孤独じゃないと 言い聞かせては
孤独でいようと 必死だったよ
いつかどこかで 出会いなおそうと
思えるくらいには 時が過ぎたよ
・
荒れ果てた町の 荒れ朽ちた部屋は
一人分だけの ....
花火見る顔で嫉妬心を隠している
ぬいぐるみを口にあてて金が欲しいと叫んだ
赤い傘持ったまま雨の日のMerry Go Round
一片の未練もなく
人を切ることができるなら
こんな憂鬱な雨の中だって
やすやすと泳いで渡っていけそうだ
あなたは繊細だから、と
人にいわれた
それは褒め言葉ではなく
弱い人間だと露呈 ....
何も隠せない快晴の或る日
昼でも夜でもない街の中を
わたしは 俯いて歩く
恐れられる吠えない犬のように そして
世界の綻びを拾い上げ 何もない空を見上げる
機械仕掛の戦略を支持 ....
あなたの枕から蕎麦殻を掻きだして
あなたの見たゆめのかけらもろとも
炊きたての
ごはんにかけて食べる
ふりかけみたいに食べる
なみだとはなみずがだらだらと流れて
きっとしょっぱい
き ....
なだらかな丘を映した 湖はのどかで
ラズベリーのいばらに 縁取られた小径で夢見た
ふと目で雲を追う詩人のこころには
気の遠くなるような 循環が刻まれていただろう
自然などという言葉が ....
愛想の悪い
コンビニ店員がいて
時々ムッとするけれど
それは私の勝手な
お客さま感情なのかも知れない
缶コーヒーを
一本買ったくらいで
「こっちは金を払ってんだぞ」
って
偉 ....
ギリシャで
注意しなければならない選手を
挙げてもらえますか
そうですね
やはりFWの
スペルタレスペテロパパドレトドモスでしょうか
裏への抜け出しが速いですからね
そのスペルタ ....
花のように違う価値観
些細なことに
うちひしがれて
長い帰りの電車の中でも
回復はしないまま
封をされた新しい紙袋が誇らしい
アクセサリーや化粧を落として眠ればまた新しい気持ち ....
フィレンツェに
500年間立っている
ダビデ像の目は、睨んでいる
未知なる明日から訪れる
いかなる敵も
この世の暗闇さえも
打ち抜く(時)を待つように
一つの石を、拳に握り。 ....
仕事でヘマをして、凹んで帰った。
さっさと布団を被って、寝た。
早朝にぱっちり目が覚めた。
おもむろに立ち上がった僕は、外に出た。
西に沈むでっかい満月に
思わず、足を止めた。
....
ふるさとを知らない
おふくろ、ってどんなだろう
父さんは愛をくれたひと
猫も愛をくれて、もういない
いまテディと暮らしている
終の棲家となりそうだ
産まれたベッドは東京だから
ここも ....
その時々で色んな事を考えるけれど
宿命とは変えられないもの
運命とは変えられるもの
宿命は点である
生まれる 死ぬという点
運命とはどうやって生まれたか
どのようにして死ぬのか
つまりは ....
私は知っていました
あの林檎に毒が入っていたことを。
隣国の王子様が
私を見つめていたことを。
私は知りながら食べました。
毒の入った赤い林檎を。
倒れた私に王子様が
キスをくれ ....
青い線、白い線
白い直線、青い直線
上下につき
真中に茶色い基部
何となくふと涙ぐむ
黄色い灯りがともる
われらの居間
村岡花子の生涯
今テレビに観る
人は美し
再び
二つに裂かれた心を癒すのは
まぼろしでないよ
嘆くでないさ
僕たちが置かれたこの場所は
再び再生するに適している
遠い宇宙は頭の上
叫び声は腹の中
足の下には冷えた墓
....
あの時代に街を彷徨う男は
夜の気配のする街角で
剣玉を所在なげに操る
夕暮れの街灯の下
足を組んで剣玉する男一人
街灯から降り注ぐ
まやかしの光の粒は
ぼーっとした色を男に与え
髪 ....
死にたくなる街を歩く足に魚の目
アイマスクされたまま高砂席
耳が最後に聞いたのは雨の音
夏の庭には自然が蔓延る
カマキリが三角頭をかしげ
雑草が繁茂して人間の通り道をふさぐ
葉裏から湧き出る蚊
這い出すヤスデ
ときには小型の蜂が哨戒し花を個別訪問する
手入れした庭の美 ....
にんげんは雨が降って来たときだけ
空を見上げるようになった
ぼくたちの知らないうちに
星が落ちるよ、
からからに乾いて
倦んだ陽だまりの中へ
ビバルディは四季の移り変わりに
音楽の調 ....
多分、それはもう語られたのだろうと僕は思う。だから、あの時、君は沈黙したのだと。
君は『世界』を知っていた。それ故、君は沈黙した。だけど
それ故に、人は君を馬鹿にした。こいつは
『何 ....
「石の名前を知らない、」
顔と顔が出会う時、
落ち葉が落ち葉に重なる時、
枝が幹から剥がれるとき、
潮風が頬を撫でる時、
触れる指先から輝きが零れる時、
曇天から大地へ雨が打ち付け ....
友達じゃなくて知り合いの
たまにしゃべるような
そんな感じの関係が
ちょっと懐かしい
懐かしいと言っても
別に何かあったわけじゃないんだけど
笑ってばかりいられるなら
それは ....
閑寂の晴れ間に
目を伏せる
足元に落とした
日の光が疎ましい
ふと
思い立った訳でも無く
サンダルで
歩き出した
日曜日の午後は
ごったな匂いが
溢れており
湿った空気に
....
思い出している きみの髪 指先
朝のカーテン越しに見えた マロニエの花が
あたしには似合わない と笑った
「シーツを巻いとけばいいよ」 と言った
ピアノを弾き始めたら
あたしは ....
いわゆる春、には
飽きたので
エンゼルなどを植えました
やがて
捨ておけぬ腐敗が
たち込めることでしょう
そうして
悔いを味わうでしょう
ほんものの春、です
....
1900 1901 1902 1903 1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 1913 1914 1915 1916 1917 1918 1919 1920 1921 1922 1923 1924 1925 1926 1927 1928 1929 1930 1931 1932 1933 1934 1935 1936 1937 1938 1939 1940
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