電車に忘れた傘といっしょに消えてて欲しい過去
新しい恋のために捨てた傘が眠れない
丸めた背中に野暮な雨の音
なんとなくせかされる気持を
落ち着かせようと
傘を開くように
立ち上がる
肩から力を抜き
仙骨を立て
腹から息を出し
前を視ると
スクリーンが
ワイドになる
混雑する電車を ....
いいつけられた そこにはゆるされず
いいつくしても そこははらされない
ののここにも うそのうたにもつみも
さざめくもの いしからよごれてなき
ところふりかえり とどけふりほどき
か ....
きみはいま くものうえにいるのだけれども
そこへとんでいったとおもったのだけれども
ほんとにそこにまだいるのかね?‥
きみはいつも言っていた:「自分に正直になることが大切なんだ」と
....
どうせ、なのです…
こうして内から外へ
溢れ出たしずくは
募るばかりの、愛すべき…悲しみ
「あなた」がそうさせたのでしょう?
いいえプカプカと浮かんで
溜め息と共に遠くの星に月に手 ....
しんださかなのように♪
しんださかなのように♪
つるさーれーてーいーるー♪
しんださかなのように♪
しんださかなのように♪
みをゆーだーねーてーるー♪
しん ....
移動遊園地のメリーゴーラウンド
イルミネーションに 子供が歓声をあげる
いつまでも追いつかない 振り向いた笑顔
もどかしい楽しさを思い出す
丘の上の石段に座って
町並みの彼方に ....
白熱灯が燃えている
黴の浮いたタイルたちが
あくまで事務的に焔を点す
夜は、十分に暗く
わたしは十分にわたしだ
少しの隙間も許さないほどに
ここ数日、
缶詰という語がシャツにへばりついている
剥がそうとしても洗い落とそうとしても出来ず
雨の多い日々を缶詰という語とともに過ごしている
あなたの住む町では梅 ....
根を断ち切ろうとしたから
枯死しかけたのだ
根は父からの愛
古い蔓を伐ったから
新芽は萎れたのだ
古い蔓は母からの愛
依存することを嫌い
愛されることを拒んで
君は自分にな ....
蹴破る足はないが
閉された扉の前で待つ気もない
おれ自身が監獄
だから言葉は旅人だ
去り行く背中に
翼など無く
タダノモジノラレツ蟲は
預言の首飾りの哀歌 ....
海の匂いがする風が
過ぎていく時に
光と
圧と
匂いと
音で
描く
飛ぶ
鳥は
海風に向かい
まるで静止しているように飛ぶ
鳥は
生きる ....
ヘッ ヘックション
風邪ですか
ハウスシックかもしれませんねえ
多いですねえ カビとか
ええ 婆さんの華美もいやですねえ
胞子も飛んでいますから
ケイタイから出るやつもありますし
あれは ....
初めて降り立った駅
都会ではなく田舎の駅
何があるのだろう
直感にまかせて進んでみる
感じるままに楽しむ気持ちで
昔からそこにあるお土産屋
地元のものだけで作られている
狭い ....
良い子の仮面を被って、
模範解答を口にして、
心を決して見せない少女たち。
お前たちのすることや言うことには本当がない。
嘘もないが本当もない。
それはきっと罪人の行い。
仮面を脱ぎ捨 ....
<護身術>
身欠けて身欠けてすり抜けた
怪我したときほど笑ってた。
<懇願>
漠然と死ね
私が記憶しないように。
<利口化の世代>
根性 ....
>吹いて
<吸って
<吸って
>吹いて
あたたかい息が
リードをふるわせると
やわらかい音符があらわれる
>吹いて
>吹いて
<吸って
>吹いて
さみしい唇を
....
誰もシラナイ理由が無い
わずかな隙間を生きているような気がするんだけど
近代現代近未来
産業ロボットはやがてラインを離れて
どこへ行くの
母を殺し父も殺して最果ての
流刑の地さえも ....
三浦半島沖の深海で取れた
ニホンケリタマウオ(通称 雑気郎)を
三崎の朝市で見つけた
明日は単身赴任先から月一回
夫が帰宅する日だ
普段コンビニ弁当ばかり食べている
夫に自慢の腕をふるう ....
傘を閉じると誰かがまた夢の中
涙に溺れ役に立たない傘
一度も開くことなく折れた傘を供養している
嘘つきはみんな死ぬ
だからみんな死ぬ
その中にある真実が
それを曖昧にする
知ってるよ
そんなこと
ただそれだけというには
もったいないよ
カードのようにシャッフルされた僕たちは
必然的なものなど何もない真空で
必然的なまなざしのせめぎ合いを生み出そうとしていた
人間という強い酒杯を次々と飲み干しては
したたか酔って二 ....
とても
とほうもなくとても
すてきな小説を読んだ夜
手放してしまうのが惜しくて
胸のなかで
それを抱きしめつつ眠れば
冬由来のゼラチンは
純粋な水によって
隅々までふやけ
迎えた ....
気がつくと 見ている
横顔 笑顔 後ろ姿
気がつくと 胸の中に映る
歩く姿 走る姿 汗をぬぐう
気がつくと 未来を思い描いている
5年後 10年後 20年後
気がつくと 何も言 ....
あなたまみれの体を
しみわたる夜に横たえる
行き場のないつぼみが
ひと粒ずつ
ひりひりと開いてしまいます
僕の文法のSは君と僕
Vは生きることだ
訳もわからずOをもとめてさまよう
たまさか生まれる言葉でCを綴る
規則正しいものに反感を持ち
疑うことの正当性をつかもうとして
いつのまにか自分 ....
1903 1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 1913 1914 1915 1916 1917 1918 1919 1920 1921 1922 1923 1924 1925 1926 1927 1928 1929 1930 1931 1932 1933 1934 1935 1936 1937 1938 1939 1940 1941 1942 1943
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