朝はこんなにも鳥の声であふれている
それが
そらみみでないことを知ったあと
染み出てくる
当惑を
奥歯でそっとかみしめて
(愛おしいシーツの皺を伸ばすように)
こんなふうに
人は日常に ....
泳ぎ方が分かりません
この組織にはいくつものプールがあり
それぞれのプールで異なった泳ぎ方を
しなければならないけれど
そして最後には
どんなプールでも泳げる
泳ぎ方を身につけ ....
人魚のことばは あぶくです
なにを しゃべっていても 語尾はいつも
めるふぇんて わたしたちには きこえます
うろこののこる おみあしは めるふぇん です
人魚のゆびさきは 笹船のよ ....
夢の中まで追い掛ければ
見つけられると思っているの?
嘘、未来、願い
不安定なものばかり
抱えた膝にナイフで描いて
「誰にも見せない」
嘘ばかり奏でて
知っているわ
気にして欲しい ....
無限に存在出来るモノは無いのかも知れない
でも
限りなく無限に存在していて欲しいと
願う対象物はあったりする
【太陽】
太陽は無くなってもらっては困る
地球の為に、生き物達の為に無くなって ....
ばあちゃんの野菜は
やわらかく
大根は一時間も煮れば
中まで味が染み込む
ジャガイモは
カレーに向かないくらい
すぐ溶ける
竹の子も灰汁がすぐに抜ける
とっても素直な野菜たち
二 ....
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丸い小さな石が転がった。
その時なにかが動いた気がした。
ほんの小さなことが
世界を動かしている。
宇宙を動かしている。
....
日本教職員組合に比べれば
暴力団の方に断然シンパシーを
感じる私ですので
気に入らない奴に対しては
こめかみをグーの中指の第二関節で
思いっきりぶんなぐってやるのが
一番性に合っているので ....
飛行機と電車に乗って
室蘭に行った
廃墟になった古い製鉄所で
錆果てた鉄片を拾った
叩いて叩いて
錆を叩き落していると
手元を誤って
左手の親指をしたたか叩いた
激痛が襲い
....
区切るのは、窓枠
ガラスを斜めに横切る曲線
不規則な、雑巾の跡
掃除の手順は安定しない、いまだに
座る場所は決まっている
そうである限りはきっと
向こう側の風景も大体変わらない
....
【九連宝橙】
目を奪われるような荘厳な展開だ
鳳凰の風が 吹いている
いち早く 声をあげるべきか
二度見をするが やはりそうだ
三度三度負けを繰り返してきたが
四方 ....
じくじくと混濁した記憶の僻地を彷徨いながら、砂地に染み込む汗の色はすべて昨日だ、それを砂漠と言うのなら多分そうなのだろう、均等に塗り潰した空白の羅列だ、歩き続けた膝は震えていた、疲 ....
雨から出て不味いタバコの煙
ふり返らない黒い蝶に夕立
帰り道忘れたどうせ一人暮らし
広い平和な公園の片隅に
行ってはいけない
小山があった
5月になると
咲いたツツジに誘われて
子が行こうとすると
親はきまって
こう言う
行ってはいけません とだけ
ダンボー ....
日々を複雑にしているのは
自分自身
定規で線をひいて
はみ出さないように色をつけて
出来あがった図形に名札をはって
似通った図形をひとくくりにして
複雑にせずにはいられない
....
過去の経験から
また起きるのではないかと
不安になったりする
良い経験ならば良いイメージがあり
前よりも上手くいくだろう
全て忘れることが出来たら
新しい経験として受け入れられる
....
いいんだよ もう いいんだよ
泣いても いいんだよ
いいんだよ さあ いいんだよ
笑って いいんだよ
いいんだよ ほら いいんだよ
怒って いいんだよ
いいんだよ 昨日のことは ....
工場のてっぺんで鳴くセキレイ
緑と潮の朝の風
田んぼに映るセピア色の富士山と雲
遠くにいる昔の仲間たち
限りなく近づきたい
そう想う
季節はこんな近くにいるのに ....
降りしだく夜など
しのぐ傘はなく
暗闇にずぶ濡れて
たましいが真黒だ
蓋をされた井戸の底だ
崩落した坑道の中だ
古臭く言えば
丑三つ時というあたり ....
別れも言わず
長く引きこもってしまったのに
この話題なら私だと
連絡くれたのね
疑問にスパンと答えてくれるのが
気持ちがいいのだと
いつか褒めてくれた
答えだけじゃなくて
関連 ....
無理やり押し殺した感情はあった
具現はなみだだった
部屋に帰ってしっかりと鍵も確認してから
こぼれ落ちるにまかせてみた
止まらない止まらない
こんなにもあったのかと
いとしい形たちに
....
海に来た
理由、必要かい
海に来た
海に来た
五月晴れとの予報は当たり
かもめは冴え冴えと
風に乗っている
東京の埠頭に匂いがないと人は言うが
わたしには聴こえる
埋め立ての ....
どうしてもと言うなら
僕は止めない
止めないよ
止めないけれど
その前に
貸した金は返して欲しい
香典に当てるから
友よ、さらば
風俗嬢の本当の哀しみは
感じてしまうことだと ....
なみだしかない日がある
ひとりだけの日ばっかりで
週末は私を孤児にするし
首都高では公認のお祭り騒ぎ
いつからか某リゾートが
花火を控えめにやるようになって
気がついたら穏やか上手な
....
まっすぐの大きな道を
光が行き交うあそこまで
右にはグミの木
左にはテニスコート
満月を見ながら
走ったり歩いたり
月がついてくる
風も直線
濡れた髪だとよく分かる
私は踊るよう ....
船長が逃げる
先頭で逃げる
先導せずに逃げる
船長が逃げる
先頭で逃げる
煽動する
マスコミから逃げる
船長が逃げる
先頭で逃げる
逃げた後
銭湯で温まる
船長が逃げ ....
ありがとう そして
先へ行って
あなたは 切ない
暖かい
知ってると思うけれど
行き先は同じよ
私の気持ちは 同じよ
ね、ありがとう
そして
....
私は独りぼっち 家族や友人ましては恋人もいない
私は独りぼっち 仕事を終え家に帰宅し
ただいまと声を掛けるも返事はない
だってそうだ私は独りぼっち
ペットなんかいません
私はいつから独り ....
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