいじん
人生初の外人
英霊の皆さん、見ていて下さい!
今、僕は外人とやる
私がどれほどのものでもないと認めることから、始めなければならない。それはとても恐ろしく重く苦しい作業ではあるのだが。
お気に入りのおもちゃだから容易に捨てられないだけで、おもちゃの方では案外、私 ....
それはひとが置いてきてしまったものへのノスタルジーのようなものだった
いや、ノスタルジーなどではなかった
ちがう世界の発展と調和に今を生きるぼくたちのこれからを重ねていたのだ
ひ ....
きゅっと乳首を抓られたときに見せる微かな苦悶の表情を浮かべてその男は
乗機中の旅客機が自由落下を始めたときに見せる表情を浮かべてその男は
梅雨の晴れ間の日中に冬物のスーツで歩き回るような不 ....
もう死んでいる君より先に朽ちる
1934 1935 1936 1937 1938 1939 1940 1941 1942 1943 1944 1945 1946 1947 1948 1949 1950 1951 1952 1953 1954 1955 1956 1957 1958 1959 1960 1961 1962 1963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970 1971 1972 1973 1974
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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