喉が傷んで
腫れてしまって
声が出ずに
呼吸すら苦しくても
煙だけは
呑んでしまうので
あの日々を思って
探してみる
濃いような
ドロリとした
甘苦さを
飲み干したら
....
泣きたいの
泣いてるの
憎悪にまみれた
今 醜さしかない私は
どうすることも出来ない
今の私は
他人の慰めなど
他人の励ましなど
ただ自分の優しさに
酔いしれたいだけの言葉 ....
大学ノートの罫線を
上手になぞるように生きていきたいような
焼却炉にプリント
ぜんぶ突っこんで 旅に出たいような
そんな気分の隙間で大学に通い
夜風のぬるさに救われている
明日が定期試 ....
真白がこぼれる
自然の白が
神聖とは清濁のあるなしではない
自然の白がこぼれれば
それがすべての神聖なのだ
まだつめたくないのに
まだあたたかいままなのに
....
かきむしられる夜が来る
真白なすべてが汚される
あんまり地道な悲しみに
みじめな涙が止まらない
まったく完璧な絶望だった
病院から戻ったら
感謝と欲望で汚される ....
絶望をどうして
恨んでいるの?
どうしてそんなに
憎いと悔しがるの?
望んだのは君だ
望みを持ったのは
信じたのは君だ
信頼を寄せていたのは
君は勝手に泣いている
こうな ....
喉で擦るように吸い込んだ
言葉はいつのまにやら
ヒトの形になりすまして
指で僕を握りしめる
食べても消えないあの日を
振りかざして叫び出すよ
何度も割れる排気口
目で診ることなどでき ....
横暴な精神論に
しいたげられて
神経病みの
夢の闇
あえて
すべてを懐疑する
思想信条
主義主張
未熟な個人主義に
まどわされて
波うつ脳内
何も無い
....
気高くは、あるべきだろう
たぶん
前を向くことが前を見ることだとは限らない
後ろ向きであることが前を見ないことだとは限らない
斜に構えて夕日を見やる。俯くことは極力控えてみよう
考えることに ....
夏
母が自分の年と変わらない少女の顔をし
祖母と写真を撮ってくれと言った
今も見直すその写真に二人の入れない絆や愛情
を見る
その何とも言えない暖かさが何だか悲しい
何だか苦しい寂 ....
いつの間にか
自分の背丈を越えていた
髭も生え
身体はすっかり青年に
心と眼差しは
あの頃のままに
今年の夏も
京都から
近鉄線で祝園駅に行くのかい?
何もない駅なのに
....
見えないせいで困ることがある
見えないおかげで
救われることもある
聞こえないせいで遅れることがある
聞こえないおかげで
順調に進むこともある
言えないせいで失うことが ....
ババアばかりのメイド喫茶で2階級特進
自販機から出てきたコーラがぬるい
美女が乗り込んだカーナンバーが俺の暗証番号
緩やかな月明かりの下
幻聴なのかと疑ってしまう
微かな電灯の震え
君と僕との待ち合わせ
君の姿が月に照らされ
僕の姿は闇に浮かぶ
「今なら、死んでも良いな」
僕 ....
どうして人は
高いところから落ちると死ぬって
分かるんでしょうか
どうして人は
死んだことが無いのに
死が悲しいって分かるんでしょうか
どうして人は
悲しいとか嬉しいで
涙 ....
「もう何もきにしないで今子供作ろう今」
並んで歩きながらいうと「作ろう」だって
真実は現実の中である必要がある訳ではない
平気
部屋のベットに風に吹かれてる歌並べる
平気
ミッキーマウスの ....
私が
今マツモトキヨシのコピーを
考えるなら
間違いなく
「安全ドラッグ
マツモトキヨシ」だ
えっと
それからあと
何だっけ?
うーん、忘れちまった
美奈子とまん
も ....
小さな頃外に出ては色んな所へ歩き回ってた
特に意味はないけれどただ歩きながら
色々な物を見るのが好きだった
数年経って大人になった今では
車に乗って遠い所に行くようになって
歩いてた頃より速 ....
儚げな風 何を孕んで ここから見ゆるは
眼差しの先 伸ばし 指先の 空を掴む悲しみ
切れ切れの断崖に 鋭利は刻んで
飛んでいこうとする 高く 高く
「あなたの歌が聞こえる
....
人並みにもまれながら逆行している女がいる
(それきっと、あんたじゃん)
耳元で囁かれた生温い感傷はとうの昔に放り投げている
掴む腕は瞬く間にいつもするりと抜け
踵を返す間もなく 心臓を狙って ....
たった今、水とルーだけのカレーをアルマイトの鍋で作ってる途中だ。煮えたら、茄子とキャベツの野菜炒めをそこへぶち込んでやるつもりだが、男の料理だし、丁寧に作るつもりなど初めからまったくない。肉がないので ....
素敵な比喩が思いついたと
受話器にむかってささやこう
部屋を出る
大義名分ができた
僕たちは不自由な生き物
理由がないと
自由に街を歩けない
街は雨
雲からワインが ....
さざめく光の城天文博士が咳なさる 姫さまはお笑ひだ王さまは微行され 太子さま月姫に懸想文 ....
古井由吉が芥川賞を取った作品と同じ名前
それが本当に女の名前だったかはもう朧だ
苗字も聴いたか聴かなかったかで分からない
よく行く馴染みの飲み屋で働いていた女
ただその女が注文を聴いたりし ....
7月の血が蒸発する。
溜まっていたのは不満であり震え。
大勢の足踏みに恐怖した夜。
涙ながら掴んだ女の一声だけが
美しかった。
放て火の玉
散れ火の粉
飛ばせ初の香
聞け終の声
あなたの欲しいものを取り出して
何度でも
狂いつづけてきた時計が
かすかな音をたてて止まった時
崖は 崩れてしまおうか
崩れないでこのままでいようかと
太陽をぼんやり浴びていて
かまきりの体の中では
はりがね虫が腸の形をし ....
気がつくと
外は明るくて
蝉が鳴いている
窓を開けると
空は白く
蝉の鳴き声は透き通っていた
外は明るく 太陽が見えない
鳴き声は聞こえ 蝉が見えない
感じているの ....
1930 1931 1932 1933 1934 1935 1936 1937 1938 1939 1940 1941 1942 1943 1944 1945 1946 1947 1948 1949 1950 1951 1952 1953 1954 1955 1956 1957 1958 1959 1960 1961 1962 1963 1964 1965 1966 1967 1968 1969 1970
【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
3.2sec.